田中芳樹

<銀河英雄伝説>

黎明篇 1982 徳間書店 88.12.17
宇宙歴八世紀、人類は宇宙において三つの勢力にわかれていた。帝国と、それに反旗をひるがえす同盟と、その両者の中間にある貿易国家のフェザーンとにである。微妙なバランスを保っていた三者の勢力が、帝国に出現した天才的戦略家ラインハルトによって、いまくずされようとしていた。彼は二万隻の艦隊を率いて遠征の途に上ったが、それを迎える同盟軍のなかに彼の終生のライバルとなるヤン・ウェンリーがいた。二人はアスターテにおいてはじめてその知謀をきそうが……。壮大な規模で展開する本格スペース・オペラ。

野望篇 1983 徳間書店 89. 1.31
銀河帝国の若き野心家ラインハルトは、皇帝の死を契機に、宇宙を支配せんとする己の野望の第一弾として、彼に反目する貴族たちの勢力を一挙に壊滅せんと図っていた。ところが、気になるのは、自由惑星同盟にあって常に彼の眼前にたちふさがるヤン・ウェンリーのことであった。ラインハルトは、ヤンの動きを封じるため同盟内に内乱を起こすべく計画をたてる。しかし、軍事要塞イゼルローンにいるヤンは、そんなラインハルトの心中を明確に読んでいた。はたしてラインハルトの作戦は成功するか、そしてヤンは──!?

雌伏篇 1984 徳間書店 89. 4.30
貴族連合との内乱に勝ったラインハルトは、帝国内の実質的支配者としての地歩をかためつつあった。そんなある日、ラインハルトのもとに、ヤンのいるイゼルローン要塞攻略の計画がもちこまれた。 それは、貴族連合との決戦場となったガイエスブルク要塞をワープによってイゼルローンの前面まで運ぶというものであった。そしてついに、要塞対要塞の戦闘になったのだが、このときヤンは、イゼルローンを離れ、首都ハイネセンに召喚されていた。ヤンははたしてイゼルローンを守りきれるか!?好評シリーズ第三弾!

策謀篇 1984 徳間書店 89. 8.14
これまで、宇宙は、帝国と同盟とフェザーンとの勢力バランスによって微妙な均衡をたもっていたが、いま、フェザーンは力を失いつつある同盟を見捨てて、帝国のラインハルトに荷担することを決意したのだった。彼らは帝国に潜入し、皇帝を誘拐したうえ、同盟に亡命させる計画をたてた。そしてそのことを、ラインハルトは容認した。ここに、帝国とフェザーンとの密約がなったのだが、一人同盟だけは何も知らずにいた。この危機に、はたしてヤンは……!?

風雲篇 1985 徳間書店 89. 8.25
フェザーンを征服したラインハルトが、宇宙を統一すべく同盟へむけて侵攻する年が明けた。そのラインハルトに敵対できるのは、弱体化した同盟軍の残存勢力のなかで、唯一イゼルローン要塞にあるヤンの艦隊だけであった。過去の幾多の戦いでも、ひとりヤンだけがラインハルトに苦杯を飲ませてきた。今度こそ決着をつけるのだ。ラインハルトの決意は固い。ヤンに勝たぬ限り、宇宙を完全に征服したことにはならないのだ。ラインハルトの代艦隊を迎え、ヤンは一個艦隊で知謀の限りを尽くす。両雄の全面対決の結果は……!?

飛翔篇 1985 徳間書店 89.12. 9
宇宙歴799年、ラインハルトはローエングラム王朝の初代皇帝の地位についた。23歳の若き専制君主の誕生である。宿敵ヤン・ウェンリーとの戦いで発揮されてきた冷徹な野心と知謀が、その覇業を成し遂げたのだ。「新銀河帝国万歳!」の歓呼が轟くなかで、新内閣のメンバーが発表されると、その栄光の極みにいる新皇帝の結婚問題が取沙汰された。そんな折り、ラインハルトはキュンメル男爵家の当主で、ヒルダの従弟・ハインリッヒを訪れた。束の間の平和が帝国を包んでいるかにみえたが……待望の第六巻!

