未来の翼 2話
  隆起が帝撃に配属になって数日、花組、風組も隆起に打ち解けて仲良くなっていった

 「あ、隆起さ〜ん」
 廊下を歩いていた隆起に声をかけてきたのは売店の売り子の椿だった
 「あ、椿さん、どうしました?」
 「もうすぐ開演なんで商品の補充をしたいんです、手伝ってもらえます?」
 「そうですか、いいですよ、何もすることありませんし」
 快く引き受ける隆起(椿の高感度1UP)
 「じゃあ屋根裏部屋に、えっとパンフレットとサインいりハンカチの補充なんです」
 「それじゃあ椿さんはハンカチの方をおねがいしますね、パンフレットのほうが重いでしょうから」
 「すいませ〜んなんか無理やり手伝わせたみたいで」
 「気にしないでくださいよ、男が女の人を手伝うのは当然ですよ」
 と、そこに・・・
 「あ、椿〜隆起さんにもう手回してるのね〜」
 帝劇ナンバー1のウワサ好きの榊原由里が出てきた(由里:なんでフルネームなの?作者:なんとなく)
 「由里さん、ちがいますよ、隆起さんに商品の補充手伝ってもらおうと思って」
 「そうですよ、由里さん、変なウワサ流さないで下さいね」
 「フフ、わかってるわよ、ところで隆起くん」
 「はい?」
 「帝劇の女の子で気に入った子はいる?」
 「え!?」
 いきなりの予想外の質問に慌てふためく隆起
 「あ、え、その・・・」
 由里はこの時隆起の弱点を握ったそう、隆起は・・・女に関する質問に極端に弱かった
 「私の予想だと・・・紅蘭かすみれさんかさくらさんね」
 「う〜〜ん・・・言われてみればいいですよね3人とも」
 3人のコトを思い出して見た隆起は冷静に答える
 「ふ〜ん、まあいいわ、それよりもうすぐ開演だから急いだ方がいいわよ」
 「あ、やっば!!」
 「すっかり話し込んでましたね」
 急いで屋根裏部屋に行く2人
 屋根裏部屋から商品を取って売店に並べる2人
 「はい、これでおしまいっと」
 「それじゃ、俺はこれで」
 「は〜い、ありがとうございました〜」
 なんとなく受付に行ってみる隆起だった
 「あれ?大神さん?なんここに?」
 受付にいる大神に気がつく
 「隆起くん僕がモギリだってこと知らなかったのかい?」
 はさみ片手に開場を待つ大神
 「俺は舞台の方でセットとかの片付けやってましたから」
 隆起は貴重な人手だからということだろう
 「帝劇職員の特権だよね、1番近くで舞台見れるかね」
 「そうですね〜俺は地下にいってますね」
 「あ、わかったよ」

