クイーンの想い出 その4

王子動物園(2007/9/16)

今日、4月13日は、王子動物園で暮らしていたシンリンオオカミ「クイーン」の命日です。

毎年、この日が近付くと、いっぱい撮っていたクイーンの写真を
どのようにまとめようか悩んでいるだけで終わってしまうというパターン。
それでも、記憶に留めておくため、毎年必ず記事にします。

人の死、家族の死、ペットの死、その悲しみは、時間とともに
忘れていけるように人間の心は出来ています。
ただ、動物園の動物たちのことは、記憶から消してしまってはいけない。
それは、感傷などではなく、本来、野生の環境に居て、
ほとんどの人間は目にすることもない 彼らが、
人間の社会の一員として過ごした意味を薄っぺらなものにしたくない
からです。

言いたいこといっぱいあるのだけど、またの機会に。

ゴマフアザラシ始めました

鳥羽水族館(2013/4/6)

子アザラシ!

久し振りの更新です(ブログの使い方忘れてた・・・あうあう)。
2月10日に行った鳥羽水族館、ゴマフアザラシの妊婦さんが二頭居る水槽で、
スタッフさんたちが何やら作業を・・・。
その翌日から、始まりました。日に日に大きくなっていくお腹とともに、
アザラシがお母さんになっていく様子を見守るライブカメラ!!

現在も子育ての様子を公開中です。鳥羽水族館公式ライブカメラ。
「ゴマフアザラシ子育てライブ! かわいい赤ちゃん誕生♪」
※USTREAMサイトです。広告が流れることがあります。

以前からビーバーのライブカメラを拝見してましたが、24時間、動物の様子を包み隠さず
流し続けるというのは自分たちの仕事に自信が無ければなかなかできないこと
だと思います。いつもスタッフさんたちの丁寧な作業を拝見して、生き物に向き合う
真摯な姿に賛辞を送っております。

さて、ライブでは出産予定の2月下旬に、母アザラシ木町(こまち)さんに兆候が現れ
・・・と思いきや、翌日から何事もなかったかのように泳ぎ始め、3月22日に
ようやく、出産(そのとき私は休暇で阿蘇山登ってました・・・)。
もう一頭の母アザラシ、つばささんも4月1日に、無事出産しました。
もしかしたら出産の様子までライブ見せてもらえるかも・・・と期待してましたが、
さすがに配信中断。閲覧者の心理面に配慮したのか(血も出るしね)、
受け止める側の意識がまだまだ未熟なせいもあると思います。今回は、残念。

実に50日近く見守り続けた、アザラシの出産。
おめでとうを言いたいのもありますが、4月5日、ライブカメラに子アザラシの
泳ぐ姿が!!! せ、せ、生後5日目で!?
と、いうことで飛んで行って参りました。地べた走りましたけど(近鉄電車が)。

人が多くなると母アザラシが警戒することが予想できたので、
近畿圏も爆弾低気圧に襲われた土曜、4月6日にあえて出掛けました。
案の定、よく晴れた翌日、日曜にはいっぱいお客が来たためか、
ライブをずっと見てると(ずっと見んな)、母、つばささんは水底に潜って
じっとしていることが多くなり、子アザラシもあまり動き回らなくなりました。
野生の血ですかねぇ・・・。
スタッフさんたちがよくないと判断した場合、コーンが配置されて観覧制限が
かかることもあります。
館の人も多くの人に見てもらいたいだろうし、動物にはストレスかけたくないだろうし、
なかなか難しいですね。

朝イチのお客(ほんの数名だったけど)を警戒したか、お乳をあげるのを
控えるつばささん。脅かさないように遠くから見守ったり、そっと近付いたり
なだめすかし?たりして、色んな姿を見せてもらいました!

前置き長いって!


母アザラシ、つばささんは目がキョロっとした小顔の美海豹さんです。
もう一頭のお母さん、木町(こまち)さんは今、バックヤードで♀の子アザラシと
一緒です(ライブは中断中)


赤ちゃんはお母さん似かな? 父の顔がチェックできてませんが・・・。


傾斜のあるところに寝てしまって、必死に顔を持ち上げようとして諦めたポーズ。
鼻が水に浸かってしまわない位置で妥協。


目を閉じた顔がにっこり笑ってるように見えるつばささん。
人間のように表情を作ってるわけではありませんが、子アザラシを気遣う様子は
見ていて分かります。


泳ぎ始めた子アザラシ。けっこう浮くみたいですね。


背泳ぎをしながら水面をガブガブします。何かの練習?