怒濤篇 1986 徳間書店 91. 9.25
「新帝国」の皇帝ラインハルトは、オーベルシュタイン、ミッターマイヤー、ロイエンタールの帝国軍三長官を前にしていた。自由惑星同盟軍を退役し年金生活を送っていたヤン・ウェンリーの監視役レンネンカンプ上級大将が、同盟軍の不穏分子に拉致されたあげく自縊した事件の責任を問われたヤンの処遇について、討議するためであった。「予はこの際、ヤン・ウェンリーと同盟政府との間隙を利用し、あの異才を予の麾下にまねきたいと思っている。」ラインハルトの言葉に帝国の中枢はざわめきたつ……。田中芳樹、絶好調の書下し第七弾!

乱離篇 1987 徳間書店 91. 9.26
マル・アデッタ星域会戦によって、皇帝ラインハルトはイゼルローン要塞を失陥した。「してやられたか、またしてもあの男に!」自由惑星同盟軍のヤン・ウェンリーの奇略にしてやられたのだった。宇宙歴800年の四月二日夜、ラインハルトは再びイゼルローン回廊へ征服の一歩を踏み出した。すでにメックリンガー提督は麾下の艦隊を率いて布陣し、ヤン一党の背後を扼している。回廊の前後には壮大な包囲の網が完成していた。両軍とも胸中に最終決戦の炎を燃やしていた。気宇壮大に描く書下し第八巻!

回天篇 1987 徳間書店 91. 9.29
地球教徒の陰謀によって、ヤン・ウェンリーは不帰の人となった……。 否応なく、彼の遺髪を継ぐ立場になったユリアン・ミンツは、魔術師の死に涙する暇を許されなかった。 一方、畏敬すべき宿敵を失った深沈の皇帝ラインハルトは、けだるい発熱に悩まされていた。忠臣たちは、またぞろ皇妃の話題を口にしはじめ、帝国は束の間の憂愁につつまれている。だが、惑星ハイネセンには新領土総督府高等参事官に昇ったヨブ・トリューニヒトが赴任した。「祖国を枯死させたやどりぎめが」とロイエンタールの金銀妖瞳が冷たく光る!

落日篇 1987 徳間書店 91. 9.30
「皇妃ヒルデガルトばんざい!」──新帝国歴003年、ラインハルト・フォン・ローエングラムは、身重のヒルダと挙式した。全宇宙を支配する覇者の婚礼にふさわしく、高官たちの祝福の歓声が新帝都フェザーンにひびきわたった。これで無事、皇子が誕生すれば、ローエングラム王朝は平和と繁栄につつまれるはずであった。だが、式も終わらぬうちにオーベルシュタインは意外な報告をもたらした。惑星ハイネセンで反国家的暴動の発生!「吉事は延期できるが、凶事はそうはゆかぬ」ラインハルトは決然と起ち上がった……。

<マヴァール年代記>

氷の玉座 1988 角川 90. 9.13
 大陸歴1091年2月、「北の雄」マヴァール帝国は隣国と武力抗争の渦中にあった。陣中に、皇帝崩御の報がもたらされた時、総司令官カルマーンは、すでに勝利を手中に収めていたが、追撃を放棄し、帝都オノグール城の父の元へ急行した。帝位を継承するのは誰か?玉座を巡る混迷が、カルマーン、ヴェンツェル、リドワーンという、かつての学友の再会に“野心”という一匹の竜を介在させた。どんな豪華な玉座であっても、二つの野心が共存できる広さはないのだ――。
 いよいよ開幕、幻想歴史ロマン、マヴァール年代記三部作。

雪の帝冠 1988 角川 90.10.22
 大陸歴1092年3月、カルマーン大公は皇帝カルマーン二世となり、マヴァール帝国第25代皇帝となった。6月、マヴァール軍25万は皇帝カルマーン二世の親率のもとに、積年の仇敵エルデイ王国と対ツルナゴーラ統一戦線を結成。カルマーンのツルナゴーラ征服は、その鮮やかさによって近隣諸国を戦慄させた。
 この年、皇帝カルマーン、金鴉国公ヴェンツェル、黒羊公国世子リドワーン、ともに27歳。三者が馬首を並べて同一の敵と戦ったのはツルナゴーラ継承戦役が最後の例となった――。
 幻想歴史ロマン、「マヴァール年代記」第二部。