  地下格納庫
 「へぇ・・・これが帝撃の霊子甲冑かぁ・・・」
 神武を眺める隆起
 「あれ?隆起はん、どないしたんや」
 そこには作業着姿の紅蘭がいた
 「紅蘭さんこそ、舞台はいいんですか?」
 「うち今回出番ないんや、まあゆったり出来てええんやけどねだから」
 「だから?」
 「うちのかわいい神武の整備や」
 「そうですかぁ・・・いいですよね、機械って」
 「隆起はんもわかります?」
 「なんていうか、整備とかしてると機械の心がわかるような・・・そんな感じになりますよね」
 「そうそう!隆起はんよーわかるなぁ」
 「俺の霊子甲冑は設計からなにからなにまで自分でやったんですよ、まあ組み立ては花屋敷でやったんですけどね」
 「ほえー隆起はんすごいなぁ、どんな霊子甲冑なんや?」
 目を輝かせてる紅蘭
 「えっと・・・霊子核機関を縮小して直結につないで装備は大太刀なんですけど状況に応じて、多連装噴進誘導弾
 発射器などの装備を交換する事が出来るんです」
 「核機関を直結なんかしたら制御なんて到底できひんやろ」
 「フッフッフ・・・ちゃんと規模を縮小してますよ、そうでなきゃ俺がもちませんからね」
 「ほえーなるほどなぁ〜隆起はんすごいなぁって・・・核機関なんてよく許可でたなぁ」
 「僕も提案した時は遊び半分だったんですよね〜そうでなきゃ蒸気併用でもよかったんですけど」
 「隆起はん技術者としてもすごいんやな〜とりあえず」
 「とりあえず?」
 「神武の整備手伝ってやなんせ細かいとこまで出きるんのはウチ一人やから」
 「いいですよ」
 お互いの神武の整備にはいった
 「紅蘭さん、霊子水晶の加重圧はこんなもんでいいですかね?」
 「う〜んもうちょい落とした方が安定するなぁ、マリアはんの機体は遠距離ピンポイントタイプやから」
 「なるほど」
 「うち倉庫から道具とってくるから、よろしゅうたのんます」
 「は〜い」
 そういって上の倉庫に向かう紅蘭
 しばらくして・・・
 「おまたせぇ〜」
 「あ、ども・・・って紅蘭さん大丈夫ですか!?」
 そこには鉄パイプやらを必死でもってる紅蘭がいた
 「へ〜きやこのくらいぃぃ!!」
 自分がおいたスパナにつまずたい紅蘭
 バシ!!
 「ほえ?」
 「あっぶな〜」
 ギリギリのところで隆起が紅蘭を抱きとめていた
 「大丈夫ですか?」
 「あ、はい・・すいません!うちが・・・」
 「・・・紅蘭さん」
 「ん?」
 隆起は少し黙り込んだ
 「いえ、なんでもないです気にしないで下さい」
 「まあええわ、とりあえずあんがとさん、整備続けよか
 「・・・はい」
 それから時間はたって夕方
 「よっしゃ、これで終わりっと」
 「ふう・・・時間かかりましたね」
 「急に出撃したかんなぁ機体がなれてなかったんやろな」
 「はは・・・」
 ビーーー!ビーーー!
 「深川に魔躁兵器出現!!帝国華撃団花組は出撃してください!!」
 劇場ないの警報が響きわかった
 「隆起はん、司令室に!」
 「了解!」
 司令室
 「深川に魔躁兵器が出た、数はわかってないが地脈ポイントとの関連もあるかもしれんしな、騒ぎを沈静化する必要がある」
 「あの・・・司令」
 「どうした?隆起?」
 「俺の機体、届いてます?」
 「心配無用だ、すでに翔鯨丸に搭載済みだ」
 「よかったぁ・・・」
 「よし!帝国華撃団花組!出撃!」
 「了解!」
 
 一気に場面が変わって深川
  
 「うわ!なんだあれ?」
 カンナが地上をみて叫ぶ
 そこには夥しい数の脇侍が地面を覆い隠してるようだった
 「はぐれなんてレベルじゃないぜあれ・・・」
 「だれかがおるんやろな」
 「とにかくいくぞ!!」
 「大神さん!」
 不意にかすみが呼び止める
 「アレだけ数が多いと着地の瞬間に攻撃される恐れがあります、翔鯨丸で砲撃して数を減らします」
 「そうか、頼む!」
 とその時!
 ヒュ・・ン
 スガアァァァン!!
 翔鯨丸に衝撃がはしった
 「うわぁ!!」
 「左翼大破!!飛行続行が困難です!!」
 「脇侍の攻撃!?」
 「そんなわけないですわ、そんなに破壊力あるわけが」
 「まずい・・・由里くんたちはすぐにこの空域を離脱してくれ」
 「了解!」
 「くっ・・・どうなってんだ・・・」
 やむなく地上に降下する神武と隆起の機体
 「一気に俺が片付けますね」
 「え?」
 「木立風師流・・・火遁竜撃斬!!」
 隆起の機体に霊力が集まったこと思うと次の瞬間一直線に火柱があがり脇侍を燃やし尽くした
 「すげぇ」
 さすがのカンナも脱帽だった
 「よし!いくぞみんな!!」
 「了解!」
 隆起が一気に数十体を倒したからか、戦況は帝撃が圧倒
 「紅蘭さん!一斉射撃!」
 「了解や!」
 隆起の機体の多連装噴進誘導弾発射器と紅蘭の機体の五光が一斉に火を噴く
 辺りに爆炎が起こりほとんどの脇侍は活動を停止していた
 残りわずかに活動していた脇侍も白兵戦で停止、何十体もいた脇侍はすべて撃破した
 「これで終わりなのだろうか?」
 大神が言った
 「翔鯨丸を攻撃した奴はいったい?」
 「脇侍を操っていた奴もいないみたいですわ」
 「あーもーどないなっとんや」
 「隊長、とりあえず辺りに妖力反応はありません、ひとまず帝劇に帰りましょう」
 「そうだね、マリア、じゃあいつものやついこうか」
 「勝利のポーズ・・・・」
 「決め!!」
 
