津守時生

<喪神の碑>

ラフェールの末裔 1990 角川 90. 2.28
 求人広告に応じて乗り組んだ宇宙船「黄金のイルカ」号の船長マリリンは、その気のないぼくですら思わず見とれてしまうような美青年だった。それもそのはず、彼は天使のように美しい超能力者一族、ラフェール人の生き残りの一人だったのだ。そして、「イルカ」号は、恐怖の伝染病で滅びたラフェール文明の再興を使命としていた。
 こうしてマリリンとの冒険に乗りだしたぼくだったが……恐るべき陰謀が待ちかまえていたのだ。
 壮大なスペース・オペラ開幕!

ウロボロスの影 1990 角川 90. 7.31
 全銀河文明制覇をたくらむ〈ウロボロス〉との戦いで傷ついたマリリンの治療のため、「黄金のイルカ」号は学都惑星那藜に向かおうとしていた。その矢先、船のメイン・コンピュータのシドロの全データが消されてしまった。内通者がいる!
 一方、その那藜にも〈ウロボロス〉の魔手は伸びていた。O2ことオスカーシュタインの両親でもある学長夫妻の身に危険が忍び寄っていたのだ。そしてもう一人那藜でマリリンを待ち受ける大公と呼ばれる偉丈夫は何者か?
 好調スペース・オペラ第2弾!

カイユの封印 1991 角川 91. 1.29
 〈ウロボロス〉の手に落ちた学徒惑星那藜から、命からがら脱出したリリエンスールたち。O2のはからいで、連邦宇宙軍の護衛付きで、いよいよラフェール星系へむかった。ラフェール人復活計画を実行に移すのだ。
 だが、執拗な〈ウロボロス〉の魔の手は行く先々で、一行を待ちかまえていた。シオがさらわれ、ジョナサンも傷ついた。そしてシタン病に冒されたマリリンは一歩一歩死に近づいていた。
 彼らはめざすラフェール星系で、封印を解くことができるのか。  いよいよ佳境、華麗なるスペース・オペラ!

フィラルの戒厳令 1991 角川 91. 5.31
 シタン病に冒されたリリエンスールは、ラフェールの王宮の地下で治療を続けていた。その間、王宮内を散策していたジョナサンは、美少女の幽霊と出逢うが……
 一方、秘密結社〈ウロボロス〉の魔の影は、執拗にも迫り来る。
 ラフェール文明の再興をかけて、リリエンスールは、敵に立ち向かっていく!!
 壮大なる、スペース・オペラ、物語はいよいよクライマックスへ――
 大好評、第4巻ついに登場!!

エリノアの光輪 1991 角川 91.10.30
 ウロボロスの手から、O2ことオスカーシュタインを救いきれなかったリリエンスールは、カイユの館で突然倒れた。体の不調を懸命に隠すため、皆から離れ単独行動を取る彼を、心配げに見つめるジョナサンたちであった。
 一方、那藜の“大公”と仇名される、ユーフェミアの父、ナヴァルフォールがカイユへとやって来るが……
 新生ラフェールをめざして、今、宇宙の歴史が、新たにまわりはじめようとしている!!
 大好評、スペース・オペラ、感動の完結編!!

<カラワンギ・サーガラ>

密林の戦士 1993 角川 93. 2.24
 18歳のスーリヤ・フェイガンは夏期休暇を過ごすために、伯母アスカのいる惑星マサラを訪れた。
 熱帯性雨林気候の惑星マサラは、銀河連邦法によって異星人との交流が禁じられた未開の惑星だった。奇妙な植生の密林、カラワンギと呼ばれる巨木信仰、鳥のような甲冑に覆われた異形の生物に変化するカオヤイと呼ばれる戦士たちが住む不思議な地だった。
 そしてその惑星には、18年前のスーリヤの父クレバーの失踪と、スーリヤ自身の出生の謎が秘められていた――。
 熱帯の惑星に繰り広げられる異色のファンタジー。新シリーズ登場。

虜囚の惑星 1994 角川 94. 3. 8
 神なる大樹に招かれたアスカら地球人は、ブラナーの導きで途中「禁域」クランタフ・オパに踏み込んだ。『我らが誇り高き先祖の最後の砦』謎めいたブラナーの言葉は、他のカオヤイたちが知り得なかった、秘められた「真実」を告げていた――。
 一方、スリウォンにさらわれたスーリヤもまた、ブラナーとの闘いで傷ついたティエンマを癒しながら、神なる大樹のもとに向かっていた。難渋する一行にカラワンギから遣わされた巨鳥ソル・ゴサに乗って、スーリヤ達は一気にその懐へ……。
 苦く重い真実と、容赦ない現実がスリウォン達を打ちのめす。破滅が予感ではなくなる――衝撃の第2弾

犠牲の神 1995 角川 95. 2.28
真巫女となり、すべての感情をなくしてしまったスーリヤは、神なる大樹に導かれ、その分身のもとへ向かった。惑星マサラを破滅から救うために……。
一方、ケインズ財閥の研究所には、対カオヤイの特殊部隊が到着していた。薬により超能力の人為的に高められた彼らは、マサラの秘密を手に入れるため、村を襲い始める。
熱帯の風を運ぶ異色ファンタジー、“愛と感動”の第3弾!!

神と人の物語 1996 角川 96. 4.27
刻一刻と破滅へと近づく惑星マサラ。自ら身を投げ出してこの星を守ろうとするカラワンギに導かれ、スーリヤは、その分身のもとに辿り着いた。が、スパイだったアレクセイの裏切りで、分身もろとも重傷を負ってしまう。同じ頃、マサラに向かう船の中には、銀髪の男の姿があった。妻・ウィーヴの暴走を止めるため、O2が動いたのだ。
犠牲の神は救えるのか?異色ファンタジー、癒しに満ちた究極のクライマックス!!

<その他>

やさしい竜の殺し方 1997 角川 97.10.28
この世界は、陽の人間界と陰の幻獣界が、背中合わせのように存在しているという。遥か昔、争いの絶えなかった人間と幻獣の間で不可侵の制約が交わされ、二つの種属は永遠に別の世界に住むことになった。
そのとき、全幻獣を統べる王は、深く愛していた人間の女王に己の剣を渡し、彼女の危機には自分が、その子孫の危機には自分の子孫が、必ず助けに行くと誓って別れた。
そして、三度目の乱世が巡り来ようとしていた――。


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