炎の凱歌 1989 角川 90.12.20
 大陸歴1093年3月1日。マヴァール皇帝カルマーン二世は、アデルハイド姫との婚礼の席上、クールラント軍侵攻の報を受け、急遽、大軍を親率、戦場へ直行した。ウルガール軍との連携作戦を看破し、両軍の不法侵入を撃退、一日にして二国軍を壊滅させた。そして、今また、クールラントに遠征。史上空前の版図に加え、新たな勝利を手中に収めようとしていた。が、ウルガール軍逆襲の報で本国に帰還途中、エルデイ軍の奇襲を受け、大敗をこうむった。これら時機を得た敵襲は一本の謀略の糸で操られていた……。
 5月19日。リュテッセンの野における、マヴァール帝国の支配権をかけた死戦はたった二人の正面決戦となった――。〈全3巻、完結〉

<灼熱の竜騎兵>

惑星ザイオンの嵐 1988 富士見 88.11.24
 植民惑星ザイオンの首都ヘラポリスにとどろきわたった一発の爆発音。それこそは“熱い時代”の到来を告げる合図の狼煙だった!!
 独裁者、ザイオン自治政府主席アレッサンドロ・ディアスの徹底的な弾圧により、独立派の組織“ザイオン青年党”は壊滅した。だが、そのディアスが突如として地球からの独立を宣言したのだ。衝撃が太陽系中に走る──。
 混迷の中、ギイ・リビエールら、さまざまな男たちの野望がザイオンに渦巻く。そして“青年党”の生き残り、“赤毛のネッド”たちもまた、ザイオンの命脈を握る地下水脈で〈反ディアス〉の火の手をあげた!
 熱き時代の熱き男たちを描く華麗なる英雄叙事詩、堂々の第一弾!

惑星ザイオンの嵐 1989 富士見 89.10.23
 ディアスの独立宣言に始まる“百日事件”の結果、惑星ザイオンは地球軍の軍政下に置かれた。戒厳令が布かれ、市民生活は困難をきわめる。ギイ・リビエールの弟アルマンが党首をつとめる唯一の公認政党純白党は、地球軍の力の前になすすべを持たなかった。
 しかし、独立運動が死に絶えたわけではなかった。ネッド、リュー・リン、ペトロフら深紅党は組織を拡大し、文字どおり地下でのゲリラ戦で地球軍に苦汁をなめさせつづけていた。
 さらに、ディアスの孫ルシアン、ダニエル・ゼラーらもそれぞれの野望を胸に秘め、ひそかに蠢動を始める──。
 動乱の時代の熱き男たちが織りなす華麗なるドラマ、待望の第二弾!

太陽系の嵐 1993 富士見 93.10.23
 長らく、地球の植民地的支配下にあった惑星ザイオン。その突然の独立行動は、首謀者ディアスの死によって終結を向かえ、地球軍による支配は一層強化された。
 しかし、ザイオンの完全自主独立を目指すゲリラ組織〈深紅党〉は、いまだ必死の抵抗を続けていた。
 一方、地球本土においても急激な政変が見られた。軍部がクーデターを起こしたのだ。と同時に、反軍民主連合政府も誕生し、地球政府は二極に分裂。さらには、地球の圧政に不満の火種をくすぶらせていた太陽系の諸惑星も、続々と反旗をひるがえす。
 惑星ザイオンに端を発した自主独立の風は、太陽系全土に吹きはじめたのだ!
 動乱の時代を、たくましく、そしてしたたかに生きる若者たちを描いた革命ストーリー、満を持してここに復活!!

<アルスラーン戦記>

王都炎上 1986 角川 90. 9. 3
 大陸に精強な兵と華麗なる文化を謳われるパルス王国。西の蛮族、ルシタニアの侵攻に対しても、その勝利を疑う者はなかった。
 だが、味方の裏切りにより罠にかけられたパルス軍は、一日にして壊滅。王国は滅亡した。
 単騎生き残った王太子アルスラーンは、ダリューンらわずかな味方とともに故国の奪還をめざす。だが…。
 妖艶な美女、奇怪な魔道師、そして謎の銀仮面……。
 多彩な人物が織りなす一大物語絵巻。
 書下しヒロイック・スペクタクル・ロマン、堂々の開幕。

王子二人 1987 角川 90. 9.18
パルスの王都エクバターナは今、侵略者たるルシタニア国の大軍に支配され、血と死体と汚物におおわれ、昼夜を問わず、百鬼の横行する魔境と化しつつある。アルスラーン王子一行、六騎の旅人は三方に分かれ、パルスで最大の兵力がある、東方国境ペシャワール城塞に向かった。敵の執拗な追跡をかわし、山中の逃避行の末、目的の地にたどり着いた一行を待っていたものは……?
 権力と栄華のかげでうごめく意外な敵対者たち。怒り、憎悪、欲望、復讐が渦巻く、書下し、スペクタクル・ロマン、快調第2弾!!

