ONNA脱走
(1985)毎日はハイヒールのかかとで支えてる 危なげな嘘をついてまずいことは避ける 男たちが群がるのは結局そんな女 だけど だけど あたしはそんなじゃないなくしたものもいずれは自分の胸に帰ると 自信に満ちた微笑みでやさしく待ち続ける 的外れの傲慢に気づくこともなく そんな そんな あたしは女じゃないあたしは不安 ほとんど何も自信を持たない あたしは寡黙 目立ちもせずにただそこにいるいやなことは限りなく それでも割り切って 甘えるだけは甘えて それでもあきらめて 自由を捨てて突然暮らしへと走り込む きっと きっと あたしは女じゃないつつましく打算的 大らかに包み込む 愛らしく冷酷で 優雅で無関心 矛盾してて複雑で他人をさわがす 決して 決して あたしはそんなじゃない
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