このコーナーではシングルマザーや女性に関する
マスコミやメディアからの情報を載せていきます。
児童扶養手当削減、事実上無期限凍結に 与党PT」 2007年11月16日20時44朝日 母子家庭への児童扶養手当について、自民、公明両党の与党プロジェ クトチーム(PT、座長・長勢甚遠衆院議員)は16日、来年4月から の削減対象を受給期間が5年を超え就業意欲のない母親に限定し、現行 の手当の半分に減額することを決めた。就業意欲はハローワークへの求 職申し込みなどで確認するため対象者は極めて少ないとみられ、見直し の期限も設けなかった。手当削減は事実上、無期限で完全凍結されるこ とになる。 公明党は、削減対象を就業意欲のない母親に限定する方針を固めてい た。この日のPTの取りまとめでは「母子家庭の平均収入はなお低い水 準にある」と指摘。削減対象は「障害や疾病などで就業が困難な事情が ないにもかかわらず、就業意欲がみられない者」に限るとし、実質的に 削減を凍結する政令改正を年内に行うことにした。 手当の受給者は現在約98万7千人で、児童1人の場合収入に応じて 月額9850〜4万1720円が支給されている。受給が5年を超える 家庭をすべて削減対象にすると、来年度予算で財政負担が160億円減 る計算だった。 +++++++++++++++++++ 「母子家庭手当、削減せず…自民・公明が一致」 自民、公明両党は16日、政府が来年4月から予定していた、 母子家庭に支給する児童扶養手当の一部削減策について、事実 上、無期限で凍結することで一致した。 政府は年内にも政令により削減の凍結を閣議決定する見通し だ。 児童扶養手当は、18歳までの子供を育てる母子家庭に、 世帯の収入に応じて月9850円〜4万1720円を支給する制 度。母子家庭の就労による自立を促す目的から、受給期間が5年 を超える世帯は、08年4月から手当を最大で半減することが決 まっていた。 母子家庭の3割にあたる約30万世帯が削減対象となり、年約 160億円の予算が抑制できると試算されていた。 今回の与党の凍結策では「母子ともに健康であるのに、就業意 欲がない者」に限定して手当の削減を行うが、母親がハローワー クで求職中であるなど「就職意欲がある」と認められれば手当は 満額支給される。 政令が再び改正されない限り、凍結は無期限で続く。 (2007年11月16日23時23 分 読売新聞) +++++++++++++++++ 「母子家庭向け扶養手当、削減凍結で合意・与党」 自民、公明両党は16日、母子家庭に支給する児童扶養手当につい て、来年4月に予定していた支給額の一部削減の凍結で合意 した。母子家庭の平均収入が低水準にとどまっている実情に配慮 したもので、国の財政負担は削減を実施した場合と比べて最大 で160億円増大する。両党内の了承を経た後、政府が政令の 改正手続きに入る。 政府は母子家庭の自立促進のため「受給期間が5年を超える場合に最大2分の1の額を削減する」との方針を決 めていた。福田内閣は高齢者医療費負担増の凍結、障害者自立支 援法の抜本見直しとともに児童扶養手当の削減凍結を打ち出 し、9月の自公政権合意にも盛り込んだ。 両党は16日のプロジェクトチーム(座長・長勢甚遠衆院議員)で 「就業意欲がみられない者」に限定し支給額を半減する制度とす る方向で合意。実際には母子家庭の約85%が就労しており全面凍結 に近い形となった。病気や子どもの障害など就労が困難な特段の 事情がある場合は減額対象から除外する。(21:56) ++++++++ ++++++++++++++ 児童手当削減、公明が事実上の完全凍結案」 2007年11月16日06時13分 朝日 来年4月に予定されている母子家庭を対象にした児童扶養手当の削減 について、公明党は15日、削減の対象者を「健康なのに就労せず、働 く意欲もない母親」に限定する方針を固めた。こうした母親は極めて少 ないとみられ、事実上の完全凍結に近い内容だ。自民党と最終調整し、 月中に与党案を決める。 児童扶養手当は、所得に応じて月額9850〜4万1720円(児童 1人の場合)が支給されているが、02年度の児童扶養手当法改正で、 受給後5年を超える場合、08年4月から手当を最大半分まで減らすこ とが決まった。 だが、福田内閣の発足に伴う自公の連立政権合意で、削減凍結の検討 が盛り込まれた。公明案でまとまれば、必要な財政負担は160億円程 度。 民主党も手当削減を撤廃する改正案を今国会に提出する方針だ。 ++++++++++++++ 「児童扶養手当削減、民主が撤廃法案提出へ」 2007年11月14日22時18分朝日 民主党は14日、児童扶養手当法の一部改正案を今国会に提出する方針を固 めた。児童扶養手当は母子家庭に支給されているが、政府は来年4月から、受 給後5年を超える場合、手当を最大半分まで減らす方針。民主党案はその撤廃 を求める内容で、必要とする財源は約160億円としている。同党の今国会提 出法案は10本目。 児童扶養手当は現在、所得に応じて月額約1万〜約4万2000円が支給さ れている。ただ、来年4月以降、子どもが3歳になってから5年以上受給して いる世帯は最大で半額減額される。 これに対し、民主党は、手当削減の代わりに政府が力を入れるとしていた生 活の自立支援のための就業支援事業が進んでいないことを理由に、「依然とし て母子世帯は厳しい状況に置かれている」として、手当削減の撤廃を求めるこ とにした。 ++++++++++++++ 「民主党:児童扶養手当削減を廃止へ 改正案の提出決める」@毎日新聞l 民主党は14日、母子家庭に対する来年4月からの児童扶養手当削減を廃止 する児童扶養手当法改正案を衆院に提出することを決めた。母子家庭の手当削 減については福田内閣発足時に与党が「凍結は早急に結論を得て措置する」と 合意しており、法案提出で早急な決断を迫る狙いがある。 児童扶養手当は、母子家庭に所得に応じて世帯当たり月額9850〜4万1 720円(児童1人の場合)を支給する制度。来年4月から5年以上受給して いる世帯について支給額を最大で半減することが決まっていたが、与党は凍結 を検討している。【田中成之】 毎日新聞 2007年11月14日 19時57分 ===================== 母子家庭の就業状況、やや改善 年収は213万円 2007年10月05日06時26分 朝日 母子家庭の年収や就業状況に関する厚生労働省の06年度調査の結果が4日、明らかになった。 母親の就業率は84.5%で前回の03年度調査よりも1.5ポイント上がり、平均年収は1万円増の213万円。 来年4月に予定される母子家庭を対象にした児童扶養手当の一部削減について、自民、公明党は連立政権合意で削減の凍結を打ち出したが、今回の「改善」を受けて凍結対象の限定が検討されることになりそうだ。 児童扶養手当:母子家庭の削減凍結を確認 与党PT初会合 児童扶養手当に関する与党プロジェクトチーム(長勢甚遠座長)は16日、初会 合を開き、母子家庭に対する来年4月からの児童扶養手当削減を凍結する具体案 を年内にまとめる方針を確認した。厚生労働省の06年度調査では母子家庭の経 済環境が改善していることもあり、低所得者への手当削減のみ凍結する方向で検 討が進む見通し。 毎日新聞 2007年10月16日 18時11分 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 母子家庭の年収、横ばい213万円・厚労省05年調査 2005年の母子家庭の平均収入は、前回調査からほぼ横ばいの213万円だったことが 厚生労働省の調査で16日分かった。一方、手当などを除いた05年の就労収入は 171万円と前回03年調査に比べ約9万円増えた。厚労省母子家庭等自立支援室は 「景気回復などで就労収入は伸びたが、制度変更で児童扶養手当の支給が一部の 世帯で減ったため、平均年収は横ばいにとどまった」と分析している。 厚労省は来年4月の児童扶養手当支給見直しを検討しているが、母子家庭の現状を 把握する目的で昨年11月、母子世帯2106世帯に調査を実施、1517世帯から回答を 得た。 母子世帯の年間収入は「100万―200万円未満」が36.3%で最も多く、以下「200万― 300万円未満」(26.2%)、「100万円未満」(18.9%)と続いた。(23:48) 日経 ===================== 児童扶養手当、年末に結論 与党は16日、母子家庭に支給する児童扶養手当の2008年度からの一部削減の凍 結に向け、具体策を検討するプロジェクトチーム(長勢甚遠座長)の初会合を開 いた。年末の予算編成までに結論を得ることで一致した。(22:01) 日経新聞 05年の平均収入、わずかに増=母子家庭、水準は依然低く−厚労省調査 2005年の母子家庭の平均年収は213万円で、02年の212万円よりもわずかに増 えたことが16日、厚生労働省の06年度全国母子世帯等調査結果で分かった。 ただ、全世帯の平均収入を100として比べた場合、母子家庭は37.8にすぎず 、同省は「依然として低い水準にある」としている。 調査結果によると、母子世帯の母で就業しているのは84.5%で、03年よりも1.5ポ イント増。雇用形態は、臨時・パートが43.6%で5.4ポイント減る一方、 常用雇用者が42.5%で3.3ポイント増えた。 @時事通信 ++++++++++++ 母子家庭の児童扶養手当一部削減、凍結には160億円必要 来年4月から予定されていた母子家庭への児童扶養手当の一部削減を凍結するとの 方針に関し、政府は16日、凍結のために必要な予算規模が最大約160億円になると試算した。 凍結の具体的方法を協議する与党プロジェクトチーム(PT)の初会合で示した。 また、削減を予定通り実施した場合、給付額が最大で半額減らされる母子世帯(5年以上給付を受け、 末子が8歳以上の世帯)の割合が、全体の3割に当たる約30万世帯に上ることも明らかにした。 PTでは削減を凍結する対象世帯の所得水準や凍結期間、財源などについて、 年末の予算編成までに結論をまとめる。 (2007年10月16日20時25分 読売新聞) ++++++++++++++ 母子世帯の平均年収、213万円で全世帯の4割未満 厚生労働省が16日に発表した「2006年度全国母子世帯等調査結果」によると、 全国の母子世帯の平均年間就労収入(05年)は171万円と、03年度の前回 調査より9万円増えた。 ただ、児童扶養手当などを含めた平均年収は前回より1万円増の213万円で、 全世帯の平均年収564万円の4割未満という厳しい状況であることも分かった。 調査は昨年11月、無作為に抽出した1517の母子世帯、199の父子世帯など を対象に実施した。 母子世帯の母親の就労率は前回より1・5ポイント増え、84・5%だった。雇用 形態別では常用雇用者が3・3ポイント増えて42・5%、臨時・パートは5・ 4ポイント減の43・6%だった。平均年間就労収入は常用雇用者が前回比5万 円増の257万円、臨時・パートが3万円増の113万円だった。 一方、母子世帯になった理由は「離婚」が89・6%で、前回比1・8ポイント増。母 子世帯になった時の母親の平均年齢は31・8歳で、前回より1・7歳若かった。 (2007年10月16日23時4分 読売新聞) --------------------------------------------------------- +++++++++++++ 高齢医療の負担増を凍結、与党が法案提出へ 政府・与党は20日、2008年4月から予定していた高齢者医療費の窓口負担の1割から2割への引き上げなど、 国民の負担増や給付削減につながる医療・福祉政策を凍結する方針を固めた。 早ければ今国会に議員立法で凍結法案を提出し、成立を目指す。参院選での与党の惨敗を受け、 弱者に配慮した政策が不可欠と判断した。凍結に伴う国の財政負担は1000億円前後に上るとみられる。 この方針は、自民党総裁選に立候補している福田康夫・元官房長官に近い自民党筋が明らかにした。 政府・与党が凍結対象としているのが、 〈1〉低所得者も含む高齢者(70〜74歳)の医療費の窓口負担を現行の1割から2割へ引き上げ(健康保険法) 〈2〉75歳以上の高齢者向けの医療保険制度の創設に伴い、 75歳以上の一部に発生する新たな保険料負担(高齢者医療確保法) 〈3〉母子家庭への児童扶養手当を一部削減(児童扶養手当法)――などだ。 〈1〉と〈2〉は06年6月、 〈3〉は02年11月に改正法が成立し、来年4月からの実施が決まっている。 与党は議員立法で改正法案を成立させ、実施を中止するか先送りする方針だ。 厚生労働省によると、高齢者の窓口負担を2割に引き上げることで、 約1200億円が高齢者の自己負担増になると試算されている。 凍結すれば1200億円分を保険料と税金で賄うこととなり、 税負担分に相当する約500億円は国の負担となる見通しだ。 また、現在はサラリーマンの子どもらの扶養家族で、保険料負担がゼロの75歳以上の高齢者は、 来年4月から年2万円程度の保険料が新たに必要となる。 