落日悲歌 1987 角川 90. 9.18
 ペシャワール城塞に立てこもり、王都奪還をはかるアルスラーン王子に、またしても難題が突きつけられた。一次の欲に駆られて、今度は、シンドゥラのラジェンドラ王子が5万騎の大軍で来襲してくる!
 アルスラーンの忠実で頼りになる軍師のナルサスとダリューンは、敵軍が「人の和」を欠いているのを見抜き、たった500 の軽騎兵で、シンドゥラ軍の背後に回った。まだ若いとはいえ、ナルサスには勇気と知略があった……。パルス国の再興、王都エクバターナの奪還をめざすアルスラーンの前途は?書下ろし、スペクタクル・ロマン、絶好調第3弾!!

汗血公路 1988 角川 90. 9.18
 パルス歴321年4月。檄に応じ各地の諸侯や領主たちは兵を集めてパルスの王太子アルスラーンの拠るペシャワール城塞に集結、出陣を待った。
 5月10日。アルスラーンは大陸公路を西へ、王都エクバターナ奪還をめざして進発した。パルスの神々をうやまうパルス王国と、イアルダボート神をたたえるルシタニア王国の本格的な戦いが開始され、生者、死者、半死者が馬上と地上でもつれあい、大陸公路は人馬の汗血で塗りこめられた……。
 新キャラ多数登場。いよいよ佳境。
 書下し、ヒロイック・スペクタクル・ロマン、第4弾!!

征馬孤影 1989 角川 90. 9.18
 漸く王都奪還の大軍をおこしたアルスラーンに、横あいから強大な妨害者が現れた。歴史的な敵国トゥラーンがパルス領内に侵攻してきたのだ。アルスラーン軍は反転急行してペシャワール城塞に再入城した。
 智将ナルサスの奇抜な戦略が大勝利をもたらしたとき、アンドラゴラス国王夫妻は自力で虜囚の身から解放され、遠い脱出路を経てペシャワールまでやってきてしまったのだ。
 父王の命で、アルスラーンは一人ペシャワール城を立ち去った、ただ一羽の鷹と一頭の馬だけを伴って。
 パルス歴321年6月、炎熱の季節のことであった。

風塵乱舞 1989 角川 90. 9.18
 パルス歴321年7月末、大気は乾き、風が強い。大陸公路は風塵の乱舞する中にあった。国王アンドラゴラス三世がひきいるパルス軍十万と、ギスカール公爵ひきいるルシタニア軍二十五万は王都エクバターナの東方で正面から激突した。
 また、このとき、南部海岸地帯の町ギランから急速度で北上した王太子アルスラーンの軍二万五千は王都の南方250キロの距離にあり、王都の西方80キロの地点にはヒルメス王子の軍三万が潜んでいた。
 パルスの支配権をめぐる総ての軍勢が、王都に向けて、突き進みつつある。――

王都奪還 1990 角川 90. 9.18
 十か月の時を経た、パルス歴321年8月11日、第二次アトロパテネ会戦の火蓋が切られた。港町ギランの豊かな富を背景に膨大な軍用金と糧食を手にしたアルスラーン軍二万五千はルシタニアの大軍を撃滅させた。
 刀身が激突し、槍身がからみあい、空と地の間に人血の嵐を巻き起こした王都の攻囲戦は二転三転しつつ、流血と砂塵の中に終焉し、王都エクバターナの城門は、ことごとく解放された。――
 書下し、ヒロイック・スペクタクル・ロマン、第一部全七巻、感動の完結!!

仮面兵団 1991 角川 91.12. 2
 パルス歴324年、秋、国王アルスラーンは西の隣国ミスルを撃破し、東の隣国チュルクを敗退させた。
 即位して3年、すでに奴隷制度廃止を実現し、「解放王」の異名を持つ、18歳になったばかりの若い国王は、同時に、それによって戦争の火種を抱えこんだ。
 ミスル、チュルク、トゥラーン、マルヤム、シンドゥラ。境を接する諸外国はパルスの栄華を警戒し、「解放」の波及を恐れている。
 ふたりのヒルメス王子の存在、チュルクの仮面兵団、王墓あらし、母后タハミーネの娘の行方…???
 書下ろし、ヒロイック・スペクタクル・ロマン、第二部、待望の開幕!

