あなたのそばへ…。

あなたのそばへ…。
著・とち
 「おっおっがみはんがっ、かえってくるんや〜♪」
花やしき支部の地下……。
さまざまな、かつ、あやしげな機械があちらこちらに散乱(?)しています…。
何名もの技術者、作業員が新型霊子甲冑製造の作業に没頭しているのですが、
ただ一人、さらにあやしげな機械をいじりまわしている少女……
……紅蘭……はそれどころではないようです…。

 「おっおっがみはんがっ、かえってくるんや〜♪」
また独り言……の割には大きな声ですが……を鼻歌混じりに言いました。
もちろん、作業に没頭している他の技術者や作業員には聞こえていないようですが…、
少し不服そうな顔をしつつ、手元にあるあやしげな機械をいじりまわす紅蘭……。
 「よっし、できたでぇ〜(邪笑)」
そう言うと、紅蘭は静かに咳払い……そして、発声練習……、しかも呼吸を整えて……、
左手を腰に据え、右手には、あやしげな機械……それを顔の前に持っていきます……。
 「(ぷすっ)あ〜、あ〜、蒸気マイクのテスト中っ!」
紅蘭は満足そうな笑みをこぼしました、そして、再度呼吸を整えます……。
 「おっおっがみはんがっ、かえってくるんや〜♪」
 ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜んっ!!
花やしき支部、いや、浅草中に響き渡るであろう大音声の独り言(?)とともに、
大爆発が発生したのは、………。まぁ、お約束っていうコトで……。

 「帝国華撃団、花組、李紅蘭……。」
大神が帰ってくるコトを紅蘭に伝えるため、花やしき支部にやってきた米田……
 「本日12:00を持って、花やしき遊具修繕係に転属を命ずる。 陸軍中将 米田一基」
帰ろうとしたその瞬間に大爆発に巻き込まれました……原因は、もちろん紅蘭(汗)
製造途中の新型霊子甲冑、全てを破壊するすさまじい爆発だったようです……。
紅蘭はその責任をとらされ、遊具修繕係に左遷されたのでした……(苦笑)
 「んもぅ、米田はん、あれくらいで怒らんでもえぇやないの〜(涙)」
次の日から、紅蘭はおそとで遊具のメンテナンスです……

今日は日曜日、朝から快晴、遊園地でもある花やしき支部は大賑わいです。
 「なんや、なんや、いちゃいちゃして〜っ(むかっ)」
メリーゴーランドを修理しては、遊んでいるカップルの女の子にムカつき、
 「そんなん、怖いワケないやろっ!!(怒っ)」
お化け屋敷の天井を直しては、怖がっているカップルの女の子にムカつき、
 「きゃーきゃーウルサイっちゅうにっ!!(激怒っ)」
ジェットコースターの支柱を点検しては、乗っているカップルの女の子にムカつきました。
 「まったく、アホばっかりやな〜っ!! ん……、そうや、そうなんやっ♪」
そこで、紅蘭、気がつきました、
 「ウチも大神はんと一緒に来れば……(邪笑)」
紅蘭、あさっての方向を見ながらニヤリと笑っています…(汗)
 「いやいや、ヘンな意味やないで、えぇやん、もぅ〜、照れるわ〜」(ばんっばんっばんっばんっ)
今度は照れながらジェットコースターの支柱を叩いています…(汗)
 (ぐらりっ……)
 「へっ? …………。(滝汗)」
ジェットコースターの支柱が傾き、そのまま倒れていきましたっ!
 ごごごごごごごごごごごごごっ、ばった〜んっ、ぐわわ〜んっ
 「ああああぁぁぁぁっ(滝汗)」
しかも、それだけではありません、ドミノ倒しのように、今度は観覧車が……
 ごごごごごごごごごごごごごごごごごっ、ばった〜んっ!!
 ちっゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜んっ!!
 「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ(滝汗)」

 「帝国華撃団、花組、李紅蘭……。」
ちゃんと遊具のメンテナンスをしているかどうか確かめにきた米田……
 「本日12:00を持って、何もしない係に転属を命ずる。 陸軍中将 米田一基」
しっかり仕事をしているところを見て、かわいそうに思った瞬間に爆発……原因は、もちろん紅蘭(汗)
紅蘭はその責任をとらされ、何もしない係に左遷されたのでした……(苦笑)
 「んもぅ、米田はん、あれくらいで怒らんでもえぇやないの〜(涙)」
次の日から、何もしない係です(爆笑)