こうした条件を満たす75歳以上は約200万人いるとされ、凍結すれば本来は入ってくるはずの保険料 約400億円分を、国の負担で穴埋めすることになる。 児童扶養手当(所得に応じて月9850円〜4万1720円)の見直しは、 5年を超えて受給する母子家庭への手当を一部削減するというもの。 政府は、具体的な削減幅は年末に政令で定める予定であるため、現時点では凍結による国の財政負担額は不明だ。 福祉サービスに対して原則1割の自己負担を求めている障害者自立支援法については、 「負担が重すぎる」という声が根強いことから、負担軽減につながる見直しを目指す考えだ。 負担増の凍結は、福田氏が政権公約で「高齢者医療費負担増の凍結を検討」としているのに加え 、公明党が20日にまとめた連立政権協議の要求にも「負担増・格差の緩和」として盛り込まれている。 次の衆院選をにらんだものと見られるが、医療費負担の凍結などは財政再建目標の先送りに直結しかねないため、 「ばらまき型政治の復活」との批判も出そうだ。 (2007年9月21日3時1分 読売新聞) --------------------------------------------------------- 母子家庭の母親の就職支援に無料訓練 3万人を対象 2007年08月26日 朝日 母子家庭の母親や、子育てを終えた女性が正社員になるのを支援するため、厚生労働省は、無料で受けられる職業訓練制度を08年度から始める。 企業で働きながら訓練を受ける制度と、国などが委託した専門学校などで技能を学べる制度の二つがあり、3万人の参加を見込む。実施する企業や学校には費用の一部を助成。37億円を08年度予算の概算要求に盛り込む。 母子家庭の母親は半数が非正社員。企業での職業訓練を受ける機会が少ないうえ、仕事を休んで訓練を受けることも難しく、正規雇用に向けた能力開発が課題だった。 働きながら受ける制度はフリーターも対象にする。まず、キャリアコンサルタントとの面談で希望職種などを決定。希望にあった協力企業が訓練生を雇用し、給与も支払う。期間は6カ月以内で、技能習得のための勉強をしたり、正社員と一緒に仕事をこなしたりしながら技能を身につけてもらう。 協力企業には訓練生の賃金や経費などの一部を1事業所あたり500万円を上限に助成する。 実習中は、訓練生の労働時間に応じて賃金の一部(時給約600円分)、また、座学中は技能習得にかかる費用の2分の1(大企業は3分の1)を補助する。 一方、国から認定された専門学校などでの訓練は、ハローワークなどでのコンサルティングの後、無料で受けられる。 ただし、学校と提携している企業内での実習が必須となっている。訓練期間は講義と実習で約4カ月間としている。 --------------------------------------------------------- 北九州孤独死:生活保護の辞退強要か…弁護士ら公開質問状 孤独死した男性が住んでいた自宅=北九州市小倉北区明和町で、木村雄峰撮影 違法な手続きにより生活保護を打ち切られた一人暮らしの男性(52)が北九州市で孤独死するケースが今月10日あった。この問題で、弁護士らで作る「生活保護問題対策全国会議」(尾藤広喜代表幹事)など11団体が26日、厚生労働省と同市に対応の経緯などを問いただす公開質問状を出した。「経済的自立のめどがないのに、行政が保護の辞退を強要した疑いが強い」と批判している。 同市や同会議によると、男性は今月10日、小倉北区にある自宅で一部ミイラ化した状態で発見された。4月初旬、ケースワーカーの就労指導で昨年12月から受けていた生活保護の辞退届を提出し、5月から保護を受けていなかったが、日記には「働けないのに働けと言われた」との記述があったという。 生活保護法は、保護の中止を「被保護者が必要としなくなった時」とだけ定めており、詳細な規定がない。質問状は、本人の申し出があれば打ち切れるわけではなく、中止後の生計維持の方法を確認する義務が行政にあると指摘。これに沿った司法判断も行政側が敗訴した広島高裁(06年9月)などで出ているとして、厚労省に違法手続きの実態調査をする意向を聞き、北九州市には保護辞退を認める要件などについて、回答を求めている。 質問状提出後に厚労省で会見した同会議幹事の宇都宮健児弁護士は「打ち切り後に男性への対応を放置しており、行政の役割を全く果たしていない」と厳しく批判した。 この問題では、北九州市の生活保護に関する第三者機関が検証を進めているが、市は「無理に自立を指導したことはなく、対応に問題はなかった」と説明している。【清水健二】 毎日新聞 2007年7月26日 21時06分 (最終更新時間 7月26日 21時57分) 生活保護辞退者の孤独死で質問状、支援団体が厚労相に 生活保護を辞退した北九州市の無職男性が孤独死していた問題を受け、「生活保護問題対策全国会議」など全国の11支援団体が26日、柳沢厚生労働相あてに公開質問状を提出した。 北九州市長あての質問状と同時に提出された。 支援団体によると、生活保護の受給要件を満たしているにもかかわらず、受給者が自治体側に勧められるなどして辞退届を提出したり、申請段階で拒否されたりするケースが後を絶たないという。質問状では、こうした自治体の対応を是正する措置や、北九州市の保護行政に対する検証について、厚労省としての考えをただした。来月20日までの回答を求めている。 (2007年7月26日19時8分 読売新聞) ----------------------------------------------------------- 生活保護申請お手伝い 弁護士、司法書士のグループ発足 生活保護の申請など、暮らしに困った人が相談できる弁護士や司法書士のグループ「首都圏生活保護支援法律家ネットワーク」(釜井英法、猪股正両弁護士が共同代表)が21日発足し、東京都内で創立集会を開いた。 首都圏中心だが、北海道から九州まで110人が参加する。 相談は専用電話(048・866・5040、 平日午前10時〜午後5時)で受け付け、メンバーの法律家を無料で紹介する。 その後の相談援助も、日本司法支援センター(法テラス)などを通じ、なるべく負担が少ないようにするという。 2007年04月21日 ----------------------------------------------------------- 児童扶養手当削減へ、戸惑うシングルマザー 平均就労年収162万…働けど生活苦 増加する母子家庭への支援のあり方が問題になっている。2008年度から低所得の母子家庭を対象にした児童扶養手当の削減が始まることなどに、反対の声が広がっているからだ。 政府は、手当削減の代わりに就労支援に力を入れるとするが、母子家庭の8割は働いている。子育てとの両立は難しく、働けども生活苦から抜け出せないシングルマザーも多い。(竹之内知宣) 「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」には、母子家庭の様々な悩みが寄せられている=東京・豊島区で平均就労年収162万…働けど生活苦 増加する母子家庭への支援のあり方が問題になっている。2008年度から低所得の母子家庭を対象にした児童扶養手当の削減が始まることなどに、反対の声が広がっているからだ。 政府は、手当削減の代わりに就労支援に力を入れるとするが、母子家庭の8割は働いている。子育てとの両立は難しく、働けども生活苦から抜け出せないシングルマザーも多い。(竹之内知宣) 東京都内の30代後半の女性は、仕事を辞めるか悩んでいる。 東京・渋谷の「マザーズハローワーク東京」では、子どもを連れて、求人情報を調べることもできる 元夫の暴力に悩み、1年前に離婚。昨年10月から、事務のパートを始めた。午後5時までの契約だが、当然のように残業を求められた。将来に備え働きたい。だが、自宅では小学生と保育園の2人の子どもが待つ。残業の日は、近所の両親に見てもらった。 昨年末、午後9時までの残業が続き、下の子が夜中に突然吐いた。翌日会社を休むと、すぐ元気に。「ストレスがたまっていたみたい。子どもにも申し訳なくて」 残業のない転職先を探しているが、なかなか見つからない。そして、今、一番気がかりなのが児童扶養手当の削減だ。現在の月給は約12万円。これに元夫からの月10万円近くの養育費と月約4万5000円の児童扶養手当で暮らす。しかし、子どもとの時間を増やすため転職して給料が減り、児童扶養手当も減額されると、生活は苦しくなる。 児童扶養手当は、現在約97万人が受給。収入などで異なるが、子ども1人の全額支給は月4万1720円。02年の児童扶養手当法などの改正で、5年間支給した世帯は08年度以降、支給額の半分を超えない範囲で減額されることが決まった。 減額の背景は、財政難だ。離婚の増加などで、受給者がこの2年間で約5万人も増えている。また、母子家庭政策を「給付依存型から自立支援型に転換したい」との国の狙いがある。東京大助教授(労働経済学)の玄田有史さんは「給付より就労支援という流れは理解できるが、シングルマザーの求職状況は非常に厳しい。過度の自立を求めるのはよくない」とくぎを刺す。 03年度全国母子世帯等調査によると、母子世帯数は約123万で、5年前より28%増えた。83%が働いているが、正社員は39%で前回より12ポイントも減少。パートや派遣社員が半数を超え、平均就労年収は162万円に過ぎない。 NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」(東京)が昨夏、約250人のシングルマザーを対象に行った調査(中間報告)では、この3、4年間の暮らしについて全体の7割が「家計が苦しい」とし、自分の健康状態も過半数が「悪い」と回答。児童扶養手当が削減された場合、「仕事を増やす」が約34%で最多だが、「どうしていいかわからない」も約30%で、戸惑いの大きさがわかる。 同ふぉーらむ理事の大矢さよ子さんは「先進国と比べても日本の母子家庭の就労率は高い。しかし、女性の低賃金など構造的な問題で、働いても生活苦から抜け出せないのが実情」と話している。 企業の意識改革が課題 退職に追い込むケースも シングルマザーが自立した生活を送るためには、どのような支援が必要なのか。 国は、情報提供を進めるため新年度から、子育てをしながら就職を希望する女性を対象にした「マザーズハローワーク」を全国に設置する。先行して昨年4月にできた東京・渋谷の「マザーズハローワーク東京」では、求人情報に合わせ、保育園の入園情報なども提供している。 また、職業訓練の受講費を一部負担する制度を設けたり、シングルマザーを雇用した企業に助成金を支給したりするなど、雇用先の開拓に努める。 しかし、助成金を受け取った後、重労働を課して退職に追い込むケースもあるといい、企業側の意識改革や、受け入れ態勢はまだ整っていないようだ。東京都内の女性(37)は「面接で、幼い子どもがいる母子家庭だと言ったら、すぐに断られた」。千葉県の女性(40)は「保育園が決まらないと就職できないが、就職していないと公立保育園には入園できないことが多い」と打ち明ける。 日本女子大教授(社会福祉学)の岩田正美さんは「まずは保育所不足の解消や公営住宅への入居など、安心して働ける環境をつくらないと、就労支援も効果が期待できない」と指摘する。 民間団体による支援の動きも広がりつつある。在宅での仕事を紹介するのはNPO法人「あごら」(東京)。理事長の久保勲さんは「子どもが病気がちだが、在宅でなら働ける場合もある」と、在宅でできる会議録作成や翻訳などの業務を発注する。月20万円以上の収入を得る熟練者もいる。 また、生活面に関して電話で相談に応じる団体もある。「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」(03・5995・3711)は、毎週月曜日の午後6時半〜8時。離婚問題などに取り組む「現代家族問題研究所」(東京)(03・3261・1835)は、毎週土曜日の午後1時から5時まで電話相談を行う。 東洋大教授(児童福祉学)の森田明美さんは「働きながらひとりで子育てするのは不安で大変。第三者に相談できる支援システムを充実させるべきだ」と話している。 【etc・えとせとら】 「養育費受けたことない」67% 厳しい雇用環境に加え、シングルマザーの生活を困難にしているのが、父親の養育費の不払いだ。 2003年度の全国母子世帯等調査によると、「養育費を受けたことがない」が67%にのぼり、5年前の調査より7ポイント増えた。「受けたことがある」が15%で、「現在も受けている」は18%に過ぎなかった。1世帯の平均月額は4万4660円で、前回より8540円減少した。 また、離婚する際に養育費の取り決めをしているのは3割だけ。していない理由として「相手に支払う意思や能力がないと思った」(48%)が一番多く、「相手とかかわりたくない」(21%)、「交渉をしたがまとまらなかった」(10%)などが続いた。 (2007年2月14日 読売新聞) -------------------------------------------------------------------------------- 高橋議員 財源明確化を要求 子育て中の世帯に支給される児童手当を拡充する児童手当法改正案が二十日の衆院本会議で、共産、自民、社民、国民新各党の賛成多数で可決しました。