ちょっと怖い目・・・。


しっかりアイコンタクト。


おっぱいおねだり。ライブを長く見てると、だいたい飲み始めるタイミングが
分かってきます。


ゴキュゴキュ。かなり強く吸ったりします。後の動画で確認してみて下さい。


アップで。


授乳するときだけ飛び出すと言われるアザラシのおっぱい!
う~ん、思ったほど飛び出してない?

動画も撮ってきました。

鳥羽水族館 ゴマフアザラシの赤ちゃん【授乳編】

水と陸地の位置関係のためか、お客側に背中を向けて授乳することの多いつばささん、
このときは想いが通じたか!? こちら向きで授乳してくれました。
貴重なシーンをじっくり見てください。

鳥羽水族館 ゴマフアザラシの赤ちゃん【水泳編】

ライブカメラでは、4月5日(なんと生後5日目!!)から泳ぐ姿を見せてくれた子アザラシ
ですが、日曜は泳いでくれなかったみたいです。土曜はしっかり泳いでくれたので、
こちらもよく観察してみてください。

ゴマフアザラシの赤ちゃんは2~3週間ほどで白い毛が抜けてしまうそうです。
行ける人は今のうちに会いに行きましょう。

動く!子ビントロング

鹿児島市平川動物公園で公開中のビントロングの子供たちです。

(2012/8/26) 平川動物公園

前回の記事にも書きましたが、14:15~14:30の限定公開。

このところ、九州の動物園が協力してビントロングを盛り上げていこう、
という動きがあるらしく、嬉しい限りです。
Twitterで「ビントロング普及委員会」なんてのをやってる我々ですが、
テレビCFに出ていた?出る?(TV見ないので未確認です)とか、
ペット産業の人たちが注目を始めた(一時期、ペットとして流通していた
ことがあります)とかいう噂を聞くと、そんな普及のしかたは望んでない、
と言いたくなります。変に注目されてペットとして需要が高まると、
密猟や乱獲が横行することにもなりかねません(繁殖させるより楽だから)。

今、動物園に新しい動物を連れてくるのは、過去に密輸で摘発されたりも
している 業者さんだったりして、それを快く思わない人も多いのですが、
現状では動物園も彼らとの持ちつ持たれつの関係を切るわけには
いかないでしょう。公共の動物園に限って言えば、
海外から動物を移入させるにしても、コネクションやネゴ能力を持った
人材がどこにでも居るわけじゃないし(お役所的ローテーションもあるし)。
いずれは動物園同士が連携して血統管理したり、繁殖に十分なバックヤード
施設を用意したりして、国内で血統維持できるようになればいいんですけどね。

ビントロングに興味を持たれた方は、動物園に会いに行ってください。
多くの人が関心を持つことが、動物たちのためにもなります。

おまけ。運動不足なホッキョクグマ、カナさん・・・

進みません・・・

『ビントロング普及委員会』に寄せて

平川動物公園(2012/8/26)

ビントロングのノエルさん

6月11日に生まれたビントロングの子供が公開されているという記事が出たので、
使命感を胸に(←?)、 鹿児島の平川動物公園に行って来ました。

子供たちは、14:15~14:30の短い時間だけ、限定公開になっています。
天候や動物の体調により出ないこともある、という状態ですが、この日は必ず出します!
とのこと。
で、飼育員さんから「ネットでビントロングの紹介をしているグループですか?」と聞かれ、
(え? そんなホームページがあるなら見てみたい!)と一瞬思って、ふと・・・、あれ?
普通の人って、Togetterとサイトの区別つかないよね・・・。もしかすると、我々のこと!?

(ここでいったん、子ビントロングの写真入りま~す)

えー、実はTwitterで、「ビントロング普及委員会」というネタをやっておりまして、
飼育員さんには照れ隠しで「ちょっと冗談で・・・」と言ってしまいましたが、
実はけっこう真剣な想いがあります。
初めは、 「ビントロングのことをビントロと呼ぼう」みたいに、親しみ易い略称で
マイナーな動物に注目してもらうという呟きをコツコツとやっておりました。
その中で、「ビントロング普及委員会」というネタが出て、動物クラスタの皆で、
日本で飼育されているビントロングの情報や写真を持ち寄ったのが始まり。
それをTogetterにまとめてくれた、まにゃもう氏には感謝してます。
こちらがそのまとめ、『ビントロング普及委員会』(日々更新中)です。


