保科智子に捧ぐ

保科智子に捧ぐ
著・800
いじめにも負けず
東京弁にも負けず
引越にも家庭事情にも負けぬ
丈夫な精神を持ち
趣味はなく
決していじけず
いつも静かに勉強している
一日に食事を3回と
砂糖とミルク付きのコーヒーを飲み
あらゆることを 
手際よく素気なくこなし
よく勉強しわかり
そして忘れず
学校の2階の2年B組の教室の
浩之の隣の席にいて
東に本を取ってくれた人あれば
照れくさそうに「ありがとう…」と言い
西に「今の大阪弁か?」と言う人あれば
「うちとこ大阪ちゃう、神戸や」と言い
南にいじめっ子あれば
1対3でもひるまずに論撃し
北にホームルームがあれば
妙な威圧感で滞りなく進行させ
ノートに落書きされて涙を流し
夏は白いビキニで海辺を歩き
みんなにいいんちょと呼ばれ
ほめられもせず
孤立している
そういうあなたに
私は萌えた

= 管理人補足 =  SSとは違うのですが、詩ということでここに掲載します。私の記憶が確かならば、宮沢賢治の「雨にも負けず」ですね(笑)

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