民主党は反対しました。 採決に先立つ衆院厚生労働委員会で日本共産党の高橋千鶴子議員は、児童手当拡充の財源が二〇〇八年度以降は明確になっていないため、「子育て世代に増税ありきでは認められない」と追及。柳沢伯夫厚生労働相は、「(秋以降の税制改正でも)公費負担は十分確保する」と答えました。 さらに高橋氏は、〇二年の母子寡婦福祉法改定で、所得の低い母子家庭に支給される児童扶養手当が、〇七年度中に最大で半額に削減されることを指摘。「削減ありきはやめるべきだ」と批判しました。 一方、国は手当削減と引き換えに就労支援を進めるとしましたが、児童扶養手当受給者の自立支援プログラムは遅々として進んでいません。高橋氏は、プログラムに取り組んでいる自治体が二割にとどまり、〇五年度に就業できたのは七十一人しかいないことを指摘。「あと一年で飛躍的に改善される見通しがないのに、(削減を)見切り発車していいのか」と追及しました。 これに対し柳沢厚労相は、「一部支給停止をストップしたら、(児童手当中心の経済支援から、就労・自立支援に転換する)努力が大きく影響を受ける」と居直りました。高橋氏は、「いわゆる兵糧攻めと同じだ」と批判しました。 ----------------------------------------------------------- 民主が格差是正法案 差別禁止、全パート対象 民主党が今国会に提出する格差是正緊急措置法案の内容 が26日、わかった。最低賃金引き上げやパート労働の差別禁止、非正規社員の正社員化促進のほか、児童扶養手当の縮減見直しや公的年金控除の拡充など7項目を盛り込む。政府案よりも対象を広げたり、支援を手厚くしたりしている。3月上旬に提出し、格差是正に取り組む姿勢をアピールする。 党格差是正プロジェクトチーム(PT)がまとめ、27日にも決定する。新法ではなく、既存の関係法改正を集約する。法案では、社会・経済情勢の変化に伴って経済格差が拡大し、国民に不安や不公平感が生じたとし、それを払拭(ふっしょく)するために「経済的格差その他の格差を是正する」ことを目的とうたう。 雇用では、最低賃金法に「全国最低賃金」を規定する条文を追加。政府の改正案は引き上げ幅は明示していないが、民主案は「全国平均で時給1000円を目指す」とする。パート労働法には「短時間労働を理由とする差別的な取り扱い禁止」を条文で加える。政府案では、雇用期間や仕事内容などの条件によって差別禁止の対象が限定されるが、民主案は全パートを対象に「同一価値労働・同一賃金」を実現させる。非正規社員を優先的に採用するよう、事業主に努力義務も課す。 社会保障分野では、児童扶養手当を削減した02年改定の児童扶養手当法を廃止。支給開始から5年が過ぎた母子家庭への一部支給停止が08年から始まるが、これも実施はしない。04年度税制改定で決まった公的年金等控除の上乗せ廃止と老年者控除全廃も元に戻す。 また、産科・小児科を中心とした医師の需給改善▽生活保護の母子加算廃止の見直し▽生活保護の就学援助を受ける児童の支援▽中小企業助成――などについて、政府が法施行後3カ月以内に「緊急行動計画」として策定するよう定めて いる。 2007年02月27日朝日 ----------------------------------------------------------- 格差是正戦略、新鮮味欠く内容 経財諮問会議 格差の助長を防ぐための「成長力底上げ戦略」が、16日開かれた政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で了承された。参院選に向け、安倍内閣の支持率低下に歯止めを掛けると期待されたが、内容は新鮮味に乏しく即効性が見込めない。安倍首相は自画自賛するが、与党内からも「分かりにくい」との批判も出て、安倍内閣の評価“底上げ”につながらない可能性もある。 成長力底上げ戦略について、大田弘子経済財政担当相は「仕事をめぐる日本社会のあり方を変える政策パッケージだ」と自賛した。 同戦略は、大田担当相や塩崎恭久官房長官らによる戦略構想チームが「格差問題やワーキングプア(働く貧困層)問題に正面から取り組む」との意気込みで、わずか2週間でまとめ上げた。 政策の目玉は、フリーターや母子家庭の女性など職業能力を形成する機会に恵まれなかった人に、企業の力を借りて働く場と訓練の場を提供していくというもの。安倍首相は「(格差問題解消の)処方箋(せん)をお示しすることができた」と評価した。 野党から「成長戦略は格差を助長する」との批判の反論に加え、与党に参院選対策としての格差解消の要求にも応えた、との思いをにじませた。 しかし、戦略の中身をみると、既存の政策の看板を掛け替えやくくりなおした感が強い。「困っている人に対する福祉にはしたくなかった」(内閣府幹部)こともあり、フリーターらの正規雇用を促す「再チャレンジ支援策」と重なる。 さらに、注目されたワーキングプア(働く貧困層)にも、大田担当相は「どう定義するかわからなかった。明確でないものは政策の対象にできない」とさじを投げた。 新機軸を期待した与党からも「再チャレンジや底上げなどたくさん出てくるが、どう違うのか分からない」(自民党の中川昭一政調会長)と批判が出るありさまだ。 ある政府関係者は「底上げ戦略は成長戦略の一環。中長期的な産業政策という情報発信ができていない」と話す。首相官邸と諮問会議の意思疎通のぎくしゃくさも、評価を下げているようだ。(粂博之) (2007/02/16)【産経新聞】 ----------------------------------------------------------- 「子どもの貧困は深刻 児童扶養手当・母子加算 母子家庭の「命綱」 断つな 衆院予算委 志位委員長が質問」 日本共産党の志位和夫委員長は十三日、衆院予算委員会で総括質疑に 立ち、子どもの中での貧困の広がりを指摘し、「成長の可能性をはばむ だけでなく、貧困が次世代に引き継がれる危険をつくりだしている。日 本の未来にとって重大な問題だ」と、安倍晋三首相をただしました。 志位氏は、経済協力開発機構(OECD)の報告書をもとに、平均的 所得の半分(貧困ライン)以下の家庭で暮らす子どもの割合が、OEC D諸国平均を上回る14・3%にのぼると指摘。とくに母子家庭・ひと り親家庭では貧困ライン以下の家庭で暮らす子どもの割合が57・9% にものぼり、平均の三倍近くになることを明らかにしました。 安倍首相は「貧困が再生産される日本にしてはいけない」と答弁しま した。 志位氏は、子どもの貧困に向き合う政治の責任として、予算のあり方 と最低賃金の問題を取り上げました。 志位氏は「税制と社会保障で所得の再分配をおこなうことが予算の役 目だ」と指摘。ところが、日本では税制と社会保障によっても子どもの 貧困率が逆に1・4%高まるという逆立ちぶりを浮き彫りにしたグラフ を突きつけました。 志位氏は、所得の低い母子家庭に対して子どもが十八歳になるまで支 給されている児童扶養手当の大幅削減、生活保護を受けている母子家庭 への母子加算の段階的廃止を政府がすすめようとしていることを批判 し、「母子家庭の『命綱』を二本ともたち切ろうとする冷酷な政治だ。 憲法二五条で保障された国民の生存権を侵害するものであり、中止を強 く求める」と要求しました。 児童扶養手当の大幅削減について柳沢厚労相が「二分の一は保障す る」と答弁したのに対し、志位氏は「半分まで削減することがありうる ということだ」と批判。「削減は、母子家庭の子どもの貧困を悪化 させ、予算の逆立ちをもっとひどくする」と指摘しました。 母子加算の段階的廃止について、安倍首相は「生活保護を受給してい る世帯と、していない世帯との公平性をみないといけない」とのべまし た。志位氏は「懸命に生きている母子家庭から母子加算を取り上げるの ではなく、必死に働いても生活保護水準以下の暮らししかできない母子 家庭の水準を引き上げるために心を砕くことこそ、本当の公平性だ」と 厳しく批判しました。 最賃の抜本的引き上げを さらに志位氏は、貧困の広がりの土台に世界でも最低水準の最低賃金 があるとして、「最低賃金で働いても貧困にならない社会を目標にし、 最低賃金を労働者の平均的所得の五割にすることを目標に掲げるべき だ」と求めました。 安倍首相は「中小企業を中心に事業経営が圧迫され、雇用が失われる 可能性が高い」と答弁。志位氏は「中小企業の経営を圧迫するというな ら、無法な下請けいじめをやめさせることこそ必要だ。最低賃金の抜本 引き上げを中小企業の経営を応援する政治と同時並行ですすめるべき だ」とのべました。その上で、「貧困と格差を土台からただしていくた めに、最低賃金を抜本的に引き上げ、全国一律の制度とすることを強く 求める」と強調しました。 国際的原則に反する発言 柳沢厚労相の罷免要求 志位委員長は、柳沢伯夫厚生労働相が女性を「産む機械」と発言した ことを批判し、柳沢氏が「産む役目の人が、一人頭でがん ばってもらうしかない」とものべたことについて、「女性を国家の 人口政策の道具としてしか考えない思想があらわれている」と批 判しました。 志位氏は、国連「国際人口・開発会議」(一九九四年)が、「すべて のカップルと個人が、子どもを産むか産まないか、いつ産むか、何人産 むかを自由に決定する基本的権利を持つ」とした文書を採択しているこ とを指摘。「柳沢氏の発言は、国際的に合意された基本原則に真っ向か ら反している。ここに反省すべき根本問題がある」と批判しました。 安倍晋三首相は「(発言は)不適切だった」と答弁。志位氏は「根本 問題について、柳沢厚労相は一言の反省ものべていない」として、あら ためて罷免を要求しました。@しんぶん赤旗 (2/14) ----------------------------------------------------------- 生活保護 母子加算廃止の不安 国会は柳沢厚生労働相の「舌禍」による空転から二〇〇七年度予算案の審議へ入った。焦点の一つが、厚労省案件である「ひとり親生活保護世帯」への母子加算の廃止だ。理由は生活保護世帯より収入の低い「ワーキングプア」世帯が増え、保護世帯に対する逆の不公平感が増しているからだという。「母子加算の廃止は暴力からの逃げ道をふさぐ」という懸念もあるのだが−。 (田原拓治) 首都圏で、小学生の女児二人と家賃六万円余のアパートで暮らすAさんは四十代前半。四年前に夫からのDV(ドメスティック・バイオレンス)から逃れるため、家を出て離婚。生活保護を受け始めた。 生活保護の受給額は居住地や家族構成、年齢、収入額などで変わる。 Aさんの場合、生活保護とは別に母子家庭に給付される児童扶養手当、それとは異なる低所得世帯への児童手当、前夫からの養育費、家賃扶助、アルバイトの報酬などがあり、それを計算した生活保護費を加えて、年収は総額三百万円ほどになる。この中には、生活保護の母子加算も含まれている。 二人の子は学校を練習場とする地域の吹奏楽グループに属し、指導料は二人で月に四千円ほど。一人は教材費込みで月額約五千円ほどかかる習字教室にも通っているが、Aさんは「母子加算がなくなれば、こうした習い事はやめさせるしかない」と表情を曇らせた。 Aさんの場合、DVからの保護施設(シェルター)に退避したため生活保護は受けやすかった。だが、それ以前の仕事や地域との関係などは大方失った。 離婚前はパソコンを使ったデータ入力などの仕事をしていた。現在もパソコン操作のアルバイトをしている。離婚後、DVの後遺症で心療内科にも通ったが「生活保護を抜け出したい」一心で職を探してきた。 だが、最初に見学に行った母子寮では六畳一間の部屋に電話線はなく、パソコンの活用は無理だった。 朝から夕方までの職業訓練にも半年通ったが、子どもの一人が母と過ごせなくなる月曜の朝になると腹痛を訴えるようになり、子を取るか仕事を取るかのはざまに追い込まれた。 特定非営利活動法人(NPO法人)で、母子家庭の当事者団体「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事は「かつては学校の給食調理など、母子家庭の母には定番ともいえる職があったが、民営化でそれも消えた」と話す。 彼女らを取り巻く現実を数字でみるとこうなる。全国の母子家庭の数は百二十三万世帯。八割が離婚を経て、そのさらに四割が養育費の支払いを約束されているが、実際に受け取っているのは17%にすぎない。 〇四年の厚労省国民生活基礎調査では、一般世帯の平均年間所得五百七十九万円に対し、母子家庭は手当や年金を含め二百二十四万円。日本の母子家庭の就労率は84%(ただし、臨時やパートが半分強)と先進国でも最高だが、女性への構造的低賃金から年収の中央値は百八十三万円(〇三年度)と低迷。「おそらく六割以上の世帯が生活保護基準以下で暮らしている」(赤石さん)状態だ。 「保護から自立」という国のスローガンで、母子家庭を取り巻く制度環境は一段と厳しさを増している。 