 「中尉もわかってますわね」
 今回は隆起もポーズを決めていた
 「はは・・・」
 苦笑いの隆起
 「ところでどうやってもどります?」
 さくらが予想外の事を切り出した。
 「そういえば・・・翔鯨丸はやられたってことたぁ・・・」
 カンナがまさかという顔をする
 「歩き?」
 隆起がまさかなと言う顔をする
 「そのまさかかもね・・・・」
 大神はもう観念していた
 「いきますかぁ・・・」
 隆起も観念した

 結局歩きで帰ることになって帝劇に戻ったのは夜

 「あ〜〜つかれたぁ・・・」
 サロンで椅子ににもたれかかる大神
 「そうですか?良い運動じゃないですか」
 ケロっとした隆起が言う
 「君の霊力がアイリス並だね、俺はヘトヘトだよ」
 「はは、隊長がそんなんでいいんですか〜?」
 「・・・・隆起くん」
 大神の顔つきが真剣になる
 「はい?」
 「・・・・だれか気になる子はいるかい?」
 ガタッ!
 椅子に座ってた隆起がバランスを崩す
 「あ・・・えっと・・・いるにはいるんですけど・・・」
 下を向いた隆起がボソッと言う
 「誰なんだ?」
 大神も興味津々
 「やめときます、だって・・・」
 「だって?」  
 「みなさんいますし」
 隆起がそういって廊下の方を見る
 「え!?」
 「カンナさ〜ん、ハチマキみえてますしさくらさんに紅蘭さんも髪がみえてますよ〜」
 よ〜く見てみるとたしかに見えたりした
 「あ・・・あはははは、ばれたらしょうないなぁ、まあええわ隆起はん、うちの部屋で花札せんか?
 「中尉、わたくしとお茶でも・・・」
 「中尉!あたいと組み手やろうぜ」
 カンナ、すみれ、紅蘭から一斉に誘いがきた
 「う〜ん・・・それじゃあ・・・」
 
   ・紅蘭さん、やりましょう
   ・すみれさん、いいですよ
   ・カンナさん、お手柔らかに
  →・かんべんしてくださいよ〜

 「疲れてるんですから勘弁してくださいよ〜」
 逃げの1手に出た隆起だったが・・・
 「そうはいかへんなぁ」
 「逃げるなんてゆるしませんわよ」
 「それでも男か!」
 3倍になって帰ってきた
 とそこに・・・・
 「おう、隆起ちょうどいい、俺の酒つきあえ、おめえ二十歳だろ調度」
 どっから沸いて出たかしらないけど米田登場
 「はい、おつきあいしますよ」
 「よ〜し、わかってんじゃねえか」
 「(3人の誰かよりはマシだよ・・・多分)」
 と思ってた隆起
 「よし、お前ら早く寝ろよ」
 

  後日、隆起は二日酔いでダウンしてた
 そして紅蘭の部屋では・・・
 「さ〜て、大神ロボのかわりに隆起ロボでもつくろかな〜」
 などと危ないコトを考えていた紅蘭だった


    第2話終わり
次回予告
  やっほ〜アイリスで〜す。
 最近まそーきへーも出ないんだよね〜それでね、それで米田のおじちゃんの考えでね
 みんなでキャンプに行こうってことになったんだ〜
 アイリスたのしみ〜

 次回!休日はみんなでキャンプだよ

  太正桜に浪漫の嵐!
 お兄ちゃんさくらにくっつきすぎ〜