マイナーな動物に注目してもらうためになぜ、ビントロングを選んだのか、というと、
「これまで無関心だった動物に興味を持つようになる」という経験を誰もができそうな
動物だからです。
ユーモラスで、ミステリアスで、おっとり、のっそりしていて、子供は意外と快活で、
不思議な動物。ビントロングをきっかけに、どんどん興味が広がっていくといいな、
と思うのです。

さて、今回の遠征は、若いビントロングの記録を取っておきたくて慌てて行ったのですが、
オトナの個体ばかり撮って「ビントロングは成獣も魅力的だぜ!」って構成にしようと
目論んでいました。しかし・・・・・母親のチャコさんは登場なし(子供を守ろうとするから
でしょうか。寝室で待機です)、おばあちゃんのノエルさんはすぐ引っ込んじゃうし・・・。
ということで、子ビントロングいっぱい撮ったのでご覧ください。


三頭の兄妹です。


かなり父親(カドリードミニオンのピントくん)に似ている子


うにょーん


尻尾をうまく使います


飲む飲む


成獣はおっとり系のビントロングですが、子供たちはかなりすばしっこい。
写真は厳しいのですが、動画も撮ったのでそちらが上手く撮れてれば・・・
(まだ確認してない)


重力なんて関係無いよ!


まだ小さくてケージの隙間から外へ出ちゃうので、飼育員さんが監視しているときしか
子ビントロングの展示は行われません。この子は脱走しようとして捕まった直後。
身を伏せるような独特のポーズをしています。外敵から隠れる本能でしょうか。

(追記 8/31)
公式サイト「ひらかわズーブログ」にもビントロング公開情報が掲載されました。

王子にシンリンオオカミは居ません

今居るのは、こんな子です・・・。

アカハナグマたちが居るのは、元シンリンオオカミ舎です。

今日、4月13日は、王子動物園で暮らしていたシンリンオオカミ「クイーン」の命日です。

一年振りだね!(いや、ずっと壁紙に居るけどさ)


王子のオオカミ舎の良かったところは、これ。薄い鉄板を通して、
クイーンと匂いを嗅いだり嗅がれたりできるのです。
近頃は動物との距離を離したりガラスで隔てるのが流行りのようですが・・・。


ちょっと普段着なクイーンも。オオカミはよく水を飲む動物です。
野生下でも水場をテリトリー内に入れて生活していることが想像できます。
どこの動物園でも必ず(こっそり?)水呑み場が用意されてますのでチェックしてみてください。


定番ポーズの肉球マクラです。寝るときのポーズは個体によって様々で、けっこう個性が出ますね。


たまにはこんなお顔も・・・。
ゴムパッキン(※口周りの黒い部分)が崩れているのが分かります。
ここを見るとオオカミの身体的な衰えをチェックできます。
ここが艶々して張りのある個体は高齢でもけっこう元気なのです。


愛想のいいクイーンですが、オオカミらしく視線をまっすぐ合わせません。
これはどこを見ているの・・・? ときどき吠え合いをしていたサル舎の方かな?
クイーンの写真はまだまだありますが、また来年!

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今回のタイトルは、本当は「クイーンの想い出 その4」だったはずなんですが・・・。
去年のイベントを準備していたときのことですが、写真使用の許可の件で、色々と確認した結果、一部の動物園から正式な許可を出した形での写真の利用はできないという回答をいただきました。
最初、日本に居る動物園のオオカミを紹介するスライドショーで、ここ数年に亡くなった個体も紹介しようという企画がありました。クイーンというオオカミが居たことを多くの人に知ってもらう最後の機会だったわけですが、実現できなくなってしまいました。
もっとも、園公認という形ではなく、個人のWEBで紹介するのには何の制約もなく、これからもクイーンのことを伝えていきたいと思います。

さて・・・、その許可がもらえなかった理由が、「すでに居ない個体に関して問い合わせがあると困る」というニュアンスだったのですね・・・。
色々とややこしい人たちからクレームまがいの問合せが来て苦労されていることは解ります。動物たちがどう生きて、どう死んでいったか、そこから学べることは多いのです。それを開示できる土壌を利用者で作って行かないと、園も情報を出せないとは思うのです・・・が!
過去に飼育してた動物を居なかったことにしたい、というのはどうなんだろう?
あなた方の仕事のパートナーだったはずですよね?

・・・胸にしまっておくつもりだったけど、書いてしまった。