旌旗流転 1992 角川 92. 7.17
 パルス歴325年、2月。パルスの国王アルスラーンは二万の軍を統率して、シンドゥラ国救援のため国境をこえた。トゥラーン領を通過し、チュルク領を経て、シンドゥラ国へ進軍する、巨大な半円を描く作戦行動、「アルスラーンの半月形」が軍師ナルサスによって立案された。国王アルスラーンの旌旗のもと、パルス軍に敗戦はなかったが……。
 仮面兵団を統率するヒルメスとダリューンの一騎打、伝説の怪物・有翼猿鬼の復活、ファランギースの過去……!?
 書下ろし、ヒロイック・スペクタクル・ロマン、第二部、勇壮華麗な第2弾!!

妖雲群行 1999 角川 99.12. 4
パルス歴325年6月。
東方国境に位置するペシャワール城塞に二千の兵が集結した。「解放王」アルスラーンが蛇王ザッハークの眷属を牽制すべく、“魔の山”デマヴァントの封鎖を命じたのだ。だが、その事態に呼応するかのように、パルス内外でも不隠な動きが……。
仮面兵団を統率していたヒルメスは、部下とともにミスルに入国、新たな野望の第一歩を踏み出す。そして、パルスの中部オクサスでは怪事件が続発、ファランギースは巡検使として、アルフリードを伴い、任務に赴くが……。
ヒロイック大河ロマン第二部、待望の第三弾!!

<創竜伝>

超能力四兄弟 1987 講談社 90. 9.22
 20世紀も終わりを告げるころ。すさまじい超能力を秘めた竜堂家の4兄弟に魔の手が迫っていた。彼らの力をわがものにして、地球支配をたくらむどす黒い巨悪。だが、彼ら4兄弟には屈服という言葉はない。そして、最大の潜在パワーを秘めた末弟・余が覚醒した──。想像をはるかに超えるスケール!待望の書下ろし巨篇!

摩天楼の四兄弟 1988 講談社 90. 9.25
 ふりかかる火の粉、いや火の弾は自分で払う!それが竜堂家の超能力四兄弟のやり方だ。「創竜伝」第1作で得たスーパー人気はダテじゃない。四兄弟を手に入れようとする権力者も後をたたず、東京の新名所で兄弟の怒りが爆発する。圧倒的迫力でノベルス界を疾走する痛快爽快壮絶シリーズ、お待たせの第2弾!

逆襲の四兄弟 1988 講談社 90. 9.27
 凄まじい超能力をもつ竜堂四兄弟に安息の日は訪れないのか。黒い権力者たちは「竜」の出現に驚く大衆を煽って野望をむきだしにする。そして美貌とプライドを炎に焼かれたレディLの復讐心。最強の敵登場!追いつめられた兄弟の中でも三男坊・終の怒りは激しい──ノベルス界空前の人気シリーズ、強烈第3弾!

四兄弟脱出行 1989 講談社 90. 9.27
 世界を闇から支配する四人姉妹ですらひれ伏す黒幕が、ついに動き出す。恐るべき謀殺指令が、竜堂四兄弟の長兄・始めに向けられた!そして、火と化した続、風を呼んだ終、水を奔らせた余に続いて、最後に変身する長兄は、どんな竜になって天を翔けるのか!?ノベルス界に大衝撃を与えた超人気シリーズ、熱望の第4弾!

蜃気楼都市 1990 講談社 90. 9.27
 日本海を望む美しい学園から、竜堂四兄弟にSOS!そこは悪の巣窟、黒い私兵の生産工場!謎の転校生として潜入した三弟・終は久々のバトルに胸躍らせるが、つかみきれぬ敵に長兄・始も苦闘!またしても四兄弟に卑劣な罠を仕掛ける巨悪どもよ、若きドラゴンたちの怒りを知れ!本当にお待たせの第5弾特別篇!

