但馬丹後丹波 落穂ひろい遠征 その1

令和2年9月19日〜22日



芦屋城駐車場にて



 ここ20年の温暖化で、9月も真夏並みの暑さになってしまった。それまでは1月と9月の連休に大規模な遠征に出かけていたのだが、10年前の四国遠征で暑さにやられてしまった。更に藪蚊やクモ、ヤマダニ、マムシ、スズメバチ等の活動も活発であることから、9月遠征には行きたくなくなってしまった。行くとしてもなるべく10月にずらしてもらっていた。それでも9月に遠征があると、その度に暑さや虫に、うんざりさせられて来た。

 そして5年ぶりの9月遠征。企画の立った8月時点で今年の9月も猛暑の予想。参加者が自分とKさんの2人だけだったこともあり、暑さや虫への対策として、以下のような事項を要求した:
 (1)対象は、なるべく陣屋か居館、平城
 (2)山城も遊歩道が整備されているか神社や寺の参拝道がある城のみで、
    ヤマダニやマムシの居そうな藪山には入らない
 (3)1日に回る城の数を減らす。その代わり、自動車による長距離移動で広範囲を回ることに

 意外にもKさんはあっさりと要求を受け入れ、3年前の但馬丹後遠征の失敗で行きぞびれた城を中心に周辺の未攻略だった城を合わせて、但馬丹後丹波落穂ひろい遠征となったのである。


当初の予定では:
 1日目:木崎正法寺城、鶴城、村岡陣屋、芦屋城、芦屋陣屋、清富陣屋
 2日目:福居城、福居東城、安良城、此隅山城、亀ヶ城、久美浜城、吉澤城
 3日目:峰山陣屋、吉原山城、弓木城、北有路城、猪崎城、中村城、愛宕山城、
     新庄城
 4日目:黒井城、野村城、国領城、朝日城、柏原陣屋

となっていたのだが、9月頭からの台風三連荘で急に気温が下がり環境が良くなってしまった為、2日目からいつものペースに戻って翌日分を次々と消化してしまい、4日目は慌ててネットで候補地を調べ、結局予定よりも6城も余分に回る羽目になってしまった。本当に業が深い。





〇9月19日

 午前5時半に起床。6時半に出発。高速道路は上りについてはスムーズに流れる。赤穂IC辺りで下り線で事故渋滞が発生しているのを見て、予備時間を余り取っていなかったことにぞっとする。竜野西SAで時間を調整して姫路駅に5分前に到着する。
 10時前にKさんと合流して播但線を北上。車が結構多い。Kさんの話だと、下りの新幹線も新大阪までは少なかったが、新大阪から満席になったそうだ。大阪も結構な数のコロナ患者が出ている筈だけど、暢気なものだ。

 豊岡の手前のかっぱ寿司で昼食。値段なり。








木崎正法寺城


左:北西から、右:主郭の西下の段


左:主郭、右:主郭から南を


左:神社南端から忠魂碑跡を、右:忠魂碑跡から北を



 JR豊岡駅の南東隣にある。元々は正法寺があったが、他に移転して日吉神社が建っている。周辺は狭く、駅の駐車場を利用した。
 神社とその南にある忠魂碑跡(現平和の碑)が城域で、神社と忠魂碑跡との間に堀切でもあったのか道路の切通があり、その上に橋がかかっている。神社の東下に縦堀があるらしいのだが、藪になっていたので行っていない。





鶴城


左:途中にある妙見堂跡の郭、右:愛宕神社のある郭


左:愛宕神社の郭から南下を望む、右:愛宕神社の北側


左:愛宕神社郭の北下の郭、右:主郭


左:主郭北東下の堀切を主郭から、右:更に東の堀切



 豊岡市街から円山川を挟んで北東側にある。山には愛宕神社があり、京都丹後鉄道と国道178号線のトンネルが走っている。山の南西麓にある公民館の横に駐車場がある。
 愛宕神社の建つ郭までは参拝道が、そこから主郭までは遊歩道がある。残念ながら遊歩道は主郭から北東へと向かってしまい、北西下へと延びる郭群へは向かっていない。冬だったらその辺や主郭周辺の畝状縦堀などを探索できたかもしれない。土塁はあまり明確でないが、平坦地が広かった。





村岡陣屋


左:南西下から、右:南側


左:北側、右:同左から南側を



 20年前に来たことがあるのだが、全く記憶に残っていない。その為、御殿山公園の敷地内まで車で入れるのに、下から歩いて登る羽目になった。
 平坦地があるだけで、土塁とか堀とかそういうものは何もない。





芦屋城


左:中腹の駐車場から山頂を、右:主郭の西の郭


左:主郭、右:主郭の北東端


左:主郭から北東を望む、右:南東下にある郭群への入り口



 鳥取県との県境に近い浜坂の町の西にある。中腹まで車で登れ、また山頂までも軽トラ道がある為に登りやすい。駐車場からは日本海に沈む夕日が見れることから、時間を選ばないと夕日目当ての客が多くなり離合が難しくなる。
 険しい山に郭群が分散し、また造作は平坦である。山頂や、途中からの眺めは素晴らしい。





芦屋陣屋


奥の山が芦屋城

 芦屋城の北東麓にあったらしいのだが、塩冶周防守の碑しか建っていない。





清富陣屋


左:陣屋跡の石碑、右:同左前から北側を


左:北端にある弁天池、堀の痕跡?、右:同左から南東を



 浜坂の町の北東側にある。相應峰寺の南東の民家の脇に陣屋跡の石碑が建っているだけで、他は何もない。北端に弁天池があるが、これがもしかしたら堀の痕跡かもしれないがよくわからない。





 以上で1日目の予定は無事に終了。国道178号線経由で豊岡市まで戻り、駅近くのホテルにチェックイン。
 コロナ禍の真っ最中でもあり、いつものスーパー飯でも良かったのだが、外に食べに行きたいというKさんの要望から、フロントに近所の居酒屋を紹介してもらう。しかし2軒共満席。仕方ないので古びた定食屋のようなところで夕食。
 真っ黒に色づいたおでんで料理を待ちつつ飲む。他に餃子、カシワの唐揚げ、魚フライを食べる。偶にはこうした飲みも良い。

 分かれて1人で大型スーパーへ。不二家で半額の誘惑に負けてケーキを2個購入。スーパーでは地酒や地方インスタント麺などの土産物を購入。
 眠かったこともあり早く寝たのだが、あまりよく寝付けなかった。




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