未来の翼 7話

 築地・・・以前マリアが光武で出て行ったこの場所、そこには降魔と脇侍がもの凄い数でうごめいていた
 「クックック・・・そうだ破壊だ!このような場所など灰にしてしまえ!」
 脇侍と降魔を指揮しているのはあの火劉だ
 「そこまでだ!」
 「なにやつ!?」
 翔鯨丸から8体の神武・改が降り立った
 「帝国華撃団!参上!!」
 それぞれがポーズを決める
 「フッ貴様らか、まあよい、ここでとどめをさしてくれる」
 大群の脇侍と降魔が花組の襲い掛かった
 「そうは問屋が・・・」
 「おろさねえぜ!!」
 すみれとカンナの絶妙なコンビネーションが炸裂、十数体の脇侍が吹き飛んだ
 「おーっとぉ!俺の事忘れんなよ!!紅蘭いくぜ!!」
 「まーかしときー!!」
 隆起と紅蘭、2人の神武の砲塔が一斉に火を吹く
 それに続けとばかりにマリアも背中の砲塔からの射撃
 「私だって!破邪剣征 ・・・百花繚乱!!」
 さくらの必殺技が炸裂!一線!数十体の降魔と脇侍をなぎ倒した
 それから数十分、戦闘は完全に帝撃が圧倒、そして・・・
 「さあ!残りは貴様だ!」
 大神が剣を向けた先にはあの火劉がいる
 「少しは強くなったようだな・・・だがその程度では我に勝とうなど・・・」
 まだ喋ってる途中の火劉に
 「ごちゃごちゃうるせえんだよ!!少し寝てろ!!」
 ドン!!
 先手必勝!隆起がいち早く攻撃をしかけた
 辺りに白煙が立ち込めた、視界は何もないに等しかった
 「やれやれ・・・せっかちな男だ」
 火劉は傷一つ負ってない
 「こんなんで倒れられたら話になんないからな」
 隆起に口調は日常生活のものとは違う、明らかに口が悪い、普段の丁寧な言葉遣いからかは想像も出来ない
 「それではゆくぞ!いでよ!火燕神!」
 背後から炎を見にまとった魔躁機兵が現れた
 「よし!隆起君、君の実力を見せてもらうよ」
 「はいぃ?」
 大神の予想外の通信にすっとんきょうな声を上げる隆起
 「帝国陸軍中尉の指揮の腕を見せてもらうと言う事だ」
 「それは・・・まさかと思いますが大神隊長・・・」
 「君に指揮権をゆだねる!」
 「いぃ!!」
 隆起は中尉といえど実戦経験などないに等しい、大神は何をしたいのか、それは花組にもわからなかったが・・・
 「中尉!たのみますわよ」
 「隆起さん、がんばってください」
 「隊長が認めたのなら私は従います!」
 「隆兄ちゃん!おねがい」
 「おら!しっかりしろ!」
 「ガツンといったれ!」
 花組からは応援されていた隆起
 「・・・よし!じゃあ行きますよ!マリアさん、紅蘭は後方から砲撃を!」
 「了解!」
 「まかしとき」
 「次にすみれさんとカンナさん、さくらさん、大神さん、俺の5人で奴に接近戦をかけます!」
 「なんでカンナさんと一緒なんですの!?」(すみれ)
 「しかたねえだろ!」(カンナ)
 「喧嘩するなぁ〜」(大神)
 「了解です!」(さくら)
 「最後にアイリスは・・・紅蘭たちの側にいてくれ、そこなら回復も早く行える!」
 「はーい」
 翔鯨丸で戦況を見ていた米田は・・・
 「ほう・・・なかなか考えたじゃねえか、とっさの指揮に関してはいい感じだな」
 「それより司令、ここらへんがすごい事になりますよ」
 後ろにいた由里が言った
 「あいつらなら大丈夫だろ」
 「そうじゃなくて・・・」
 「なんだ!?」
 じらされていらだつ米田
 「翔鯨丸が戦闘に巻き込まれかねないんですよ」
 かすみが言った、たしかに敵は空中戦法を主流にしているしその空中の敵めがけてマリアの紅蘭の砲撃もある
 「そうだな・・・でもあいつらがいる以上逃げるわけにもいかねえだろ」