染血の夢 1990 講談社 90. 9.27
 権力に決して屈しない我らが竜堂四兄弟と、地球を闇から支配する四人姉妹との総力戦の火ぶたは切られた。襲いかかる超能力精鋭部隊!摩天楼を吹き飛ばす大陸横断殺人ビーム砲!そして、捕らえた茉理を盾にして、「人類50億殺戮計画」を陶然と語る男!怒りの四兄弟が手を結ぶとき、凄まじい力が天空を疾る!

黄土のドラゴン 1991 講談社 91. 9. 7
 いかなる権力にも屈しない竜堂4兄弟に「退却」の二文字は似合わない。だが今度ばかりは勝手が違う。毒気を吐き散らす傲岸不遜な敵の登場に、さすがの終も空腹を忘れ逃げ帰る。崑崙の地にあるという竜泉郷は、まだ遠いのか!?そして闇の支配者・四人姉妹の驚くべき正体!!話題満載の超人気シリーズ、第7巻発進!

仙境のドラゴン 1992 講談社 92. 4.18
 ついに竜泉郷へ足を踏み入れた竜堂4兄弟。そこで茉理の姉と名乗る瑶姫と出会い、誘われるままに仙界へと向かう。それは彼ら自身の謎を解き明かす旅になるのか?それとも新たな“敵”との戦いの始まりか!?一方、香港の茉理たちには、四人姉妹の刺客が放たれた!
 新たなる世界へ飛翔する若き竜王!見逃すな第8巻!

妖世紀のドラゴン 1994 講談社 94.11.30
 とうとう竜堂4兄弟が帰ってきた!竜仙郷から崑崙へと誘われ、自らの謎を探究した彼らの前に待ち受ける異形なる敵。一方、四人姉妹の人類抹殺計画も着実に伸展し、日本でも大異変が発生する。神仙たちの思惑も錯綜する中、余の夢に登場した美丈夫は敵か味方か?未来の舞台へと竜王4兄弟は飛翔する!

大英帝国最後の日 1996 講談社 96. 5.18
 人類五十億抹殺計画をすすめる四人姉妹の本拠地に、いよいよ乗り込むこととなった竜堂四兄弟。飛天夜叉による手荒な出迎えにあい、スコットランドに降り立った四人は一路ロンドンを目指す。待ち受けるのは魔術の国の住人たち。世界史上の遺跡を舞台に、想像を遥かに絶する闘いの幕が、いま切って落とされる!

銀月王伝奇 1997 講談社 97.12. 8
 国際演劇祭開催に向けて盛り上がる地方都市を訪れた竜堂四兄弟。祖父の友人が経営する「常盤舞台芸術学院」で、講師と女性事務員が立て続けに行方不明になったのだ。調査を依頼された四兄弟につぎつぎと襲いかかる怪現象!獅子座の流星群が出現する夜、初冬の避暑地に何かが起こる!?謎と怪奇の特別編!!

<自転地球儀世界シリーズ>

地球儀の秘密 1990 角川 90.12. 1
雨やどりで偶然、足を踏み入れた骨董屋“弦月堂”で元週刊誌記者白川周一郎は古びた地球儀に目を止めた。今現在の地球上の大陸と形がかなり違う。百万年未来か?一億年過去か?次々に想像力をかきたてられ、結局、正札通りの二万円の代価を支払い、彼は奇妙な地球儀の所有者となった。奇妙な地球儀を売るにふさわしい奇妙な店、店主は奇妙な老女だった。
さらに、この地球儀が自転すると知った時、彼と姪の多夢を巻き込んで、とてつもない事件が表面化しつつあった──。
もう一つの地球、地球儀世界を舞台に、壮大なスケールで展開する冒険ファンタジー、第一巻。

カラトヴァ風雲録 1995 角川 95. 7. 6
骨董屋でみつけた自転する地球儀。それは、異世界とこちらの世界を結ぶ門であった。その門から異世界へと入り込んだ周一郎と多夢。そこで、二人を待ち受けていたのは、主君を殺し、主君になりすまして野望を企てる一人の男だった……。舞台はこちらの世界から異世界へ──!!待望の第二巻ついに登場!!

