| 始めまして、張文遠と申します。 前回の「ブランカ宮廷裁判所」で疑問に思ったことを朋友と話し合った結果をまとめてみました。
何故ファルコは反乱を起さなかったのか?
「天帝を守るため」というのが定説だがはっきり言って人民には「天帝」なんてど〜でもいい話である。(前編では一言も出てこないのが証拠) 反乱を起しても「切り札」であるルイをジャコウがあっさり殺すとは思えない。ひとまず和議を結んだりして時を稼ぎその隙に交渉・計略で取り戻せばいいだけである。またリンを天帝に建てたってまったく問題ない。(南北朝方式)
「軍事力的に無理」確かにジャコウ軍は機械化が進んでいたし各地の長たちもジャコウ派の人物が多そうだ。 しかし「天帝の為にならないジャコウを討つ」との大儀を掲げれば馳せ参じる南斗・北斗の戦士は多いだろうし(関が原方式) 何よりファルコ自身「帝都の兵を総動員しても〜」の男と互角の勝負が出来るんで数の差は問題ではない。
「ルイが好き」ロリコンの気が有るファルコにとってルイの命は至上。その為なら人民の涙や労苦なぞたいした問題では無い。 恋人を差し出したって構わない。一番確証度が高い気がするが恋人との間に子供もいたし彼の愛は偽りではなかった。 ・・・筈・・・
ではいったい何故ファルコはジャコウに唯々諾々と従っているのか?
元斗皇拳はかつて「北斗に匹敵」とか言われていたものの新世紀では明らかに衰退し一村落に伝わる伝統拳法にまで成り下がった。 元斗皇拳伝承者としては何とかかつての勢いを取り戻したいところだが世は最大流派南斗だけでなく影の勢力であった筈の北斗までが 台頭しとても付け入る余地は無くラオウの侵攻に対して屈辱的な方法でしか対処できなかった。
しかしラオウ死後勢力範囲は大きく変わる。 南斗は北斗との戦いで大きく傷つき六星がすべて死亡する壊滅的被害を蒙った。 北斗もラオウ死後ケンシロウは姿をくらまし小国へと分裂した。
今なら元斗皇拳を!!と考えた彼は最大のライバル南斗・北斗の攻撃を開始する。 しかし最大の不安材料は行方をくらました北斗神拳伝承者の存在である。 もし元斗が弾圧を開始すれば南斗・北斗との衝突は必至。もし敗れたら? 勿論流派がつぶされる。もはや南斗は恐れるに足らんとしても史上最強の北斗はやはり・・・ そこでファルコは巧妙なダブルスタンダードに立つことを思いつく。
もうお分かりだろう上手く北斗を倒せればそれでよし。あとはクーデタで傀儡政権樹立だ。 もし敗れてもその時はジャコウに責任を擦り付ければいい。 結果彼は敗れはしたが流派は残った。目論見は成功したのである。 彼もまた「乱世に夢をかけた漢」だったのである。 完
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