 (ぽつ〜んっ)
 「…………。」
 (し〜んっ)
 「………。(ぐすっ)」
 「わかった、わかった、霊子甲冑の方にちゃんとまわすから、安心せぇ」
ただし条件付きです、まず遊具、ジェットコースターと観覧車を直してから…。
 「…そうや、どうせ直すんやったら……(邪笑)」
なにかを思いついた紅蘭、ひょいっと何かを取り出しました……
ん、そ、それは……『いつわりくん ※』?
 (※ 前作 「大神はん、見てみぃ、あれが北京の灯やっ♪」を参照くださいっ♪)

さて、次の日から、遊具修繕係に復帰の紅蘭、
 「おっおっがみはんがっ、かえってくるんや〜♪」
またまた鼻歌まじりの独り言(?)をシャウト(?)しながら、
自らが破壊したジェットコースターと観覧車を直しはじめました。
 「ん? あれ? 紅蘭さん、紅蘭さん?」
おや? ほかの係員が何かに気づいたようです……。
 「なんやの? ウチ、いま手ぇ離されへんっ、時間無いんやっ」
 「な、なにやってるんです?」
 「秘密の仕事やっ!!」
 「秘密の仕事!?」
 「だから、聞いたらアカンっ!!」
 「……はぁ、あ、それより、観覧車に、こんな装置ついてましたっけ?」
 (ごいぃぃ〜んっ!!)
他の係員をいきなりスパナで殴りつける紅蘭…(汗)
 「世の中には、知らん方がえぇもんが、ようさんあるんやっ♪」
そういいながら、『いつわりくん』を気絶した係員にかぶせる紅蘭……
 「今日の作業は問題なく終了したでっ♪ ふふふっ、記憶の修正完了やっ♪」
おぃおぃっ(滝汗)
 「さって、ウチは大神はんを迎えにいかなっ♪」
 『いつわりくん』を手に颯爽と出掛けようとした紅蘭でしたが……
 「ん、そうや、ついでに……(邪笑)」
っと、浅草支部の地下へと向かいました。
はたして、何をする気なのか……(汗)

 「おっ、出来てる出来てるっ♪ 結構修理されてるやんっ♪」
自分で破壊した新型霊子甲冑を一生懸命修理してる技術者、作業員をみて満足げな紅蘭……。
 「さて、そろそろ始めるでっ♪」
そう言うと、紅蘭は静かに咳払い……そして、発声練習……、しかも呼吸を整えて……、
左手を腰に据え、右手には、あやしげな機械……それを顔の前に持っていきます……。
 「(ぷすっ)あ〜、あ〜、蒸気マイクのテスト中っ!」
い、いつのまに蒸気マイクを修理したんだっ?!(滝汗)
 「この新型霊子甲冑を作ったのはウチや〜〜〜、ウチ、壊してへんよぉ〜〜〜」
 (((みぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉん)))
浅草の地下に不気味な音が響きます………。
 「ふふふっ、こんなこともあろうかとっ、蒸気毒電波マイク作っておいてよかったわっ♪」
せ、洗脳、洗脳ですか………(滝汗)
 「さて、今度こそ大神はんを迎えに行かなっ♪」
紅蘭は蒸気バイクにまたがると、隅田川には……いかないの?
向かった先は銀座、帝撃本部……。……のようです……。

 「いちおう後顧の憂いを絶つんやっ、戦略の基本中の基本やでっ♪」
そう言いながら蒸気バイクを降りる紅蘭、さっさと劇場に入っていきます。
 「あ、紅????」
 (ごいぃぃぃぃんっ!!)
出てきたさくらをいきなり巨大レンチで殴る紅蘭……(滝汗)
 「えぇっと、いちおうライバルのさくらはんには眠っててもらいますっ♪」
そして出ました『いつわりくん』、……っを、さくらにかぶせる紅蘭……。
 「大神はんは今日、帰ってこないでぇ〜っ(邪笑) 記憶の修正、完了やっ♪」
 「あれ? 紅蘭、なにしてるの?」
 「うげっ、アイリスっ(汗)」
 「あれれ? さくらぁ、お昼寝しちゃったの?」
 「そ、そうなんやっ(汗)」
 「アイリス、お布団持ってくっ???」
 ((ごいぃぃぃぃんっ!!)
 「はぁ、はぁ、はぁ、あぶなかったわぁ〜」
布団を持ってこようとしたアイリスの後頭部を殴る紅蘭(滝汗)
だんだん無差別攻撃の様相を呈してきましたっ(泣笑)
 『いつわりくん』をアイリスにかぶせて、
 「おにぃちゃんは今日、帰ってこないでぇ〜っ(邪笑)」
と記憶の修正を行った紅蘭はようやく隅田川へと向かいました。

