伊賀甲賀遠征リターンズ 〜二回目も辛かった〜

平成30年10月6日〜8日



笠置山の山椒の実





 平成27年(2015年)9月。残暑も厳しい中、3日間で70城にアタックをかけた伊賀甲賀遠征
 暑さ、藪や下草、藪蚊やマムシといった自然からの脅威に加え、伊賀甲賀ならではの城密度の高さによる1日平均20城を超す過密攻略による記憶のオーバーフロー。もはや苦行といっても良い内容だった。
 しかし伊賀甲賀には、まだ大量の残敵があり、そして東京からも広島からもアクセスが容易という立地。遠征の企画時においてKさんの仕事の予定が不透明であったことと、去就を明らかにしていない他の東京組の参加が期待しやすいいう点から、3年ぶりに伊賀甲賀を再攻略することになった。
 今回は、前回の9月から1か月遅らせて10月となったが、暑さも下草も虫や爬虫類も、9月とあまり変わらなかった。また追加の参加者も無く、結局Kさんと自分の2人きりの旅となった。




〇10月4日(木)

 台風25号が西日本に接近していた。攻略目標のある近畿地方には影響が少なそうではあったものの、新幹線が止まってしまったら元も子もない。当日の始発で行く予定だったが、念のために前泊しておくことにした。集合地点の南草津駅付近ではホテルを見つけられなかったものの、3つ先の野洲駅で発見。何とか押さえることが出来た。




〇10月5日(金)
 会社に登山靴や荷物を持って行き、会社が終わった後、そのまま野洲へ向けて移動した。深夜に野洲に到着。ホテル泊。




Google Mapより: 赤色が初日、黄色が2日目、緑色が3日目の攻略目標




〇10月6日(土)

 遠征初日。台風による影響はあまりなかったようで、新幹線も通常通り動いてた。しかしそれは結果論。用心に越したことは無い。幸いに天気も晴れた。

 ホテルで無料バイキングの朝食をとり、南草津駅へ移動する。Kさんが到着する前にレンタカーを借りて自分の買い物を済ませた後、10時前にKさんと合流する。


 早速国道2号線を東へ。途中で旧東海道の筋へ折れ、六地蔵の東にある多喜山城へと向かうのだが。しかし、前日までの雨で足場が悪くなっており、まともな登山をやるような城の攻略は難しいと判断。そこで急遽、足場の比較的よさそうな城で予定を立て直すことになる。

 まずは前回の伊賀甲賀遠征の際に取りこぼした下山城へと向かう。公園になっている為、多少足場が悪くとも大丈夫だろうと行ってみたら、足場の問題どころか激しい雨に見舞われる。通り雨だろうと駐車場でしばらく待つも回復する気配がない。そこで下山城を諦めて、天気回復の時間稼ぎも兼ねて長躯、信楽町へと向かう。


 信楽町を抜ける際、軽い渋滞にはまる。一応三連休の観光地だ。神山城に到着した頃には、雲の塊が過ぎたようで、すっかりと晴れ渡っていた。





神山城


左:主郭、右:主郭南西隅の土塁


左:西面の土塁、右:西麓から



 西麓の公民館に車を停めさせてもらい、軽トラ道を歩いて上る。西面と南面に土塁が残っているだけである。





多羅尾陣屋


左:南側の伝蔵屋敷方向、右:北側の陣屋方向


左:門跡、右:陣屋方向へ上がるスロープ


左:平坦地、右:北東隅



 足元が濡れているが、何とか探索できた。入り口の案内によると、春季と秋季にしか公開していないようだ(当時)。10年くらい前まで人が住んでいたようで、あまり荒れてはいない。




 一旦北に戻り、県道5号線経由で笠置寺へ。途中のセブンイレブンで昼食。最後にショートカットで県道62号線に入ったのだが、途中から道が酷くなった。





笠置城


左:北西に続く郭の一つ、旅館が建つ、右:中央部


左:北部の最高所、御在所跡、右:同左南西下の平坦地


左:中央部の最高所、右:鐘楼の基礎



 当時は南西麓からの狭い道しか無かったが、2019年から南にあるゴルフ場付近からの道路も開通した。こちらからアクセスした方が便利である。
 ただの山だと思っていたら、山上集落のようになっていた。険しい山上にいくつもの平坦地が造られているが、堀や土塁などの防御装置はあまり見当たらない。




 どこを走ったか記憶に無いのだが、恐らく県道4号線を通って名張市まで大移動。





瀧川氏城


左:北西下の郭、右:主郭内部


左:北西面の土塁、右:南西面の土塁


左:南東の出丸、右:南東面の土塁と堀



 内部は公園として整備されている。ただ周囲は藪に埋もれている。





桜町中将城


左:北西隅の土塁と堀、右:西面の堀


左:西面の堀の南側、右:南西隅


左:内部、右:西面の土塁


左:北の堀、右:ここを入る、奥に城跡



 入り口がわからなくて彷徨う。福島酒店の裏手を東に登り、直ぐのところを南に進む。杉林になっており歩きやすいが、写真は撮りづらい。





阿保城


左:北下の平坦地、右:北面の虎口


左:主郭東側、右:西側


左:西面の土塁、右:南面の土塁を南(外)から



 「阿呆」と書いて「あお」と読む。かなりコンパクトな館跡。陽が照りすぎて、カメラの露出が厳しくなる。




 以上で本日の行程も終了。北上して伊賀市へ。茅町駅近くの民宿へ。



 民宿の1階が食堂で、そこで夕食にする。この食堂では、総菜が冷蔵庫に入っており、そこから好きなものを取り出して食べ、後で清算するという仕組みになっている。電子レンジもあるので総菜の温め直しもできる。そこで天ぷらを取り出してレンジで温めたら店の人に怒られた。この店では天ぷらは、もう一度油で揚げ直すものらしい。ともかく比較的安く、美味いものが食べられた。





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