<薬師寺涼子の怪奇事件簿>

魔天楼 1996 講談社 96.10.18
父は元警視庁幹部、東大・法卒、27歳の超美人&ナイスバディ警視・薬師寺涼子。唯一の欠点は「ドラキュラもよけて通る」性格の悪さ。通称「ドラよけお涼」とは彼女のことだ!そして、世にも奇怪な事件が、東京・湾岸副都心の巨大な複合ビルで連続する……。『創竜伝』の田中芳樹、渾身の文庫書下ろし作品。

東京ナイトメア 1998 講談社 98.10.14
 幸せ一杯のはずの結婚式場は、大混乱の坩堝に陥っていた。死体が空から降ってきたのだ。戸惑う人々を尻目に目を輝かせる超美人が一人。そう、彼女こそ警視総監をも恐れさす史上最強の女性警察官僚、薬師寺涼子警視その人だった。従僕(?)の泉田警部補をつれ、上司の迷惑省みず、傍若無人の捜査活動、開始!!

巴里・妖都変 2000 光文社 00. 1.28
 警視庁史上、最強にして最凶の女性官僚・薬師寺涼子警視がパリに舞い降りた。パリの大学での特別講師として招かれたのだ。もちろん、忠実な僕(?)泉田準一郎警部補も強制同行……。空港に着いた涼子たちの目前で、老人がリスのような生物に脳を吸われ死亡してしまう。奇怪な生物が引き起こした事件に、涼子は嬉々として単独捜査を開始!被害者が、日本の巨大ハイテク企業・アルゴのヨーロッパ総支配人・藤城奈澄邸の使用人と知った涼子は、パリ市内の藤城邸へ突入するが……。
 地上で最も危険な女・薬師寺涼子の痛快無比、傍若無人の活躍を描く絶好調シリーズ、特別書き下ろしで登場!

<その他>

西風の戦記 1988 ソノラマ 89. 4. 5
 県立高校に通う香澄みと史朗。偶然に同じ夢を見て、それを作文に書いたことから盗作と疑われて、教師に追われるはめとなった。
 逃げる二人…そして二人は跳んだ。夢に見た国、西風の神を崇める「西風の王国」へ!
 今、王国には戦雲がたれこめている。長年、「惰弱公」を装い王族の目を欺いてきた北部州総督、レオン・パラミデュースが叛乱を起こしたのだ。現国王の圧制を正し、前国王に殺害された親兄弟の仇を討つためだった。
 国王の妹、華麗なるアポロニア公主。国王軍の上将軍である彼女は、叛逆者となった従兄と戦う決意を固めた。だが、戦っては負けることを知らないこの美しい戦士の心は、不安と、そしてそれとは違う何かに揺れるのだった。
 香澄と史朗は、壮絶な会戦と、戦うたびに近づく二人の名将の姿を、つぶさに綴ることができた。

七都市物語 1990 早川 90. 3.15
突如地球を襲った未曾有の惨事“大転倒”─地軸が90度転倒し、南北両極が赤道地帯に移動するという事態に、地上の人類は全滅した。しかし、幸いにも月面に難を逃れた人類の生存者は、地上に七つの都市を建設し、あらたな歴史を繰り広げる。だが、月面都市は新生地球人類が月を攻撃するのを恐れるあまり、地上五百メートル以上を飛ぶ飛行体をすべて撃墜するシステムを設置した。しかも、彼らはこのシステムが稼働状態のまま、疫病により滅び去ってしまったのだ!そしてこの奇妙な世界で、七都市をめぐる興亡の物語が幕を開くのだった。

長江落日賦 1996 徳間書店 96. 5.23
古来、長江を北から南へ渡河して天下を制した者は存在しない。その長江が黄金の帯となって子鵬の眼下にきらめいていた。時代は南北朝。子鵬は、十二年前に八十五歳で没したことになっていたが、実は句曲山中に隠遁している道服の老人と対面していた。南北朝の殺戮は目をおおう残虐さで、革命のつど大量の血が流されている。子鵬は父から託された書簡を渡した。陶弘景という老人は、「不意昭陽殿 化作単于宮」という十文字をしたためて父への返書とした。そのとき彼は子鵬の顔に短命の相を見ていた……中国歴史傑作集。

纐纈城綺譚 1995 ソノラマ 98.11.20
 栄華の果てを迎える大唐帝国。その首府・長安の城中で売買される不吉な赤い布。それは人の生き血で染めたものだった。その正体を知った3人の好漢は、義侠の心に燃え、怪異の城へ向かう。
 その名も纐纈城。そこに巣食う吸血の悪鬼を討ち、囚われの人々を救い出そうと決意したのだ。
 選び抜かれた時代と魅力的な登場人物。中国歴史小説の神髄を極めた、大好評の痛快活劇。


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