紀伊山岳戦

平成28年1月8日〜11日




熊野古道を往く







○1月10日


一度、有田川町まで戻り、鳥屋城を目指す。






地図(GoogleMapをベースに作成)






鳥屋城


左:西端に近い郭、右:同左を横断する土塁っぽいもの


左:その郭の下にある石垣、右:その続きの石垣


左:主郭南東下の平坦地、右:主郭?の平坦地


左:主郭東側の最高所、右:同左から西を望む


左:主郭東下の堀切、右:同左東側の社のある郭


左:社の裏の石垣と土塁(後世のものか)、右:同左の南下の石垣


左:その更に南下の縦堀、右:東側の郭群の西端の段差


左:東側の郭群の中央付近、右:東側の郭群の東端、三角点


左:東端の郭の縁にある石列、右:東端の郭の石垣



 金屋中学校の東側に登山口がある。
 登りは道なりに進んでゆけばいいのだが、下る際には分岐点を見過ごすと、そのまま尾根筋に降りてしまい、しかもその先は獣除けの網や仕切りに囲まれて進退窮まってしまう羽目になる。無理やり掻い潜ったものの、そんな苦労をするくらいなら分岐点まで登り直した方が、余程楽だった。

 ほぼ東西に長細い尾根上に、西と東とに別れて、余り広くない郭が連なっている。西側の方が主郭部のようで、郭の数も多く造作も良いが、といっても織豊期の城郭のような巧みさは無い。





湯浅城


左:南下にある社のある郭、右:主郭の南下の郭


左:主郭の東下にある堀切、右:同左の北側


左:その東側の郭、この先は立入禁止、右:主郭へと土塁が繋がる


左:主郭南側、右:主郭北側


左:主郭の西側、右:その途中の土塁?


左:主郭の西にある郭、右:同左から主郭を


左:中腹から西を望む、右:同左付近にある伝武者溜り




 登城する前に、電話をして入口を開けてもらわないと入れないという、変わった城で有名である。実際に入口脇に書かれていた番号に電話をかけ担当者に来ていただいた際に伺ったところ、以下のような事情から、このような形態になっているそうである:

・城山での土地所有権が入り乱れており、そのままでは公開できない状態だった(実際、現在でも立入禁止の箇所がいくつかある)

・そこで地元のNPO法人グリーンソサエティーが地権者を説得して回り、このNPOの管理の下でなら公開しても良い、ということになった。

・その為、勝手に入れないように木戸を設けて、NPOの担当者が立ち会うということになった。


 電話をする手間がかかるという難点はあるものの、上記NPOの活動で整備が行き届き、また縄張図の入ったパンフレットをいただけること。何よりもややこしい地権者の説得・調整し、見学可能にしていただいていることを考えれば、問題にもならないだろう。


 城そのものは、小さいながらもメリハリの効いた良い城である。残念なのは地権者の都合で、東側にあるマイマイ井戸のある部分に入れないことである。






鹿ケ瀬城


左:熊野古道、右:大峠の茶屋跡


左:大峠側の登り口、右:小峠側の登り口(鉄塔保守路)


左:北東の郭群から、更に北下へと伸びる郭、右:北東の郭群の北端


左:そこから北東に下る縦掘、右:北東の郭群の北の平坦地


左:北東の郭群の最高所、右:同左から南に下る郭


左:北東の郭群の石垣、右:中央の郭群との間の鞍部


左:鞍部から北東を、右:南東を


左:鞍部との段差、右:中央の郭群


左:主郭、右:主郭の石垣


左:大峠へと下る尾根にある堀切、右:同左東の平坦地


左:同平坦地の南下の帯郭、右:大峠側にある堀切と土橋




 北の水越峠からアプローチした方が比高を稼げるのだが(約170m)、峠を通る県道177号線が酷い。一応Googleのストリートビューで走行している区間なのだが、実際に走ると軽自動車でも厳しかった。軽トラかジムニーでもない限り、南西麓の金魚茶屋側から登った方が確実である。
 南西麓の金魚茶屋側には駐車場とトイレがあり、熊野古道の、この区間の基点となっている。石畳は実は足に悪いが、それでも大峠までは非常にわかりやすい道となっている。ただ、比高が約280mもあり、時間と体力を多めに見積もっておく必要がある。

 鹿ヶ瀬城へは、小峠側と大峠側と、2ヶ所から登ることができる。しかし小峠側の鉄塔保守路は途中から状態が悪くなり、とてもお勧めできない。大峠側からだと楽ではあるが、一部で道が荒れていて、途中藪のような所を突っ切らないとならない。もう少し何とかして欲しいものである。

 西、中央、北東と3ヶ所のピークに郭がまとまっており、中央の郭群の最高所が主郭かと思われる。堀切や縦掘、石垣も散在しているが、比較的単純で造作は無い。また主郭から西は山が荒れていたので断念する。





小坊師ヶ峰(池田)城


左:南端の堀切、右:同左を北上から


左:2つ目の堀切を北上から、右:主郭の南の郭の堀切


左:同上の堀切、右:同左を西下から


左:主郭の南側、右:主郭北側


左:主郭の西下の郭、右:同左南斜面にある縦堀


左:主郭の北下の郭の先にある堀切、右:同左を北から



国道42号線の由良トンネルのほぼ上にある。旧道の脇に判りやすい看板があり、そこから遊歩道が出ている。

時間の都合で、あまりあちこちを見て回れなかったが、堀切や縦堀が良く残っている。





天路山(比井)城




時間が無かった為、近くまで行ったものの登らなかった。





小松原城


左:湯川神社の南にある池、堀跡?、右:同左


左:神社正面、右:神社


左:池から続く用水路、右:神社正面の池




JR紀勢本線の御坊駅の南東にある紀央館高校の東隣に、湯川神社があり、ここが小松原城跡である。神社の池の南側に駐車場がある。

神社の南に東西に長い池があり、堀跡のように見えるが、堀跡かどうかは判らない。






御坊駅前のホテルに一泊。

駅前の、夜は居酒屋をやっているうどん屋で夕食。




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