かえでの手紙
拝啓 米田一基殿

お久しぶりです。中将。
この度のお手紙、大変嬉しく思いました。
返信が遅れてしまい、
本当に申し訳無い。

こちらの活動は順調に行っております。

レニも最近はとても安定していてくれて、
周囲に気配りをするようにまで成長致しました。

もう九割がたの感情が復帰したと考えてもいいでしょう。


先日、姉、あやめが降魔として覚醒したとの報告を受けておりました。
独自の捜査により、良い形での他界を迎えたとの事で、
今、正直複雑な心境です。
最後まで、戦い抜いた立派な姉でした。
残された私にとってはとても誇り高い女性です。

姉の愛刀、真剣白羽鳥はどうか米田指令の指示の元、
帝撃防衛に役立ててください。
姉もそれを望んでいるものと思います。


話は変わり、帝撃構想のことですが、
上層部にお気を付けください。

帝国陸軍が何やら不穏な動きを見せています。
米田殿がかつて身を置いていた重の軍隊ですが、
その性質は京極慶吾の指揮の基、
大きく捻じ曲げられていると見てよいでしょう。

陸軍の科学施設から、降魔の死骸が
発見された事はもうお知りでしょうか。

彼らは上層部の目を掻い潜り、独自の調査を行っている模様です。

その点に関しては月組隊長、加山雄一の方からも、
いずれ報告があると思います。
帝撃の敵は降魔だけではないとご注意ください。

この度のお手紙、本当にありがとうございました。


追記
姉の墓参りはいずれ、本国に戻った時に行こうと思います。
米田指令のご予定もあると思いますので、
当方来日の目処が立ちましたらお早めに連絡致します。


                             星組整斉担当部 部長 
                                  藤枝かえで