加賀能登遠征

平成21年 9月19日〜22日


龍ヶ峰堡に居た野鳥(ツグミ?)




9月22日(3日目)


雨。さすがに窪谷さんの魔力も通じなかったのかと落胆しつつも、取りあえず現地まで行って様子を見てみることに。

ホテルを引き払い、国道249号線を南下。国道471号線に入って踏み切りを越えた辺りでわき道に。国道159号線バイパスの上にかかる陸橋の西側に駐車場がある。




末森城


左:本丸、右:本丸の北の郭



左:二の丸から三の丸辺りを望む、右:同左



左:二の丸、右:三の丸から二の丸を



左:若宮丸、右:大手の虎口




登山道の足場が良く、雨にも関わらず登ることが出来た。数年前の利家とまつのおかげか、綺麗に整備されているものの草に覆われており、歩き回る内に雨露で靴やズボンの裾がびしょびしょになってしまう。

元は土肥氏の城。佐々と前田の戦いの際に佐々成政がこの末森城を包囲し、その救援に金沢から来た前田軍がこれを撃退している。


そのまま国道159号線を南下。御舘集落の東側。




御舘の館


左:主郭東の堀を道路から、右:道路から主郭・副郭方向



左:主郭東の堀底から北方向、右:同左を南方向



左:主郭東の土塁の上、右:同左から東の堀のクランク部を



左:主郭東の堀のクランク部、右:主郭の南東端の土塁



左:主郭西の堀の南端部、右:主郭西の堀の中央部



左:副郭の中央部付近、右:副郭から主郭を望む



左:副郭の堀の北東隅、右:主郭北側、果樹園跡



左:米軍の航空写真(国土地理院、M194-156、1952年11月頃)、右:Googleの衛星写真より現在の状況




道路脇は埋め立てられているものの主郭周辺の土塁と堀が良く残っており、印象では今回の遠征で一番のものだったものの、西側半分は藪になっている為に残念ながら調査できなかった。

詳細不明の城郭。


国道159号線から県道59号線に入り南下。森公民館に車を停めて南東にある八幡宮へ。




森城


左:八幡宮の登り口、右:八幡宮境内



左:南西の土塁、右:北西の土塁



左:南東の土塁、右:参道の階段、途中に郭有り




現在は神社になっているものの、土塁跡がほのかに残っている。
薮蚊が多く早々に撤退する。

詳細不明。村上氏の居城といわれている。


そのまま県道59号線を南東へ。津幡小学校を目指す。




津幡城


左:駐車場脇の看板と碑のある台地、右:城の碑



左:学校と周囲との段差、右:小学校




小学校になっているので休日でないとうろつけない。
すっかり小学校になっており、地形的なものしか判らない。

古来からの要衝の地で、倶利伽羅峠の戦いの際に平家方がここに砦を築いたといわれている。
加賀に前田氏が入ってからは越中に対する備えとしてここに城を築き、利家の弟の秀継が入っている。


雨が酷くなってきたものの、県道215号線(旧国道8号線)を東進して倶利伽羅峠まで攻め上がるが、雨が酷かった為に源氏ヶ峰城攻略は中止。しかし県道に下りているとまた小降りになってきたので城ヶ峰へと向かう。山の南麓の上藤又の集落を経由した林道が頂上近くまで続いている。




龍ヶ峰堡


左:主郭、右:主郭から北方向を望む



左:二郭、右:北西の鉄塔脇の平坦地



左:三郭、右:同左付近から南下を望む



左:三郭の下の郭、右:旧北陸道と登城道との分岐



右:駐車場近くにあった看板の縄張図を北が上になるように回転


城域は広くないものの良く整備されている。雨でなければ眺めも良さそうだ。引き続き足元がずぶ濡れになるが、ここまで来ると余り気にならなくなってくる。
城の南側をほぼ東西に旧北陸道が通っている。

佐々と前田の戦いの際の、旧北陸道を制する佐々側の拠点。




県道(旧国道8号線)脇の道の駅で昼食。一時でも足が乾かせると楽になる。

休憩後、作戦会議。
雨で山城は無理だということで、寺中台場と金沢城とに目標を変更する。


国道8号線バイパスを南下し、県道17号線を西に進んで大野湊緑地公園を目指す。





寺中台場


左:復元台場を東から、右:正面から



左:裏手、右:凹部を裏手から



右:看板の図面


大野湊緑地公園に一部が復元されている。
今回は東にある神社の駐車場を利用したが、公園の北西側の大きな道路脇にもに駐車場があり、こちらを利用したほうが良い。

慶応2年(1866年)に宮腰(金石)・畝田の台場と共に加賀藩によって寺中神主の屋敷跡に築かれた。内側に御筒蔵、前面に堀をめぐらしていた。畝田台場と同じく内陸に築かれており、長州の下関事件を経験として上陸後の戦闘も考慮に入れたものではないかといわれている。


県道17号線を戻って、ラスト、金沢城へ。




金沢城(2回目)


左:修復中、右:発掘中



左:明治期の遺構、右:修復中


7年前の北陸遠征にも来たはずなのだが、案外と記憶に残っていない。
ただこの7年間にも城内にあった幾つかの施設が移転してその跡地で発掘調査をやっていたり、また門の一つで修復作業が行われていた。金沢駅の構内の土産物センターといい、金沢はやる気だ。




金沢駅に戻ってレンタカーを返却。
駅で土産物を購入して解散。

こちらは一人、丸亀へと戻る。
五連休はまだ1日残っている筈なのだが、どうも最終日を休息日としている人が多いようで、車内はどこも混んでいた。




総括:

今回は佐々と前田の紛争時の陣城が多かったが、北近江の賤ヶ岳の戦いの陣城と同じくメリハリの利いた縄張りで面白い。取りこぼしも幾つかあり、もう一度は訪ねてみたいところである。もちろん、その際は 富来のリベンジもしなければならないが。



戦果
	攻撃対象	20城

	うち 棄権	1城

			19城 攻略



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