二階部分は装飾的な屋根や、メリハリの利いたハーフティンバーの意匠に飾られて重厚な雰囲気ですが、付けびさしの下の柱が細いせいか、一階から見るとスマートに見えます。この駅舎を白い貴婦人にたとえた本がありましたが、私は容姿端麗な紳士を想像しました。
重厚な二階には貴賓室があり、大正天皇が行幸の際に用いられました。また、構内には手を叩くと天井が共鳴する「鳴き龍」もあります。初めて見た時、東照宮のある日光になぜこんな駅舎が、と不思議に思いましたが、知れば知るほど日光らしい駅舎だと思うようになりました。