児童扶養手当(最高で月額約四万一千円)では一九九八年、受給者の年収上限が四百七万円から三百万円へ引き下げられた。さらに〇二年の法改正で支給要件が厳しくなり、半数近い家庭は減額された。加えて、〇八年四月からは、五年を超える受給者は受給額を半額にまで削減される。 生活保護費の母子加算でも、〇五年から三年間で受給世帯の子どもの年齢上限が十八歳から十五歳に引き下げられた。だが、〇五年度の生活保護費総額は約二兆五千億円(約百万世帯)と、十年前の一兆四千八百億円(約六十万世帯)に比べ倍増。政府はさらなる削減を、と三年間での母子加算の廃止を狙ってきた。 母子加算を廃止しても単年度の削減額は六十億円にすぎず「焼け石に水」。だが、厚労省の担当者は「専門委員会報告では、生活保護を受けず自助努力している母子家庭の消費額を(母子加算を加えた)生活保護費が上回っている。これでは逆に公平性が保てない」と削減理由を挙げた。 とはいえ、現在、母子加算を受けているのは九万一千世帯。保護水準以下の一割しか受けていない。我慢して受けない人たちの生活水準に制度を合わせることが正しいといえるのか。 ただ、政府のいう「逆の不公平感」が侮れないのも事実だ。Aさんは「生活保護を受けていると言った途端、離れていった友人は少なくない」と話す。「そこまで落ちたくないとか、冷たい目でみられる。買い物してはいけない気になる」 赤石さんも行政がなるべく生活保護を受けさせないようにする“水際作戦”によって受給者が限られてきた分、「母子家庭の間でもここ四、五年、生活保護受給者に対する風当たりが強まっている」と語る。 「自分たちは、残業の連続で子どもたちと過ごせない。受給者たちは子どもと過ごせてずるい、といったやっかみも垣間見る。不正受給のうわさが、その感情に拍車を掛けている」 ■自立支援の充実保護削減正当化 これと似た現象は労働強化されている郵政職員へのバッシングでもみられた。より厳しい状況の民間の宅配業者らが「まだまだ連中は甘い」とたたく現象だ。 千葉大学の渋谷望助教授(社会学)はこうした現象を「負のスパイラル(らせん)」とみる。渋谷氏は「そもそも共働き世帯と比較せず、同じように経済的に苦しい生活保護の受給、非受給世帯で比べること自体が政治的操作だ」と前置きした上で、こう説明する。 「人々は社会変革へのあきらめや目先の忙しさで想像力が欠けると、手近な人を敵対視し、うっぷんを晴らそうとする。足の引っ張り合いだが、権力はその感情を上手に操っている」 その政府は、一連の母子家庭への保護削減を自立支援策の充実を掲げることで正当化してきた。 例えば、児童扶養手当削減の代わりとして〇三年から▽母子自立支援プログラム策定事業▽自立支援教育訓練給付金制度▽高等技能訓練促進費、の三本柱を各自治体に設けるとした。しかし、赤石さんは「三本そろっている自治体はまだ半数以下だ」と批判する。 「それに加え、中身も現実に即していない。高等技能訓練促進費を使い、看護師になるとしても援助があるのは最後の一年だけ。最初の二年間はどうやって食べていけばいいのか」 生活保護の自立支援員の指導を経て、ハローワークに紹介された職場の一つは「暴力社長」の天下だった−そんな経験もしたAさんは最後にこう漏らした。 「母子加算が削られても、うちの場合は節約すれば何とかしのげる。でも、DVの渦中で乳幼児を抱えている人々にとっては、離婚後の生活不安がまた一つ増えることになる。それが暴力から逃れる道を狭めることになりかねない」 <メモ>生活保護の母子加算 1949年に「ひとり親の通常以上の労」のために創設された。生活保護を受けているひとり親を対象に一般の保護費に月額2万3000円ほどを上乗せする仕組み。すでに対象世帯を子どもの年齢で、18歳以下から15歳以下へ絞ってきたが、政府はことし4月から母子加算自体を毎年3分の1ずつ減らし、全廃する方針。その代わり、就労世帯には就労促進費を支給するとしているが、額は母子加算の半額にも満たない。 <デスクメモ> 「働けど働けどわが暮らし楽にならざり…」と歌ったのは石川啄木だが、今や、生活保護受給世帯の収入にも及ばないワーキングプアが急増している。保護対象の母子家庭の方がまだまし、とばかりに、政府は母子加算まで廃止の方針だ。生活苦の時の最後の支えが生活保護だが、今や、骨抜きの大合唱だ。 (吉) 2007年2月 東京 ----------------------------------------------------------- 厚労省:月額1万円を一律支給へ 働きながら子育て世帯に」 厚生労働省は、ひとり親世帯の生活保護費に上乗せしている母子加算(月額2万20〜2万3260円)を07年度から3年間で段階的に廃 止するが、代わりに働きながら子育てをする世帯に対しては月額1万円を一律支給する「ひとり親世帯就労促進費」(仮称)を創設することを 決めた。07年度から給付する。 給付の対象は、働きながら生活保護を受け、18歳以下の子どもを養育しているひとり親世帯。職業訓練などに参加するひとり親にも月額5 000円を支給する。 いずれも自立に向けた努力を促すことで生活保護から脱却してもらい保護費全体を抑制する狙いがある。給付額が現行加算の半分以下 で、しかも就労が支給の条件となるため、働くのが困難な母子加算受給者には大幅な給付減となる。 現在、母子加算を受けているのは約9万2000世帯。「新たな給付 の対象世帯は最終的にその半分程度で、財源は最大で40億円程度かか る見通し」(同省)という。 毎日新聞 2007年1月21日 ----------------------------------------------------------- 多重債務問題 滋賀県野洲市の取り組み 多重債務問題の解決を目指した貸金業制度見直し法案が大詰めだ。先月二十九日には、衆院財務金融委員会での可決に伴い、多重債務者を減らす施策として付帯決議した十一項目に「自治体の相談窓口の充実」が盛り込まれた。自治体の各部が連携して問題に積極的に取り組めば、相談件数も増え、生活再建につながりやすい。ひいては税収増も見込める。その先進例・滋賀県野洲市の取り組みを紹介する。 野洲市役所の一階の奥にある生活保護の担当部署。訪ねてきた五十代の男性Aさんは、病気で働けないうえ、多額の借金を抱え「このままでは生活できない」と訴えた。病気の治療費も払いにくい状況だった。応対した職員は「多額の借金があるなら」と言って、Aさんを消費生活相談の窓口へ連れていった。 相談員は嘱託職員の生水裕美さん。落ち着いて話のできる専用ブースに案内して、Aさんから債務や生活の状況をじっくり聞き、借金の解決方法を説明。「自己破産と生活保護の両方が必要でしょう」とアドバイスした。その場で、自己破産の手続きを進めてくれる司法書士の事務所に電話。Aさんが事務所を訪問する日程もセットした。 その後、生水さんとAさんは生活保護の窓口に戻り、担当職員と三人で、生活保護の手続きを進める方針を確認した。 裁判所が近く、破産の決定を下す見通しで、Aさんの債務は帳消しになりそう。生活保護も受けられるようになった。Aさんは仕事の日々に戻ろうと、病気治療に努めている。 人口五万人の同市で、生水さんは七年前から消費生活相談を担当している。多重債務の相談者には解決法の概要を伝え、自己破産や個人再生などの手続きが必要な場合は弁護士会や司法書士会を紹介。特定調停は債務者本人が簡易裁判所で行えるので、手続きの進め方を細かく教える。相談者が市税を滞納していることが分かると、その対応もする。 「相談者の了解をいただけたら、一緒に税務課の窓口に行って滞納額を確認し、債務整理が終わってから分割返済してもらうように、税務課の了解を得たりするわけです」 多重債務者は、国民健康保険の保険料や水道などの公共料金、学校の授業料などを滞納することも多く、これらの督促の担当部署とも連携。母子家庭の借金問題などで、児童家庭課とも協力しあっている。 多くの市町村では、多重債務の相談に対して、弁護士会や司法書士会の連絡先を教える程度。それだと、役所内の他の担当部が相談者の生活再建にかかわりにくい。 野洲市では生水さんが核になった役所内の横の連携が完全に定着。生活保護や滞納の督促などの担当部署への来訪者が多重債務者であることが分かり、その部署の担当者が来訪者を生水さんのもとに連れてくる、といった逆パターンも多い。多重債務関連の相談件数は、今年四月からの八カ月間で約百件に達する。 市広報紙や出前講座を通じて、住民への啓発にも取り組んでおり「多重債務者の相談需要の掘り起こしが確実に進んでいる」と生水さんは手応えを感じている。 付帯決議には「各地方自治体に対し、多重債務者に対する相談窓口を設置して適切な助言を行い、カウンセリング機関とのネットワークを構築して、必要な紹介を行うなど、多重債務を抱える住民に対する支援体制を整備するよう、要請を行うこと」という文言が盛り込まれている。 先月十五日には同委員会審議の答弁の中で、渡辺喜美内閣府副大臣(金融担当)が、全国の市町村に多重債務の相談窓口を設けていきたいという意向を述べた。 2006年12月東京 ----------------------------------------------------------- 教育訓練給付金、助成率2割に半減へ 利用要件は緩和 働く人たちの能力開発や資格取得を国が支援する「教育訓練給付金」について、厚生労働省は29日、原則として受講料の4割としている現行の助成率を、2割に引き下げる方針を固めた。同給付は雇用保険を財源としており、これまで200万人近くが利用した。一方で、不正受給などが問題となったため、本人負担を増やしながら、若者が利用しやすいように要件を緩和するなどして、「衣替え」をはかる。来年の通常国会に雇用保険法の改正案を提出する方針だ。 同給付は、バブル崩壊後の雇用情勢が不安定な98年に創設された。 同省が指定した講座で教育訓練を受けた場合、その一部を支給する仕組み。当初は、雇用保険の加入期間が5年以上の人を対象に、受講料の8割、上限20万円まで支給され、01年からは30万円になった。助成率が高いうえ、働きながら受講できることから、英会話やパソコン講座などを受講する利用者が急速に拡大した。 しかし、審査の甘さなどから、架空の講座を設けるなどして給付を受け取るなどの不正受給が横行。また、同省が初心者向けガーデニングなど、趣味的な講座まで指定したために批判が相次ぎ、制度を見直して指定基準などを厳格化。03年には、加入期間が5年以上の人は助成率を4割(上限20万円)に引き下げ、3年以上5年未満の人は2割(同10万円)とした。 これにより、一時は2万以上あった指定講座は、今年4月現在で約7800に減った。これまでの受給者は約195万人で、給付総額は約2740億円。昨年度は約16万人が利用した。 今回の見直しでは、加入期間による差をなくし、「加入期間3年以上、助成率2割」に統一する。ただし、働く人の能力を高め、再就職や失業を予防する制度としての意味はあるとして、若者などで初めて給付を受ける人のみは、当面の間、受給要件を「加入期間1年以上」に緩和する方針だ。 2006年11月29日 朝日 ----------------------------------------------------------- 生活保護費、母子加算3年で廃止 厚労省方針 厚生労働省は29日、国費ベースで約2兆円の生活保護費を来年度予算で400億円削減する方針を固めた。一人親の家庭の給付に一律上乗せしている「母子加算」を3年で段階的に廃止する。また、持ち家に住んで生活保護を受けているお年寄りに対する支給をやめ、自宅を担保に生活資金を貸し付ける「リバースモーゲージ」制度を導入するなどして、国庫負担を削減する。04年度から段階的に廃止 された老齢加算に続き、母子加算も廃止されることで、「最後のセーフティーネット」のあり方が問われそうだ。 社会保障費は07年度予算の概算要求基準(シーリング)で、7700億円の自然増を2200億円抑制することが決まっている。同省は生活保護で400億円減らし、失業給付にあてる雇用保険の国庫負担の半減で1800億円削減することで、計2200億円の減額の達成を見込んでいる。 母子加算は、15歳以下の子どもがいる一人親に支給している。子ども1人の場合は月額2万20〜2万3260円で、居住地によって異なる。母子加算の対象になっている世帯の生活保護費は、一般母子世帯の最低レベルの所得層と比べて消費支出が月に5万円ほど高いと指摘し、「現行の母子加算は必ずしも妥当であるとは言えない」と判断。ただ、母子加算廃止で急な収入減になる影響を避けるために、3年かけて段階的に減らす方針だ。 母子加算は現在、約9万1000世帯に支給されており、そのうち半数の親が働いている。親が働きに出ることで外食費や保育費などが別途かかるため、母子加算を廃止する代わりに、こうした費用を賄う支援制度を創設する。仕事に就いている親だけでなく、資格取得のために就学中の親にも支給することを検討しているが、支給額は現行の母子加算よりは低くする。 リバースモーゲージでは、自宅の資産価値が500万円以上ある65歳以上の世帯に、評価額の7割(マンションは5割)を生活資金として貸し付け、その間は保護費の支給を停止する。