 地上では・・・
 「せい!!」
 隆起の神武改が火劉に切りかかった
 「なんの!」
 火劉も上空へ攻撃をかわす
 「紅蘭!マリアさん!」
 「逃がすかい!」
 「そこ!」
 さかさずマリアと紅蘭がピンポイントで集中砲火を浴びせる
 「く・・・」
 砲弾の雨にひるむ火劉
 「やあ!!」
 「おら!!」
 「えい!!」
 バランスを崩したところにさくら、すみれ、カンナが攻撃を仕掛ける
 見事な連携で火劉をおいこむ帝撃花組、隆起の絶妙なタイミングでの指揮も加わり圧倒していく
 「さあどうだ!」
 花組は火劉を追い込んだ、と思われた
 「その程度か・・・その程度では我には勝てぬ!」
 辺りにものすごい妖気が立ち込める
 「まずい!!総員防御体制!」
 「おそい!食らえ!焦熱綸火!(しょうねつりんか)」
 辺りのものすごい炎が巻き起こる
 それは神武の装甲を通して操縦者に伝わるほどであった
 「くっ・・・」
 最前線にいた隆起の機体を含め花組の機体にはそれなりのダメージがあった
 「しょせんその程度、これでとどめだ・・・」
 火劉が隆起の機体に剣を振り下ろそうとしたまさにその時
 「イリス・ジャルダン!!」
 アイリスの必殺技で神武改は完全回復
 ガキィン!
 「残念・・・この程度じゃやられられねぇんだよ・・・絶対にな!!」
 隆起が火劉の振り下ろした剣を剣で受けはじき返した
 「おのれ・・・これでとどめだ!焦熱・・・」
 火劉がもう1度必殺技を出そうとした
 「おせえ!!木立風師流!蒜連牌稀!!(さんれんはいき)」
 ガキイィィィン!!
 もの凄い金属音と共に火劉の剣が真っ二つに折れた
 「これで最後だ!!狼虎滅却!一刀両断!!」
 ズガアァァァァン!!
 最後に大神の必殺技が直撃
 「お・・・のれ・・・帝国・・・華撃団」
 火劉の機体は爆発寸前
 「だが・・・我を倒したくらいで・・・いいきなるな!」
 ドガアァァァン!!
 そしてついに火劉の機体は爆発した
 「よっし!おわりぃ!」
 大きくガッツポーズを決める隆起
 「ほな、アレいこか」
 「おー!」
 「せーの、勝利のポーズ・・・」
 「決め!!」
 いつもどうり綺麗に決まった決めポーズ、一同はいったん翔鯨丸にもどった
 「おう、お疲れさん」
 そこには軍服すがたの米田と風組がいた
 「ったくヒヤヒヤさせやがるぜ、わざとだろ、敵の技受けたの」
 米田が聞いた
 「ええ、アイリスには言っておいたので、神武がどこまでよくなったのかも知りたかったので」
 隆起がたんたんと答える
 「アイリスがんばったよ」
 アイリスが胸をはっていう
 「それにしても大神ぃ!!」
 米田が怒鳴って大神を呼び出した
 「はい!!」
 「おめえ指揮権譲るのはどうでもいいがよぉ・・・」
 「はい」
 「いいとこだけ取るのはよくねえぞ・・・」
 「いぃ!!」
 思い返してみればである、大神はとどめの1番オイシイところでしか攻撃をしていない
 「隊長・・・あなたという人は」
 「大神隊長・・・俺最前線で攻撃受けたんですけど・・・」
 「ずるいなぁ・・・大神はん」
 隆起、マリア、紅蘭からの痛い一言
 「だって・・・みんな突っ込んでいくから俺の攻撃する時間が・・・」
 大神必死の弁解もむなしく米田からは1週間伝票整理の処分が下ったとか・・・
 
 帝劇に帰ってから1同は疲れを癒すため部屋に戻っていた
 隆起の例外ではなくベッドで横になっていた
 「・・っつ・・・軽く火傷したな・・・こりゃ」
 横になって初めて火傷気がついた隆起、どうやら火劉の攻撃で出来たものらしい
 「ほっときゃ治るな・・・よれより今回の反省だ・・・」
 「あの時・・・敵の必殺技・・・食らう必要はなかったな、かわすことも出来た・・・」
 「まだまだ甘いな・・・俺も」
 そのまま眠りについた隆起だった
次回予告
 ども〜榊原由里で〜っす
 ついに私にも予告の出番が〜
 何言ってるの、今回は私たち3人でやるのよ(かすみ)
 そうですよ〜3人でいきましょう(椿)
 は〜い、えっと・・・いつもどうり舞台に戦いに大忙しの花組
 そんななかまたまた敵襲!今回は銀座に強襲!大変!急がなくちゃ!

 次回!過去との遭遇
 太正桜に浪漫の嵐!

 隆起さん!!落ち着いて!!
 
 結局由里一人で喋ってるし(かすみ)
 ほんとです(椿)