眼之助



 「オヤニラミ」って知ってます?関西の淡水に住むスズキ科の魚っす。
 それは1998年2月11日のこと。おいらは3日前に死んだバス次郎のことを熱帯魚屋のにーちゃんに報告しに行った。バス次郎が死んだときに思ったことは、「大きくなる魚を水槽で飼うのはかわいそうだ。90 cm水層はタナゴやメダカやモエビの天国にでもするかなぁ。」と言うこと。そんな気持ちで店内を歩いていたが、タナゴをみてもわくわくしない・・。我が家の90 cm水層と言えば、コンサート会場でいえば日本武道館みたいなものです。その器に見合うだけの主役が欲しい場所なのです。「主役が欲しい。しかし、でかい魚はかわいそう。」そんな気持ちで店内を歩いているととある魚の視線を感じてしまったのです。それは、一番下の棚の水層に1匹だけぽつんと残っていたオヤニラミでした。その瞬間、おいらの心は決まっていました。命名「眼之助」(笑)。主役を張るに充分な「スズキ顔」の彼。「あとは、大きさだな」と思いつつも「まあ、10 cmくらいしかないからとりあえずいいか?」などともう惚れ込んだら止まらない状態です。買ってしまいました(笑)。
 家に帰って、淡水魚図鑑を見ると「オヤニラミ。体長は15 cm程度。」とな。こいつはまさに最適な魚!「バス次郎が入っていた90 cm水層は消毒後の水ならしでもしようかな?」と思っていたので、「とりあえず、そんなにでかくないし、ヨシノボリ&モエビ水層にでも入れておくかなぁ」と水槽に入れた瞬間!!!!!さっきまで、ぼけーっとたたずんでいた眼之助が矢のように動いたと思ったら、「口からヒゲ生えちょる・・・。」。どうやらモエビーズの誰かが犠牲になったらしい・・。すぐさま眼之助は隔離水層行き。
 さっさと水を入れ換えられた90 cm水層には、ヒゲを生やして勇壮にたたずむ眼之助がいた。そして、その前に彼の勇壮さに励まされ「バス次郎の死」から立ち直ろうとしているおいらがいた。

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