Identity crisis



昨日の夜はエコギアのことを考えると怖くて怖くてなかなか寝付けなかった。
そんなときは釣りバカでもすこし考え事をするもんである。

「What's your special?」
これ、この国では良く聞かれる質問。
俺は、「Fishing!」となにも考えず答えるので困ったことはないが、
大概の日本人が困り果てる嫌な質問である。
「必殺技を求められてもなぁ・・。」などと深く考えなくてもいい、
彼らは「何が好きなの?」程度に聞いてるだけなはずだから。

まあ普通の集団の場合これでいいのだが、釣り人達が集まった場所ではどうだろう。
周りみんなが必殺技は釣りだから「Fishing!」というわけにはいくまい。
さてなんと答えよう?
最近の俺をみてると「エコギア!」になりそうだ。
しかし、それでいいのだろうか?
そう俺は「浮き輪乗り」なのだ。

またまたよけいなことを考える。
昔みたロビンウィリアムスの映画に「いまを生きる」というのがあった。
ちなみに地方の映画館では「アメリカ版金八先生」とサブタイトルがうってあったそうな(笑)。
まあ内容は「いましかできないことを悔いを残さぬように楽しんで生きろ。」ちゅうことだった。
かなり刹那主義ともとれなくはないが、まあいい言葉だと思う。
さて、俺の釣りでいましかできないこととは何だろう?
まあ簡単に言えばアメリカでしかできないこと。
そして、シーズン的に言えば夏にしかできないことだろう。
この州の夏は短い。
40 cmそこそこのラージマウスバスの数釣りなら桃源郷があるので日本でもできるのである。
ラージなら50 cm upをとらなければ意味がない。
スモーリーは日本だと檜原湖で年数回しかできないので、まあサイズを問わず釣っておきたいもの。
ウォールアイとかパイクとかはぜひ欲しい。
フォックスレイクはその夢を叶える理想の場所のはずだった。
シーズン終わりにラージ、スモール、パイクらしきばらし、シーズンあけにはプリバスの応酬。
夏にここに浮き輪を出せばすごいことになると思い浮き輪も買った。
しかし、現実は本湖はウィードでどろどろ。
橋の下も悪くはないが、日本で出来ない釣りではない。
やはり、いまやっておかなければいけないことは、
「浮き輪に乗ってでっかいラージかスモーリーをとる!」
これでしょう。

というわけで、やってきたのはフォックスレイク、時間は3時。
(言ってることとやってること違うやんけ!)
まあまあ、ホントにダメか確かめておこうと思って、30分だけだよ。
(とか言って、勝利確定したいだけじゃないの?やめときなって傷口広げるだけだよ)

昨日から付けっぱなしのチマチマ。
反応無いね。

さて、問題のエコギア。
さんざん考えて吹っ切れてるのか、恐怖心は無い。
ついでに反応も無い・・。

橋の上からバスが回遊しているのは確認済みと言うことは、擦れたね。

さあ、吹っ切れた、侍は侍らしく、浮き輪乗りは浮き輪乗りらしく死のうではないか。
ここで浮き輪をやればコバッチーには会えるだろう。
そして勝ちを手にすることも出来るだろう。
しかし、あえてそれはやらない。
俺は50 cm upに会うためにフロンティアを目指す!

とかっこよく走り出したものの去年と違ってカーナビ無しなのでフロンティア探しは大変。
唯一の頼りの地図もボート下ろせますマークは民家の庭だったりあまりあてにならない。
去年はおかっぱりの場所を探してたけど今度は浮き輪の場所、
記憶も薄れたので全部まわってみないと思い出せない。
あーここ去年も来て民家に囲まれてダメだったところじゃん・・。
と言った具合にがっかりの連続、無意味に時間が過ぎていく。
ハラキリもできずにのたれ死ぬのか・・。

最後の望みはここにかけよう、エニスレイク。
ここは横が公園になっているので、車は止めれる、スロープもきっと公共のものだろう。
ついてみると読み通り、家族連れが和気藹々と淡水浴をしているようなとこ。
アルミボートも1艇出ている。
つまり魚は居るらしい。
ついでにエンジン船は禁止。
浮き輪にはもってこいである。

いそいで浮き輪をふくらましていると、
さっきまで淡水浴をしていたボブじいさんとその家族が取り巻いてみている。
UFOの修理をしている宇宙人を見つけたかのようである。
まあ仕方がない、この片田舎アメリカ人以外(彼らは外国人も宇宙人もおなじエイリアンと呼ぶ)を 目にすることもないうえ、未確認浮遊物体(UFO)をいじっていることも確かだ(笑)。
ボブじいさんは缶を保冷剤で巻いて隠しているが明らかにビールでいい気分で
(この州、屋外で酒を飲むのは違法)いろいろと話しかけてくる。
時間がないので急いでいるのにと思いつつも、話し込んでしまう。
家族も引き上げていったので、やっと入水場所へ。

水質はクリアー。
水温もそんなには高くない。
広さ的にもそんなに広くはない。

こんな感じ。

基本的には周りはみんなアシ。
そして岸ぎわはすべて20 cm程度のシャロー。
5メートルくらいのところで深くなってるが深くなったところには藻がはびこってる。
でも水面までは達していない。
リリパッドもちらほら?
こう言うところは魚がかたまっていないので苦手。
さてどう攻める?

とりあえず移動しながらシャローとリリパッド周りをメガバスミノーのマシンガンショットで行くことにした。

よし!
10投目をリリパッド周りに入れてジャークした瞬間アタリが来た!

そこそこのサイズだけど、いただきだ。
釣りの神様は、まだこちらの味方のようだ。

ほれもういっちょ!
5分もあかずに、シャローから次のを引きずり出す。
こいつはよく走る。
Get!

なんとかキーパーだ。

さすがに続かん。

30分くらいこいだところで、オバーハングを発見。

こう言うときはかって知りたるゲーリーノーシンカーのスキッピング。
よし!
入ったけど沈まないね。
すげー浅いや・・。
かいしゅー!
よしのった!!

コバッチーだけどね。
ここは横の動きしか無いようです。
それにしても底が白いのでバスも白い。

シャローのアシ際からエコギアでぽんぽんと出すが、いずれもコバッチー。


リリパッドとかデカいのいそうなんだけど、小さいのしかでないね。

またリリパッドの隙間からこんなの

少し回復。

リリパッドをDog-Xとヤクザなブタさんで丹念に探っていく。
がぽっつ!
あーのらねー!!
コバッチーか?
ふいんきだけなのか?

日が暮れてきたので、上陸場所に急ぐ。
調子こいて一番奥まで行ったからかえるのの大変なこと。
汗だく。
くらくらしながら片づけ終わったときにはもう真っ暗。

なんとかキーパーとったけど、理想のレイクでは無いようだ。
シュチュエーションはいいんだけどね。

Date; July/7/2002
Place; フォックスレイク&エニスレイク
# of Bass; 5
Max size; 31 cm
Av. size; 25 cm

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