貸付金は本人が死亡後に不動産を処分して清算する。 このほか、生活保護を受けている障害者の医療費について、国庫負担の少ない障害者自立支援法による自立支援医療からの支給を優先させることで、国費を軽減することも検討。今年度中に全自治体が策定する自立支援プログラムで保護対象から外れる世帯が増え、削減効果が出ることも見込んでいる。 2006年11月30日朝日 ----------------------------------------------------------- 養育費払わないのはこの顔です〜郡当局、無責任な父親を新聞で公開 - ------------------------------------------------------------------------------- ニューヨーク市北郊のウェストチェスター郡でこのほど、妻子と別れた後、養育費を払わずに行方をくらましている父親の顔写真を新聞に掲載するという、「公開お仕置き」が始まった。 AP通信によると、同郡は、17日付のニューヨーク・ポストの紙面4分の1を使い、未払いの養育費が高額になっている4男性の顔写真を「勘定を踏み倒す父親たち」と題して公開した。男性たちの未払い額は3万4000〜6万3000ドルに上るという。 ニューヨーク州、特にウェストチェスター郡はここ数年、養育費の支払い義務徹底に力を入れている。州の養育費回収率は、1994年以来144%上昇しており、回収総額も同年の6億1700万ドルから現在は15億ドルになっている。ウェストチェスター郡の回収率は同期間に190%上昇と州平均を大きく上回り、最近は4年連続して、州内の人口の多い郡の回収率トップを維持している。 同郡のアンドリュー・スパノ郡長は、養育費が得られない母子家庭は生活保護に頼らざるを得ず、州の税収を減らすことになると、回収強化の理由を説明する。 養育費回収強化の動きは、他州でも見られる。アイオワは隣接するイリノイ、ネブラスカと提携して、父親たちが妻子の暮らす州から逃げ出しても追跡できる制度を作った。 スパノ氏によると、ウェストチェスター郡内の養育費滞納額は現在、総額1億4400万ドル。ただし、中でも最高の6万8000ドルを滞納している個人は男性ではなく女性だという。 同郡では次の作戦として、養育費が未払いの場合は所有車を没収し、30日以内に支払い がなければ売却する計画を立てている。さらに未払い額が高額な例については、 私立探偵を雇って調査させる予定もあるという。 離婚と親殺しの接点は ( 06.09.12) 父かばう母愛憎逆転? 友人に数十万円で母親の殺害を持ちかけていた北海道稚内市の殺人事件。 逮捕された高校一年の長男(16)と友人の少年(15)は、共に両親が離婚し母親と暮らしていた。 長男は動機について「離婚に不満があり、父親も殺したかった」と供述しているという。 少年二人の心の闇はどこから生まれたのか。“離婚と親殺し”の接点を追った。 (橋本誠、中里宏) 日本最北端・宗谷岬から約三十キロ。人口約四万人の稚内市の中心部に、母子が住んでいた二階建ての家はある。 フェリーや漁船が見える海岸線から約百メートルの住宅街。年間を通して風が強く、背後の山では発電所の風車が回っている。 長男は神奈川県で暮らしていたが、四年前に両親が離婚、中学校に入学するころ、母親の実家がある稚内市に移り住んだ。 近所の主婦(73)は「中学生のころは、目の前の駐車場でほかの留守家族の子とボールをけったりして遊んでいた。 お母さんは自転車で病院に通っていました」と振り返る。 近くに住む男性(79)は「十五、六歳はデリケートな年代だが、そんな子には見えなかった 。柔道部員で活発な子でした」。ただ、長男は学校、母親は仕事で昼間は誰もいないため「さびしそうな家庭。 近所付き合いも少なかった」と明かす。 この主婦は「お母さんは一生懸命やっていた。 親が稚内の人だから、私たちも安心していた」と話すが、「三年ぐらいではまだ(どんな人か)分からない」という住民もおり 、地域に溶け込む努力を続けていたようだ。 別の女性(54)は「お母さんはおとなしくて、口数が少なかった」と印象を話した。 二人が通っていた中学校の校長(60)は「(長男は)バスケット部に三年間所属し合唱コンクールでもがんばっていた。 明るい印象で、さみしそうな様子は感じなかった。 本人も親御さんも人間関係を広げていきたいと思っていたところでは」とショックを隠せない。 ■中学の卒業文集『おやじ超えたい』 中学の卒業文集は「僕は将来、親父(おやじ)と同じ海上自衛隊に入りたいです 。(略)高校受験を頑張って何としても絶対に受かって、よい大学に入って、絶対に親父を超えてやろうと思ってます。 (略)必ず自分の周りには自分を支えてくれている人たちが必ずいるから、 何があってもめげないで頑張っていきましょう」と前向きな言葉であふれている。 実は、長男は最近家出し、父親のいる神奈川県に行っていた。しかし、その後は稚内に戻っていたという。 長男が通っていた高校の教頭(51)は「土曜日の数学検定にも出てきていたし、資格試験にも積極的だった。 欠席も遅刻もまったくなかった。 動機が分かればこんなことは起きません」と困惑する。両親の離婚についても相談は受けなかったという。 一方、共犯の少年も両親が数年前に離婚。長男の家の二キロほど北で父親と暮らしていたが、父親がこの冬に急死し、 市内の母親の家に引き取られた。「(長男にとって)友達の一人。おどけたり、ひょうきんなところがあった」と中学校の校長は話す。 この少年の祖母(73)はうなだれこうつぶやいた。 「孫は以前、新聞配達もしていて友だちと自転車で夜まで遊ぶこともあった。 両親が離婚した後も、父親が魚釣りに連れて行ったりして、そんなにさびしそうではなかったのに…」 ■子の不遇感見つめよ 昨年一年間に少年が父母を殺害したり未遂に終わった事件は十七件に上り、前年の十件から急増した。 今年六月には、奈良県の高校一年生男子が自宅に放火し、父親が再婚した母親と再婚後に生まれた弟と妹を殺害したとして逮捕された。 厚生労働省の人口動態統計によると昨年の離婚件数は約二十七万四千七百組にも上り、 離婚と「親殺し」を単純に結びつけることはできないが、「虐待と離婚の心的外傷」(朱鷺書房)の著書がある棚瀬一代・神戸親和女子大教授(臨床心理学)は「少年の親殺しで離婚家庭のケースが続いている」とした上で 「両親がそろっておらず、子どもに対する『守り』が薄いところで問題が起きやすい」と分析する。 ■『事件と短絡的結びつけ危険』 一方、「いまどき中学生白書」の著書がある元女子少年院法務教官の魚住絹代氏は 「離婚と事件を結びつけるのは危険。 大事なのは、子どもが離婚前と後でどんな不遇感を持っていたのか、そこまで追いつめられる環境があったのかということに注目すること。 親自身が家庭や離婚、生き方をどうとらえているかも大きい」と指摘する。 “親殺し”が続くことについては「マスコミ報道で事件を知り、境遇や背景が自分と似ていると共感できる場合、『自分にもできるのでは』という短絡的な考えを持つことはあるだろう」とメディアの影響を挙げる。 ■「抑圧か攻撃か二分法的発想」 さらに、最近の子どもの傾向について「親に反発して乗り越えていくのが思春期。 最近の子どもたちはそれだけのエネルギーがなかったり、反抗の手段が思いつかずにがまんするしかない状況にいて 不満を強めていると感じる。 “抑圧”か“攻撃”かという二分法的な発想はゲームやインターネットなどの影響も感じられる」と強調する。 稚内市の少年は調べに対し、父親を殺害する計画についてもほのめかしながら「離婚した父への不満を漏らすと、 母がいつも父親をかばったので憎くなった」と供述しているという。 離婚した父親への憎悪が母親に向かうということはあるのか。 前出の棚瀬教授は「例えば父親の母親に対するドメスティックバイオレンス(DV)があった場合、 子どもは大切なお母さんがひどいことをされてかばってやりたいと思う。 しかし、母親は父親と複雑な愛憎関係にあってDVが続くケースが多い。 子どもが思春期以降になると、暴力を受けながらも父親をかばう母親に対して軽蔑(けいべつ)・侮蔑(ぶべつ)の念が生まれ、 母親を父親と同一視して攻撃性が向かうことがある」と複雑な思春期の感情を解説する。 稚内市の事件では少年が数十万円の報酬で中学時代の同級生に母親殺害を依頼した点が注目されている。 犯罪心理学者の福島章・上智大名誉教授は「少年による親殺しは急増したというより、以前からある」として、一九八八年、東京都目黒区で起きた中学二年男子による両親、祖母殺害事件を挙げる。 この事件で中二男子は同級生に「きょうやるぞ。来て手伝え」と電話で依頼。 同級生は本当に事件を起こすとは思わず、現場から逃げていた。 「少年の心理からすると、親に反抗する半面、半分以上は親に依存している。 親を殺そうとしても自信が持てず心細いので友人を頼りにする」と友人に親殺しを依頼する心理を分析。 稚内市の少年の友人については「母子家庭同士の友情があったかもしれない」と推測する。 魚住氏は、離婚が一時間に約三十組に上る風潮をとらえ、こう警鐘を鳴らす。 「親の都合で子どもを巻き込んだり、夫婦関係をこじらせて子どもに大きな負担や不安、傷を与えてしまうことが多い。 子どもにとって安心できる環境を第一に、親としてのかかわりを持ちながら育てていく発想が大事なんです」 <デスクメモ> 「しろがねも くがねも玉も 何せむに まされる宝 子にしかめやも」と万葉の世に詠まれたように、子どもへの愛は無上のものだ。 それがどう変わるとここまでの悲劇が起きるのか。 社会のひずみが行き着く先が親子関係なのか。北端の事件は、 今、ひずみが日本列島を覆っていることを物語っている。 (蒲) 東京新聞 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 離婚母子家庭 養育費請求を支援 厚労省、手続き代行も」 ( 06.08.26) @埼玉新 聞(共同通信) 厚生労働省は十九日までに、母子家庭が離婚した夫らから養育費をき ちんと受け取れるよう、手続きを助ける国内初の「養育費相談・支援セ ンター」を二〇〇七年度に創設する方針を固めた。同年度予算の概算要 求案に創設費用として、約一億五千万円を盛り込む。 離婚による母子家庭が急増する一方、不況の影響などで養育費の不払 いは深刻化し、受け取っているのは離婚母子家庭の五分の一以下しかな い。 国はこうした事態を受け、全国的な相談体制の整備など対策に本腰を 入れる。将来的にはセンターを迅速、簡単に養育費の取り決めができる ADR(裁判外紛争解決手続き)機関とし、法相の認証を受けたい考え だ。 同省によると、センターの運営は民間団体に委託。弁護士を含む十数 人のスタッフを確保し、東京都内で個室の相談スペースを備えた事務所 を、〇七年度前半に開くことを計画している。 対象は、父子家庭を含むひとり親全般で、土日や夜間も利用できるよ うにし、 養育費の取り決めや支払いが滞った場合の手続きをマンツーマ ンで手伝う。必要に応じて手続き代行などもする。 また、都道府県などが設置している母子家庭等就業・自立支援セン ターに「養育費相談員(仮称)」を新たに配置。 新設する東京のセン ターは、地方で解決が難しい事例をサポートするほか、 養育費関連の手 続きを説明するホームページも開設する。 欧米など諸外国には、政府が養育費を立て替え払いしたり、徴収を代 行したりする例もある。 今回のセンターは強制力がなく限界はあるが、 関係のこじれた当事者間に専門知識のある第三者がかかわることで支払 いを促す効果は期待される。 厚労省の調査によると、〇三年時点の母子家庭数は約百二十二万五千 世帯で過去最多を記録。 離婚母子家庭で養育費の取り決めをしているの は34%で、元夫から養育費を受けているのはわずか18%だった。 【共同】 ----------------------------------------------------------- OECD、所得格差拡大を指摘 二極化、固定化のおそれ (06.08.26) 2006年07月20日11時22分 経済協力開発機構(OECD)は20日、06年の対日経済審査報告書を発表した。 所得格差問題を詳しく取り上げ「00年段階ですでに日本の所得格差は米国に次いで2番目に高かった」と指摘。その後、格差が固定化している恐れがあり包括的な対策が必要だ、と警告している。 報告書は、所得格差の指標として生産年齢人口(18歳以上65歳以下)の相対的貧困率に着目した。 可処分所得が中位置(全体の真ん中)の半分に満たない家計の割合を示す指標で、 日本は小泉政権による構造改革が始まる前の00年段階で13.5%だった。 OECD加盟国の中で米国(13.7%)に次ぐ高さ。3番目はアイルランドの11.9%で、日米がず抜けていた。日本の90年代半ばの相対的貧困率は11.9%だったという。 00年当時の日本企業は景気低迷を背景にリストラを進めていた。その結果、正規労働者と非正規労働者による 労働市場の二極化傾向が強まり、格差が広がった、 と報告書は分析している。