Dマスクを作る
彩色中に色がはみ出したりするのを防ぐために、マスクを作成します。
とにかくこの作業が全行程のほとんどを閉めるんじゃないかというぐらい、重要です。
気合いを入れてやりましょう。私のマスク作成方法は、クイックマスクとアルファチャンネルを利用します。
@:多角形選択ツール(投げ縄ツールに隠れています)を選択します。
ツールオプションウィンドウで、アンチエイリアシングはオフにしておきます。A:マスクは、一番上にくるものから作るようにします。たとえばこの絵なら、髪、しっぽ→耳(上)、目→耳(下)、顔、左手→首、左足→右手、水着→右足・・・といった具合です。
絵をよく見て、上にくるものからマスクを作るようにする。
髪のようなややこしいパーツを選択しようとすると、変なところをクリックしてしまったり、ダブルクリックしてすごい選択範囲を作ってしまったりするものです。
前者程度なら「Deleteキー」を押す毎にひとつづつクリックしたポイントが解除されていきますから大丈夫です。後者はそのままクイックマスクモードにして、要らない部分を削ったり、足したりすれば、1から選択範囲を作り直すよりよっぽどマシです。B:選択したら、「選択範囲→選択範囲の記録」で選択範囲を新規チャンネルに保存しておきます。そうやって髪を選択してチャンネルに保存します。
髪の選択範囲を保存した。
C:次に耳(上)の選択範囲を作ります。髪がかかっている部分はおおざっぱに選択して、クイックマスクモードにします。
「選択範囲→選択範囲の読み込み」で、先に作っておいた髪の選択範囲を読み込んで、その部分を消去(正確には白で塗りつぶし)します。
クイックマスクモードを解除すると耳(上)の部分がきれいに選択されます。あとは選択範囲を新規チャンネルに保存するだけです。
この作業を部分毎に繰り返せば、意外と早く、簡単にすべてのマスクを作ることができます。D:パーツごとに同じことをひたすら繰り返します。
ね?気が遠くなりそうでしょ。
そんなわけなので、少しでも効率のよい方法でマスクを作ることは、作業全体の効率をアップするに等しいわけです。修行して選択範囲を極めましょう。ちなみに、この絵で作るチャンネルは、各パーツ(手、足、髪など)のほかに、最終的に同じ色で塗る予定の肌部分全てと耳上+しっぽ、おまけに切り抜き用の人物の3つのチャンネルを作っています。
実にこれだけ。
★余談ですが、ほかにもマスクを作る方法はいくらでもあります。
代表的なところでは、◎パーツごとにレイヤーで分ける。
◎一枚のレイヤー上でパーツごとに塗り分け、「選択範囲→色域指定」でマスクを拾う。といったところです。ただ、前者はどうしてもレイヤーが多くなりがちなので、遅いマシンだとパフォーマンスに不安があります。後者はなかなか優れものですが、我流にいろいろ処理するのに不都合があるので、個人的には余り使いません。