南ボヘミア、ヴルタヴァ川が大きく蛇行するところ、今回の旅の最大の目的地、中世の街並みを残すチェスキー・クルムロフ。目覚めたる眠れる森の美女とも言われるこの町の歴史地区は、世界遺産に登録されています。この町に、プラハから列車を乗り継いでやってきました。
この町は、今なお、中世の面影がそのままに残っている世界でも有数の美しい町です。石畳の細い路地が入り組み、その路地の間からは、お城の塔がふと目に飛び込んできます。
チェスキー・クルムロフ城
ヴルタヴァ川
ヴルタヴァ川は、日本ではドイツ語での川の名でモルダウ川と言われるのが普通です。スメタナの有名な交響詩「わが祖国」の1つ「モルダウ」は、このヴルタヴァ川のことです。 地図で見ると、ここでのヴルタヴァ川は驚くほどの蛇行をしています。巾着状(ポリープ状)の形に川は蛇行し、その付け根は100メートルあるかないか。非常に特異な地形をしています。そのヴルタヴァ川の流れに囲まれた、美しい旧市街。空から見たら、さぞ感動的でしょう。鳥になってみてみたい思いです・・・・・ バード・ビューの絵図を買ってきてしまいました。お城の塔からは、その雰囲気を少しですが感じられます。 プラハでは大きな流れのヴルタヴァ川も、ここでは川幅もさほどありません。水深もあまりなさそうです。浅瀬の水は澄んで美しく清らかです。川はとても親しみやすく、夏はカヌーやゴムボートなどの川遊びも盛んに行われています。 そのカヌーやゴムボートにとっての難所が、お城の手前にあります。お城へ向かう橋の上からが絶好の見学ポジションなのですが、そこでは多くのカヌーが見事にひっくり返ります。たまにうまく行くカヌーがあると、思わず拍手。大きなゴムボートは安定がよいのか大丈夫なことが多いようですが、ひっくり返ると、なにやら大きな透明の容器がプカプカ。そのうちにわかりました。持ち物を入れておく容器のようで、濡れずに済むようになっているようです。 |
|
|
花嫁さん 2題
曲がりくねった道を歩いていると、前方に白いウェディング・ドレス姿の花嫁さんの後ろ姿が見え隠れします。お城の方に向かっているようですが、曲がりくねった道で見え隠れする様は、何か幻を見ているような感じになってきます・・・・・ またある時、ホテルの1階でエレベータ待ちをしていると、上から降りて来たエレベータのドアが開くや、なんと真っ白な花嫁さんの後ろ姿が。。。。。。。降りるのかなと思いきや、どんどん奥へ奥へ。乗って良いものかどうか。花婿さんも一緒でしたが、二人で奥にへばりつき、一生懸命に乗るスペースを作ってくれています。一緒に乗っていって、ドアが開くや祝福の嵐、と言うことになってもまずそうです。でも、二人は乗るように促します。大丈夫かな?と思いつつも、同乗することに。どうやら目的の階は同じようです。先行きに少々不安を感じつつも、目的の階に。目的の階では、乗り込んだ方と反対側のドアが開きます。なにもなく、お二人は、さっさと廊下を進んで奥の方に消えていってしまいました・・・・・ |
|
突然のライトアップ
|
お城がライトアップするという情報は、事前にはつかんでいませんでした。でも、それなりの期待感をもって暗くなるのを待っていました。9時過ぎ、ホテルを出てお城を見てみると、ライトアップはされていません。しないのかあ・・・・・ がっかりです。 しかたがないので、明かりに照らし出された旧市街広場の辺りでも撮影しようかと、旧市街広場の方に歩いていくことに。 急ぐこともありませんので、ダラダラと少し歩いていると、突然、脇の細い路地からライトアップされたお城の塔が目に飛び込んできました。これには感激です。その後はもう撮影三昧です。 |
|
|
|
突然の驟雨
雲一つない快晴でいても、突然激しい雨がおそってきます。着いたその日の午後、旧市街広場でお茶を飲んでいると、ポツ、ポツと来たかと思うや、ザアーと激しい雨が降り出しました。屋外のテントの下の席で、かろうじて濡れずに済みましたが、テントとテントの間の椅子に座っていた人は、大変です。飲み物やサンドイッチの皿を持って、慌てて逃げるはめに。(でもあれは、雨にふやけたサンドイッチになっていましたね、きっと) 翌日の午後も、もっと激しい雨に遭ってしまいました。この時は、遠くから雨が迫ってくるのがわかり、ホテルの近くにいたので、とりあえずホテルに戻ることに。部屋に入るや、ものすごく激しい雨が。間一髪でセーフです。眼下のヴルタヴァ川では、ボートが川面に張り出した木の枝の下に退避しています。小1時間続いたでしょうか。かなりの雨になったようで、その日はレストランでは屋外の席は全然使えない状態でした。 |
激しい雨がやってきます (ビデオから) |
|
|
|
|
中世風のホテル
|
ここでの宿泊は、ホテル・ルージェにしましたが、このホテル・ルージェは、1568年にイエズス会の修道院として創建された建物を利用して1889年に開業した由緒あるホテルです。大幅な修復後、1999年に再開されました。ホームページを見ると「MEMBER
OF EUROPEAN CASTLE HOTELS & RESTAURANTS」とあります。フロントのスタッフは、ルネッサンス風の衣装で雰囲気を出しています。設備は今風で、機能的には都市ホテルと変わりませんが、夜はかなりひっそりしていて、なにやら出てきそうな雰囲気もありました・・・・・ |
ホテル・ルージェ (中央の赤い屋根の大きめの建物) |
||
町を歩いていて、不思議なペンションを見つけました。(右の写真) かつては砦だった建物だそうです。4室あるそうですが、円形なので中はどういう作りなのでしょう? |
|
|
古い町並みを見ながらのティー・タイム、お城を眺めながらの夕食
「旅の準備」のところのチェコの食事、物価のところで書いたように、ここでの食事はとても安く、とても美味しいです。レストランはあちらこちらにあり、外にテラス席があるお店では、景色を眺めながらゆっくりと食事をすることもできます。 古い町並みを見ながらのティー・タイム。ヴルタヴァ川の流れを見ながらの軽食。夕暮れやライトアップされたお城を眺めながらの夕食。ゆっくりと時間が流れていきます。 |
夕食時のテーブルから 撮影したものです。 |
エゴン・シーレが愛した町
旧市街に、エゴン・シーレ・センターがあります。残念ながら私は絵には詳しくないので、余りよくわかりませんが、20世紀初頭の絵画の巨匠、エゴン・シーレが、お母さんがこの町の出身と言うことで、第2の故郷としてこの町を愛していたそうです。エゴン・シーレ・センターには、彼の作品や、直筆の手紙、彼が使用した家具などが展示されています。 |
チェスキー・クルムロフの情報
「旅の準備」のリンク集で紹介しましたが、こちらにも掲載しておきます。チェスキー・クルムロフのオフィシャルなホームページがあります。情報満載で、チェスキー・クルムロフを知るのには非常に良いページです。
|