高齢化も一因に挙げている。 格差の拡大を防ぐために、正規雇用を増やすための施策や、非正規雇用者への社会保険の適用の拡大が必要だと訴えている。また、所得水準が厳しい母子家庭などに社会福祉支出を振り向けるべきだと論じている。 ----------------------------------------------------------- 生活保護 不服倍増 03→05年度却下・減額に申立て 2006年7月16日(朝日新聞西部本社) 生活保護の申請を却下されたり、受給額を減額されたりした人が処分取り消しを求める不服申し立ての件数が全国的に増えている。 03年度は370件だったのが、朝日新聞本社の調べで05年度は835件と2,2倍になった。 申請窓口での判断に誤りがあったと採決される例も少なくなく、市民団体や専門家は、 「保護世帯の増加を抑えようと、行政の『引き締め』が強まっている」と指摘している。 厚生労働省は03年度から申立件数を集計している。 都道府県別には出しておらず、全国では03年度の370件から04年度は1029件に急増。今秋にまとまる予定の05年度分について、 朝日新聞社が47都道府県に取材したところ、合計は835件だった。 一方、生活保護世帯数は03年度が約94万、05年度(06年2月現在)は約105万だった。 不服申し立てが増えた背景には、原則70歳以上の受給者に上乗せして支給されていた「老齢加算」が、 04〜05年度にかけて段階的に削減されたこともある。 低所得者の生活改善に取り組む市民団体「全国生活と健康を守る会連合会」(東京)は、この問題での申立てが2年間で計千件を超えているとみている。 申し立てた人の訴えを認めた採決は03年度が46件、04年度は57件、05年度は39件。 特に「働く能力を十分に生かしていない」とした窓口の判断を誤りとする採決が多い。 裁決事例を調べている花園大学の吉永純・助教授(公的扶助論)によると、熊本市で03年、弁当製造業で週5日働いていた50代の女性が「4万〜7万円の月収では生活できない」と生活保護を申請。 有効求人倍率が0,59〜0,62倍だったにもかかわらず、市は「働く能力を十分に生かしていない」として申請を却下した。 大阪府大東市でも同年、リウマチで日雇い仕事ができなくなった男性が生活保護を申請したが、 市は「妻や長男が十分に働いていない」として却下。いずれも不服が申し立てられ、裁決で却下処分が取り消された。 吉永助教授は「本人の十分な努力や、雇用情勢の冷え込みを考慮していないケースが目立つ。 グレーゾーンが広く、行政が恣意的な判断で保護を切っている」と指摘する。 厚生労働省は今年3月、厳正な審査を改めて自治体に求める手引きをまとめた。 生活保護行政の「適正運営」を目的に「受給者の詳しい就労状況の把握」などを求めているが、 福祉関係者は「現場を締め付ける内容だ」と受け止めている。 -------------------------------------------------------------------------------- 生活保護 不服申し立て急増 自治体の水際作戦進む 2006年07月16日(朝日新聞関西版) 失業や病気などで生活できなくなった時、最後の頼みの綱ともいえる生活保護制度で、 受給を求める人らからの不服申し立てが05年度まで2年で倍増したことが朝日新聞社の調べでわかった。 財政難の中、保護費を削ろうと申請を受け付けず、弱者に厳しくなった自治体の姿が浮かぶ。 不当な窓口対応は福祉関係者の間で「水際作戦」と呼ばれる。 不服申し立ての件数が全国2位だった大阪府で、生活困窮者が「水際」で追いつめられるケースを見た。 40代前半の女性は今春、大阪府内の市で生活保護を申請した。小中学生4人の子がおり、収入は児童扶養手当など月約7万円だけ。 関節リウマチで両手が不自由なため、働く場がなかなか見つからない。 医師は「手を使わず働ける職場があればいいが、そんな雇用先があるとは思えない」と診断書に付記した。 だが、市は「『稼働能力』を活用していない」として申請を却下。 働けるのに働いていない、という見解だ。 女性は不服申し立てに踏み切り、知事の裁決を待っている。 支援する弁護士は「生活保護をとにかく認めないため、稼働能力を口実にしている」と憤る。 大阪弁護士会が6月末、生活保護に関する電話相談を実施したところ、 申請を断られたという相談は31件あった。 理由では、「稼働能力あり」が15件、「親族の扶養で生活を」が9件などだった。 小野順子弁護士は「窓口で申請書を渡さず、『相談』扱いにする水際作戦の被害が目立つ」と指摘する。 全国有数で失業率が高い大阪府の保護受給者の割合(保護率、人口千人あたり)は04年度、全国最多の23・2人で、過去9年間の増加率も最も高かった。 財政圧迫もそれだけ進み、大阪市の場合、06年度当初予算で生活保護費が6年前の約1・5倍の2291億円に増え、保護世帯への地下鉄・バス代や水道料の減免を打ち切った。 一方、保護率上昇に伴い、府の不服申し立て裁決数も4年間で約3倍の77件(05年度)に増加、保護件数を抑えようとして申請者とのあつれきが多くなっている実態がうかがえる。 大阪市旭区で生活保護担当職員の経験がある松崎喜良・神戸女子大助教授(公的扶助論)は「厳しい財政状況を反映し、自治体が国以上に保護切り捨てに躍起になっている。 不服申し立てに至ったのは氷山の一角。 特に大阪は保護率の増え方が急で、窓口が厳しさを求められるようになってきている」とみる。 -------------------------------------------------------------------------------- 離婚時年金分割、事実婚は扶養期間のみ 厚労省が省令案 2006年07月13日11時48分 厚生労働省は、来年4月に導入される離婚時の年金分割制度の省令案をまとめた 。これまで不明確だった事実婚の扱いや、分割できる年金見込み額などの問いあわせに応じる情報提供の方法が具体化された。8月11日まで一般からの意見(パブリックコメント)を募った上で、同月末までに公布する。 法律婚の夫婦の場合、それぞれが働いて保険料を納めていた期間も含め婚姻期間全体が分割協議の対象となるが、事実婚の場合は、一方が相手に扶養され、社会保険庁が国民年金の「第3号被保険者」と認めた期間に限られると定めた。 10月から社会保険庁が始める一般への情報提供については、離婚前なら問いあわせた事実は配偶者に知らされないが、離婚後は通知されるようになる。 詳細は「電子政府の総合窓口」のホームページのパブリックコメント欄に掲載されている。 ----------------------------------------------------------------------------------------- TBSニュース 2006年7月18日 社保費2200億円削減、概算要求基準 来年度予算要求の枠組みとなる概算要求基準について、谷垣財務大臣と川崎厚生労働大臣が話し合い、社会保障費の伸びを2200億円減らすことで一致しました。 川崎大臣は18日午後、財務省を訪れて谷垣大臣と話し合い、来年度の社会保障費の伸びを2200億円減らすことで一致しました。 高齢化の進行で来年度の社会保障費は今年に比べて7700億円増えると試算されていますが、この伸びを5500億円に抑えます。 具体的には雇用保険について国庫からの負担を減らすことと、生活保護について受給者の資格認定を厳しくすることで対応する方針です。 ただ、川崎大臣は「来年以降は白紙で、一つ一つ話していく」と述べて、来年度以降の社会保障予算のさらなる削減に警戒感を示しました。 一方、谷垣大臣は文部科学関係の予算について、小坂文部科学大臣と電話で会談しました。その中では私立学校に対する助成金と国立大学に対する補助金について、今年度予算に比べてマイナス1%、科学技術振興費については横ばいとすることで合意しました。 -------------------------------------------------------------------------------- 2006年6月27日(火)「しんぶん赤旗」 歳出カット 5年で11−14兆円福祉・教育を大幅減政府・自公 消費税増税も狙う 政府・与党は二十六日、「財政・経済一体改革会議」実務者協議会を開き、二〇一一年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字にするため、〇七年度から一一年度の今後五年間の歳出削減額を十一・四兆―十四・三兆円程度にすることを盛り込んだ削減案「歳出・歳入一体改革にむけた取り組み方針について」をまとめました。 生活保護費の大幅削減、雇用保険の国庫負担率引き下げなど国民にいっそうの「痛み」を強いる内容です。 「方針」では、一一年度の「財源不足」額を十六・五兆円と想定。歳出削減だけでは足りない二兆―五兆円分は税収増で対応するとしています。消費税換算では1―2%の引き上げが必要となる計算です。 小泉純一郎首相が「歳出削減を徹底的にまずやる。そうすると増税がよいという議論が出てくる」(二十二日)と語ったように、国民のくらしに必要な予算を削りに削ったうえに、消費税増税の狙いが込められていま す。 「方針」は、社会保障費を五年間で約一兆六千億円削減すると明記。生活保護費について、日常生活の必要を満たす生活扶助基準の引き下げや、母子家庭に支給される母子加算の「廃止を含めた見直し」、東京都など都市部の生活保護基準の引き下げ、自宅保有者の制度からの排除などを打ち出しました。これらの「改革」を「可能な限 り二〇〇七年度に」実施するとしました。雇用保険の失業給付への国庫負担についても「廃止を含む見直しを行う」としています。 教育分野では、義務教育の教職員定数を五年間で一万人程度純減。国立大学運営費交付金については毎年、対前年度比で1%削減します。地方財政では、地方公務員定員を、五年間で5・7%削減するなど「大幅な人件費の削減を実現すべき」としていま -------------------------------------------------------------------------------- 生活保護費を削減、母子加算の要件厳しく 厚労省検討 2006年06月25日18時32分 asahi 厚生労働省は社会保障費削減策の一つとして、生活保護制度を大幅に見直す方針を固めた。 一人親の家庭の給付に上乗せされている「母子加算」の支給要件を厳しくするほか、 持ち家に住むお年寄りには自宅を担保にした生活資金の貸付制度を利用してもらい、 生活保護の対象から外す方針。 給付の基本となる「基準額」の引き下げも検討する 。同省は、これらの見直しで国費負担を最大で年間500億円ほど削減したい考え。 早ければ07年度から実施する考えだが、「最後のセーフティーネット」のあり方にかかわるだけに議論を呼びそうだ。 社会保障費の削減は、近くまとまる政府の「骨太の方針」に、雇用、生活保護、介護、医療などの項目が盛り込まれる見通し。 ただ厚労省は、負担増中心の制度改革が続いた医療、介護での削減は難しいとしており、 雇用保険の国庫負担率引き下げに加えて、生活保護の給付カットが避けられないと判断した。 母子加算は、15歳以下の子がいる一人親の世帯が対象で、子ども1人の場合で月約2万〜2万3000円が上乗せされるシステム。 04年の対象は約9万4000世帯、国費負担は年130億〜140億円とされる。 今は一律支給だが、親が働きに出て保育費用がかかるなど特別の事情がある場合に限って支給する方式に改める方向で検討している。 持ち家に住みながら生活保護を受けているお年寄りについては、まず自宅の土地・建物を担保にして生活資金を貸し付ける「リバースモーゲージ」と呼ばれる制度を利用してもらう考え。 担保割れなどで貸し付けが受けられなくなった時点で生活保護に切り替える。 貸付金は本人が死亡した後に不動産を処分して清算する仕組みだ。 これまでは死亡後、不動産が家族らに相続されるケースもあり、問題が指摘されていた。 こうしたお年寄りは1万〜2万人いるとみられ、同省は国費約100億円を減らせるとみる。 また、今は物価の違いなどを考慮して地域によっても支給額に最大3割ほどの差を設けているが、この差を減らして全体額を減らす方針だ。 一方、生活保護の基準額は、東京23区内に住む一人暮らしのお年寄りで月約8万1000円。国民年金の満額(6万6000円)より高いことから、自民党などから「引き下げるべきだ」との声が出ていた。 仮に保護額を一律1%下げれば、約70億円の国費削減効果があるという。 主な見直し項目は、社会保障審議会の専門委員会が04年末にまとめた報告書で方向性が盛り込まれていたもので、同省は与党内の議論の推移を見ながら具体的な見直し作業にかかる。 ただ基準額については、専門委の報告書で「基本的に妥当」とされていたことから審議会に改めて諮る方針。 