 「それで、花組のなかに気になる奴がいるのかね?」
ようやく到着した紅蘭、
その頃、屋形船のなかでは大神と米田が、そんな話をしていました。
 「えぇタイミングで到着やなぁ〜、ちょうどLIPSやっ♪」
蒸気毒電波マイクのスイッチをONっ!!
 「まだ項目を選んだらアカンでぇ〜、待つのも選択のうちやでぇ〜」
 (((みぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉん)))
 「紅蘭ですっ」
 「よっしゃっ♪ ん、っちゅうか、別に毒電波、必要なかったんちゃうか?」
そうです、前作で、いちおう中国まで飛行機で行ってるから、
別に毒電波で洗脳したくても……
 「さて、そろそろウチの出番や、メッチャかわいいでぇ〜、もう萌え萌えやぁ〜」
 (((みぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉんみぉん)))
っと、追い討ち、駄目押しの毒電波を流したあとでっ
 「おおがみはぁぁ〜ん〜っ♪」
 「「「紅蘭っ♪」」」
ん?
なんで鍵括弧が……??
 (((ずどどどどどどどどどどどっ)))
屋形船からダッシュで駆け寄ってくる2つの人影(汗)
大神と米田です(滝汗)
 「うげ、毒電波、米田はんにまで影響したんかっ!?」
 (ごいぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ!!)
とりあえず米田にハンマーを投げつける紅蘭っ(滝汗)
 「おおがみはぁぁ〜ん〜っ♪」
邪魔者を消した紅蘭は、大神に抱きつきモードに入ろうとしましたが……
 (ごいぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ!!)
駆け寄ってくる大神の頭に大きな石がっ(滝汗)
 「おおがみぃ〜、紅蘭さんは、いいなぁ〜」
 「……、加山はん、出てくるの早いのとちゃいますか?」
 (ごいぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ!!)
とりあえず駆け寄ってくる加山を冷静に殴っておく紅蘭(苦笑)
 「なんや、めんどくさいコトになってきたなぁ〜」
自業自得だ、自業自得、
とにかく、ひとりひとりの記憶を『いつわりくん』で修正していくことにしました。
そして……
 「大神はん、大神はん、」
米田と加山の亡骸(?)を川に流した(おぃ)紅蘭は大神をおこしました。
 「やぁ、久しぶりだね、紅蘭……」
 「そやねぇ〜」
 「それよりさ、去年、中国にいったときの記憶が、なんか、こう、曖昧なんだけど…」
 「なんやて?」
 (ごいぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ!!)
せっかく起した大神を再度殴りつける紅蘭、
 「『いつわりくん』の効果が薄れてきとるなぁ、もういっかい修正しとこか……」
そこで邪笑……。
 「そうや、ついでに……」
そういうとダイヤルを回しながら紅蘭……
 「『かばう』コマンドはウチ専用やで〜」
って、おぃっ!!
 「クリスマスイベントはウチがマリアさまやで〜」
って、おぃおぃっ!!
 「正月は一緒に神戸に行くでぇ〜」
って、おぃおぃおぃっ!!
 「観覧車止まったら、まぁ、その、あの、うん、お約束っちゅうことでっ♪」
って、エンディングの話まで植え付けるなぁぁ〜〜っ!!
 「もちろん、巴里には、ぜぇぇぇぇったいに行かないっちゅうことで!!」
待て待て、サクラ3の話まで行ってるよぉ〜(泣笑)
 「行ったら、船が沈むと思っとってなっ♪」
それって脅迫って言わないですか? 紅蘭さんっ(泣笑)
 「これで次回の話は決ったようなもんやなぁ〜♪」
もしかして、それって……
 「撃沈、轟沈、大爆沈っ♪ っちゅうのはどうやろ?」
はぁ、考えておきます……(汗)

−おわり−


次回予告
……今回もこういうノリやったんかぁ……。
はぁ、次回は、撃沈、轟沈、大爆沈っ♪ なんやろか?
ん、なんですか? これっ、台本? 舞台の台本?
次回、サクラ大戦2 紅蘭SSっ!!
 「「「花組特別公演『星の屑』大作戦っ♪」」」
太正桜に浪漫の嵐っ!!
ソロモンよ、ウチは帰ってきたっ!!(謎)


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