このため、見直しは早くても08年度以降となる =================================== 生活保護世帯10年で倍増 遅れる景気回復影響 宮城県内の生活保護世帯が、過去10年間で約2倍に膨れ上がっていることが、県のまとめで分か った。背景にあるのが、高齢者や失業者、母子家庭など経済的弱者の増加。全国的には景気回復の傾向にあるとされるが、県は「改善の兆しはまだ顕著とは言えない」とみており、生活保護世帯が減る気配はない。 生活保護世帯数と、保護率(人口1000人当たりの生活保護受給者数)はグラフの通り。保護率は、1950年の制度発足時の37.3から減少傾向にあったが、96年から上昇に転じた。96年12月時点で保護率4.2、6610世帯だったが、2005年12月には7.91、1万2825世帯に増加した。 受給世帯の割合(04年度)は、高齢世帯5468(45.9%)、母子世帯1010(8.5%)、障害者世帯1389(11.6%)、傷病者世帯2579(21.6%)、失業含むその他世帯1479(12.4%)。 構成割合に大きな変化はないが、10年前の95年度と比べ、その他世帯が2.05倍、高齢世帯が1.80倍になるなど各世帯数は大きく増加している。 生活保護世帯の増加について、県社会福祉課は「社会的な要因が大きい」と分析する。高齢者人口は、14.9%(96年)が19.7%(05年)に、独居高齢者も6.0%が12.9%と倍以上に伸びている。県内の完全失業率は統計のある97年の3.3%に対し、05年は5.2%に悪化している。 市部と郡部では、市部の保護率が高く、市部7.12(05年12月)に対し、郡部は4.30。県社会福祉課は「郡部は市部と比べ、単身世帯が少なく、親族や地域住民同士の助け合いの精神が残っているのでは」とみている。 低所得者の生活向上を図る市民団体「県生活と健康を守る会連合会」の堀川耕一事務局長は「リストラされた中高年の相談者が増えている。社会保障や税負担が増え続ければ、生活保護世帯は伸び続けるだろう」と警告している。 2006年05月23日火曜日 河北新報 =================================== <離婚>最高裁DVD 父母間の紛争急増、子どものために 最高裁が、離婚に直面した両親に対し、子供を最優先に考えるよう促すDVDを制作した。 異例ともいえる取り組みの背景には、未成年の子供を伴う離婚が年16万件(04年人口動態調査)に上る「離婚社会」がある。 養育費の支払いや子供との面接交渉をめぐる父母間の紛争も増加する中、子供のために社会的な手立てが必要になっている。 ◇「子供の幸せ優先に」と促す DVDのドラマ編。小学1年の「えみちゃん」の両親は、仕事と育児をめぐる意見の対立が絶えず、母親が離婚を決意したという前提で始まる。 カメラはえみちゃんを追う。「映画を見よう」と2人をテレビの前に誘い、間を取り持とうとするが、応じない。そっと部屋のドアを閉め、一人で映画を見る。別の日の夜、別室から養育費や親権をめぐって両親が言い争う声が聞こえる。「教育費を払える方が育てるべきだ」「足りない分はあなたが払ってくれればいい」。えみちゃんは祈った。「きっと自分のせい。いい子になるので離婚しませんように」 その後、えみちゃんは不安がストレスになり、学校でかんしゃくを起こすなどして不登校に。父親の父が「調停を申し立てる方法もある。いつまでも角を突き合わせれば、えみは不幸せになる」と2人に助言。こんなストーリーで、両親の離婚に直面した子供に起こり得る心身の変化がリアルに映像化されている。 DVDは、争いの渦中で子供の変化を見落としがちな両親に気づいてもらうためのものだ。 「養育費を払う以上、面会は当たり前」「親権を取るなら養育費も自分で稼げば」など子供に関する取り決めが、 互いの取引材料になるのを避け「子供の幸せを優先に」と促す目的もある。 「えみちゃん」のように両親が離婚した未成年の子供は、04年の人口動態調査によると27万人を超える。 一方で、同年の司法統計によると、養育費や面接交渉をめぐる「子の監護に関する調停」の新規受理件数は2万2273件。10年前の2倍以上に急増している。 家裁調査官OBで組織し、面接交渉の取り次ぎなど離婚家庭を支援している社団法人「家庭問題情報センター」の永田秋夫事務局長は「父親が育児参加するようになり、父親が親権を求めたり、得られなかった親権の代わりに、面接交渉を求めたりするため、争うケースが増えているのではないか」と指摘する。 ◇家裁利用は1割 限られるDVDやビデオ視聴者 先行例もある。 大阪家裁は01年、アニメ映像を自主制作した。離別に伴って子供に起こり得る変化などを両親に伝える内容で、調停の待ち時間に見せている。04年からは調査官によるパソコン画面を使ったオリエンテーションも実施しており「親権を決めるには、子供の気持ちや両親との関係にも配慮を」などと説いてきた。 調査官の一人は「ほとんどの人が受講し、熱心に聴いている」と手応えを語る。 しかし「努力はしても、裁判所は利用する人にしか働きかけられない」とも言う。 離婚の9割は当事者間の話し合いによる協議離婚で、家裁を利用するケースは1割に過ぎない。裁判所が制作したDVDやビデオの視聴者は限られる。 こんなケースがある。都内に住む40代男性は離婚して5年。小学高学年の一人娘と月2回、面会を続けてきた。 不在がちな母親との生活に娘が不満を漏らしたため、昨年親権者の変更を家裁に申し立てたが、母親が出席せず、不調に終わった。 これを機に、母親は娘の面会を拒否し、携帯電話が父娘をつなぐ唯一の手段だ。 男性は「元妻に子供の気持ちを理解してもらいたい」と話すが、きっかけがつかめない。 ◇「民間団体と連携を」専門家、役割分担を提言 早稲田大大学院の棚村政行教授(民法)は、最高裁の新たな取り組みを積極評価する一方で「深刻化しているケースでのプログラム利用はあまり効果的ではない。 適切な情報や援助で話し合いが十分可能な層に利用すれば無駄な争いが減り、家裁の負担軽減になる」と指摘。相談や離婚後の親子交流支援などを非営利民間団体に任せ「家裁との役割分担と連携を図るべきだ」と提言し、FPICや日本司法支援センターの活用を一例に挙げる。 センターは紛争の法的解決に役立つ制度などを紹介するため、司法制度改革の一環として今年4月、全国の地裁所在地などに開設されている。 一方、ドメスティックバイオレンス(DV)被害女性の担当経験が豊富な宮地光子弁護士は「裁判所は他にやるべきことがある」と主張し、あるケースを挙げる。 DV被害者の母親は、調停離婚の合意に基づいて父子を面会させてきたが、元夫の言動が引き金となって心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した。母親は面接交渉の調整を求める調停を申し立てたが折り合えず、大阪家裁は審判で「父子の関係には問題がなく、今後も父親が面接交渉を続けることが子供の福祉に沿う」と再開を命じた。母親は抗告中だ。 宮地弁護士は「家裁は面会を大前提としているようだが、それに伴うトラブルは多い。面会の影響を追跡する長期の調査・研究に取り組むべきだ」と指摘している。 ◇各国の離婚件数と離婚率(03年) 国 離婚件数 離婚率 ロシア 79万8824 5.5 米 国* 91万1819 3.7 韓 国 16万7096 3.5 英 国 16万6536 2.8 ドイツ 21万3975 2.6 日 本 28万3854 2.2 フランス 12万7966 2.1 中 国 133万 1.0 イタリア 4万1835 0.7 国連などまとめ(推計値含む) 離婚率は人口1000人当たり *米国はカリフォルニアなど5 州のデータを含まず (毎日新聞) - 5月19日3時11分更新 =============================== 母子支援策の実施率低迷 厚労省、地図で状況公表へ (共同) (2006年05月26日 ) 母子家庭の母親(シングルマザー)の就業と自立を促進するため厚生労働省が2003年度に創設した 支援策のうち、自治体が主体となって助成金などを支給する3事業の実施率が 23−61%にとどまっていることが26日、同省の2006年度版「母子家庭白書」で明らかになった。 財政難や事業の認知不足などが理由とみられるが、同省母子家庭等自立支援室は 「実施率が上がらない現状には危機感を持っている。 住む地域で差が生じ るのは問題で、今まで以上に働き掛けていきたい」として、実施・未実施の自治体が一目で分かる地図を近くホームページで公表し、普及を促す方針だ。 =============================== 就学援助受給県内は2万人/親の収入減背景 3年間で1200人増 沖縄タイムス 2006年5月24日(水) 朝刊 1面 県内の公立小中学校で、家庭の経済的理由から学用品費や交通費、給食費などの就学援助を受けている 児童・生徒の数が二〇〇五年度(今年一月現在)は一万九千九百七十人に上っていることが 沖縄タイムスの調べで分かった。 背景には、母子家庭や所得が低い家庭が多いなどの沖縄独特の社会構造に加え、リストラや賃金カットなどの 影響による保護者の収入減があるとみられる。 経済的な理由で保護者の所得格差が広がり、子どもたちの学習環境が厳しくなっている家庭が増えている。 県教育庁の資料を基に調べた。就学援助に関する県全体の状況が明らかになるのは今回が初めて。 就学援助を受けている児童生徒は、全児童生徒数十五万一千三百七人の13・2%に当たる。 〇二年度から〇五年度までの三年間では約千二百人増加している。 資料は〇二年度から〇五年度までの四年分。国の資料は〇四年度が最新で、〇四年度の支給率の全国平均は12・8%。同年度沖縄は平均を上回る13・04%だった。 市部で〇五年度の支給率トップは沖縄市の21・98%。児童生徒五人に一人が受け取っている。 那覇市の17・64%、宜野湾市の17・11%、糸満市の15・8%と続く。都市部の比率が町村部より高い。 県教育庁は、教育扶助受給者(要保護含む)と準要保護支給人員を合わせ、 全児童生徒数で割った数字を就学援助支給率としている。 生活保護受給世帯の子どもが対象となる教育扶助受給者の数は、 〇五年度二千八十九人で、〇二年度二千百四十七人に比べ五十八人減少した。 一方、生活保護に準ずる生活困窮世帯を対象にした準要保護支給人員は〇五年度一万七千八百八十一人で、〇二年度の一万六千六百四十五人から千二百三十六人増加した。生活保護に近いレベルまで収入が落ち込んだ家庭が増えている。(金城雅貴) 経済格差 教育にも影響 佐久間正夫・琉球大学教授(教育行政学)の話 就学援助がなぜこんなに増えているのか、 よく分からない部分もあるが、 資料からは小泉改革による経済格差が教育にも広がっているとみることができる。 潜在的にはもっと多いのではないか。このまま拡大すると、 将来的には社会全体の教育水準の低下につながりかねない。 ================= 資格目指す母親を応援看護師・理容師など対象 野田市は看護師や理容師などの資格取得を目指す母子家庭の母親に生活費を援助する事業を始めた。家計が苦しいことが多い母子家庭を経済面から支えることで、資格取得に必要な勉学に専念できるようにするのが狙い。 援助が受けられるのは(1)児童扶養手当を受けているか、同じ程度の所得水準(2)修業期間が二年以上で、資格の取得が見込まれる(3)就業または育児と、修業との両立が困難−という三条件を満たす同市に住む母子家庭の母親。 資格の対象は保健師と助産師、看護師、理学療法士、作業療法士、理容師、美容師、保育士、介護福祉士。援助額は月十万三千円で、十二カ月を限度に修業の三分の一の期間までとする。 市が昨年八月に行った「ひとり親家庭等の支援に関する意識調査」によると、年収二百万円未満の世帯が約七割を占めている。東京新聞から =============== 就業や子育て、自立計画策定 山梨県の母子家庭支援 2006年04月11日1 朝日 山梨県は、母子家庭の子育てを支援する「県母子家庭等自立促進計画」をまとめた。ひとり親の家庭が経済的な支援が減った時でも、自立して生活できるように「母子家庭等就業・自立支援センター」を開設して就職を支援する。計画は、新年度から5年間、実施する。 計画では、就業支援策や子育てや生活の支援策を重視した。就業支援策として、4月から甲府市朝日4丁目の県母子福祉センターに「母子家庭等就業・自立支援センター」を設置する。常駐の就業アドバイザーが、母子家庭でも正社員として働ける就職先を紹介したり、就職相談に応じたりする。 また、パソコン講座などを開き、就職に必要な能力を育成する。子育てや生活の支援策では、会員制の「ファミリー・サポート・センター」の設置を市町村に呼びかけ、放課後の子どもの一時預かりや送迎などをできるようにする。 03年に法律改正により、08年から児童扶養手当が最大半額まで減額することを受け、県が05年から検討会議を開いて自立支援を計画してきた。県が04年に実施した調査によると、県内の母子家庭の世帯数は、6995世帯で4年前と比べると21.5%増。児童扶養手当の受給者も5109人で5年前と比べると40.9%増えていた。 ================= 母子家庭の年収は一般の4割弱…厚労省調査 母親が働いている母子家庭のうち、母親が正規雇用されている世帯の割合は、2003年で39・2%と5割を割り込んだことが、厚生労働省が13日に公表した、「母子家庭の母の就業の支援に関する年次報告」の骨子案でわかった。 同省では、景気後退による就業状況の悪化が主な原因と見ている。 調査は5年ごとに実施される。93年の調査では、母親が正社員などの形で働いている世帯は53・2%、98年は50・7%だった。 一方、臨時社員・パートの割合は31・3%(93年)、38・3%(98年)、49・0%(2003年)と増加している。母子家庭全体の平均年収は234万円(03年)で、一般世帯の589万円より大幅に少なくなっている。 (2006年4月13日23時1分 読売新聞) ================ 2006年(平成18年)3月25日(土) 湘南新聞 《1606号》 母子家庭増 増え続ける一方の母子家庭。児童扶養手当の支給がなければ生活が成りたたないという世帯の増加は深刻だ。各自治体を取材した。 原因のトップは離婚増 母子家庭となった原因は離婚が最も多く、次いで死別、未婚時の出産。10代後半で結婚し、20代半ばで離婚、母子家庭、というケースはもはや珍らしくはない。 母親が30代半ばで子どもが小学生という世帯が最も多いようだ。 国の統計調査(16年度母子・父子家庭実態調査)では、母子家庭での親の年齢は30代が45・7%、父子家庭は40代が41・2%と最も多いという。子どもは母子・父子家庭とも小学校低学年が最も多く、次いで小学校高学年、保育園児(3歳以上)、中学生、高校生――の順。 地域でも保育園や学童など親の手が最も必要とされる時期の子どもの割合が多く、母子家庭のほとんどは「生活が苦しい」と訴えている。母親の90%は就業しているが、臨時やパート職であることが多い。1世帯当たりの所得額(自治体からの支給額も含む)は年間平均で約243万円といわれ、一般世帯の1世帯当たりの年間所得額(平均約600万円)、高齢世帯の同(300万円)と比べても低い水準だ。 自治体から児童扶養手当が支給されなければ、どうしても生活は成り立っていかない。就業意欲が高く、安定した仕事に就くことを望んでいても、仕事の経験が乏しいこと、子どもの養育のため時間に制限があるなど、より良い仕事が得にくい状況だ。 母子家庭に詳しい佐藤秀子さん(平塚市議)は「障害児の子どもを預けて働く母親が多いのに、平塚市内には受け皿となる施設が少ない」と問題視している。 障害児に限ったことではなく、一般の母子家庭も受け皿が少ないと指摘する。自治体から生活支援の補助費が支給されているが、「それだけでは暮らしていけない」と現状の厳しさを訴える。昼間の収入だけでは足りず、夜間働くことを余儀なくされ、子どもは駅前の無認可保育園に預けざるを得ない――。認可保育園とは異 なり、市からの補助金支出がないため、保育料も認定保育園より割高だ、と佐藤市議は言う。 平塚市では1992世帯 母親 30〜40歳代が最も多い 平塚の母子世帯数は、今年1月末現在で1992と過去最大。一昨年同1814、昨年同1884、と増えつづけている。16年度、児童扶養手当(全額支給者)の受給者は1万2335人で、約5億1700万円が支給されている。ちなみに15年度の受給者は1万1584人で、支給額は約4億9000万円。17年度の児童扶養手当の当初予算は8億5700万円、18年度予算は9億円が計上されている。これまで4分の3を国が補助していたが、新年度からは3分の1を国、3分 の2が市と配分が変わるため、負担がさらに重くなるのは必至だ。 同市花水台に母子家庭のみが入所する施設がある。自立を支援するため市が運営している施設で、現在、7世帯が入居。母親の年齢は30〜40代が最も多く、保育園に通う子どもが半数で、あとは小学生、中学生、高校生だ。3帖と4帖半、台所の間取りが16世帯とこの倍の広さが4世帯、合計で20世帯。個人負担は電気、ガスの光熱費のみで、家賃は無料。4〜5年入居する人もいると言う。風呂、トイレの共同を嫌い、市営住宅に転居する世帯も多いという。 茅ケ崎2023世帯 茅ケ崎市の母子家庭は17年4月現在で2023、16年同で1815。13、14、15年は100世帯ずつ増えたが、16、17年は200世帯と増加率は2倍に。国の調査では母親が30代半ばで、保育園児や小学校低学年の子どもの割合が最も多いようだ。 17年度の児童扶養手当の当初予算は5億4000万円、18年度は6億円で約6000万円伸びている。 伊勢原市の母子家庭は昨年12月末現在553で、平塚市同様、過去最大の世帯数だ。 離婚を原因とする世帯が最も多く、母親の年齢は20〜30代で、小学校低学年、保育園児の子どもがいる割合が多いという。扶養手当の17年度当初予算は2億5000万円で、昨年度当初予算よりも増えている。 大磯町の母子家庭は385。この件数も過去最大だ。母親の年齢は30代が最も多く、40代前半も多くなっている。同町の担当課によると、町内の実家で祖父母と一緒に生活するケースが目立つという。母子が町内でアパートを借り、独立して生活することは少ないという。 児童扶養手当の申請者は国民健康保険への加入が多く、臨時やパートで働く女性が多いと推測される。「正社員でフルで働いている人は率から言ったら低い。パートなどがほとんどだと思う」と担当課。児童扶養手当を全額受給しても月額4万円強。自分の収入と合わせても10〜15万円では、家賃を払って生活するのは困難だ。 町では児童扶養手当のほかに、小・中学校や高校の入学時に1人に付き3万円(2人なら6万円)を支給している。毎年、約30人が受給している。父子家庭も対象だが、毎年1世帯あるかないかだという。 正社員で働けない 二宮町では、児童扶養手当の受給者を母子家庭としてカウントしている。16年12月末現在で149人。11年の受給者が109人ったの対し、40人増えている。理由は、やはり離婚件数の増加。「昔は子どものために離婚することは少なかったが、今は一般化している。社会情勢の変化が一番大きい」と担当課。 母親の年齢は20〜30代が最も多く、子どもの年齢は保育園児や小学校低学年が多いという。子どもが小さくて離れられず、自治体からの手当だけで生活している母子家庭もあるという。「子どもがいると、正規社員ではまず働けない。教師や看護師は所得は高いが、ほとんどが臨時やパート仕事」。離婚した夫からの養育費と手当で生活する家庭もあれば、生活保護を受けている家庭もあるという。 児童扶養手当を受給している場合、生活保護額は削減される。「手当」「養育費」「パートでの収入」――が母子家庭の3本柱=B同町独自の制度で月額3000円が母子家庭に支払われる。年4回、3カ月ごと9000円が支払われている。 比例して児童扶養手当も増加 母子家庭に比べ、父子家庭は減少傾向にある。平塚市では今年1月現在で44、17年同52、16年同49――と増減を繰り返している。茅ケ崎市は13年424、14年422、15年394、16年397、17年364と減少傾向だ。大磯町 は27。離婚率は高くなっているが、母親が親権を持つからだ。 父子家庭は妻との死別によるものが多い。離婚後に親権を夫が取るケースは少ないようだ。 また、再婚するというケースも少なくないため減少傾向にあるという分析もされている。母子家庭に比べ、経済力があるため手当の対象にならない家庭が多い、と自治体担当課は言う。 もともと児童扶養手当は、夫を戦争で亡くした女性(戦争未亡人)や夫と死別した寡婦を対象に設けられた国の制度。このため父子家庭には適用されない。しかし、医療保険診療分の助成などはされている。全国では、独自の予算で父子家庭に手当を支給する自治体も出てきている。 失業や交通事故などで働けなくなった父子家庭を救うための措置だ。 まだ少ないのが実態だが、今後は父子家庭にも手当を適用する自治体は増えるものと関係者は見ている。 児童扶養手当は父母の離婚、父親の死亡などによって、児童に一定額を支給する制度だ 。対象年齢は18歳まで。母親の所得に応じて支給額が決まっている。年間所得額が57万円以下で子どもが1人の場合は、4万1880円(月額)が全額支給される。子どもが2人の場合は4万6880円(同)、3人目からは児童1人増 すごとに、月額3000円が加算される仕組みだ。 また、子どもが1人で年間所得が57〜230万円ある人の場合、全額支給されず、所得に応じて10円刻みで減額されていく。これまでは国が4分の3を支出していたが、18年度からは3分の1しか支出されないことから、地方自治体の負担が大きくなるのは必至。子ども1人当たり月額4万1880円の支給で生活するのは難しく、安定した生活ができる応分の支給が求められている。 __________ 2003年母子家庭等調査結果でる。(厚生労働省) 全国の母子世帯数、過去最多の約122万5000世帯・厚労省 全国の母子世帯数が2003年時点で過去最多の約122万5000世帯に上ったことが19日、厚生労働省の調査で分かった。離婚や未婚女性の出産の増加が影響した。母子世帯の平均収入は父子世帯の半額程度にとどまり、父親から養育費を受け取ったことが無い世帯が6割を超えるなど、厳しい経済状況も浮き彫りになった。 「全国母子世帯等調査」はほぼ5年に1度実施。国勢調査の調査地区から無作為に抽出した1800地区で、母子世帯や父子世帯を拾い出し調査票を配布。03年11月1日時点の生活実態を調べ、全国ベースの世帯数を推計した。 その結果、全国の母子世帯は1998年の前回調査に比べ28.3%増えた。母子世帯になった理由のトップは「離婚」。全体の79.9%を占め、前回調査時の約65万世帯から約98万世帯に増えた。「未婚の出産」は1000世帯増え約7万世帯だった。 母子世帯の平均年収は前回調査比17万円減の212万円。78年の集計開始以来初めて前回を下回った。父子世帯の平均(390万円)の半額程度にとどまり、苦しい生活を強いられている現状がうかがえる。 (21:00) 2005.1.19 -------------------------------------------------------------------------------- _ 母子家庭、5年間で3割増 過去最多の122万世帯に 全国の母子家庭は、推計で122万5400世帯と5年前より3割近く増え、過去最多になったことが19日、厚生労働省の調査でわかった。離婚の増加が要因。母親の半数はパートや臨時職員として働いていて、不安定な雇用や不況で平均年収は17万円減っている。 調査は52年からほぼ5年ごとに実施。今回は03年11月に、国勢調査をもとに無作為抽出した母子家庭1854世帯と父子家庭263世帯に仕事や収入を聞いて推計した。 子どもが20歳未満の母子家庭は98年の前回調査より28.3%増え、戦争による死別が多かった61年の調査以来、100万世帯を超えた。 理由別でみると、「離婚」が97万8500世帯(前回より49.7%増)、「未婚の母」が7万500世帯(同1.7%増)、「死別」は14万7200世帯(同17.7%減)だった。 母親の仕事では、前回50.7%だった「常用」が39.2%に減る一方、「臨時・パート」が49%(前回38.3%)で初めて常用を上回った。福祉手当や養育費などを含めた02年の平均収入は212万円で17万円減った。 養育費払わない親に「制裁金」 改正民事執行法成立で 離婚に伴って子どもの養育費の支払いを義務づけられたのに従わない親に対し 、裁判所が「制裁金」を科すことができるようになる。 扶養義務に基づく費用支払い義務を怠った場合の対応を定めた改正民事執行法が26日、参院本会議で可決、成立した。来年中に施行される。 新制度では離婚した夫婦の一方が、家庭裁判所の調停や審判などで 義務づけられた養育費を払わない場合、もう一方の親の申し立てなどにより、 裁判所が「間接強制」として金銭支払いを命じることができる。 給与や不動産を差し押さえる方法はこれまでもあったが、 差し押さえの事実が職場や近所に知られ、退職に追い込まれるなど、かえって支払いが滞るケースがあり、別の方法が検討されていた。 制裁金の額は状況に応じて裁判所が判断するが、 本来の支払い額に上乗せされるため、対象となる人たちが 養育費支払いを優先するようになると期待されている。 (11/26 19:40) 婚外子の戸籍、11月から区別撤廃 続き柄の表記で -------------------------------------------------------------------------------- 婚姻届を出していない男女の間の婚外子(非嫡出子)の戸籍の続き柄記載が11月1日 から、法律上の夫婦の子と同じく「長女」「二男」などの表記になることが決まった。3月の東京地裁判決が「一見して非嫡出子とわかる記載方法はプライバシー権の侵害」と指摘したのをきっかけに、法務省が戸籍法施行規則の改正を検討していた。 「長男」など嫡出子の続き柄表記の方を、「男」または「女」としている婚外子の表記に変えることも検討されたが、改正後の作業量が膨大になるため、「長男・長女型」を堅持することになった。 改正後は、婚外子本人か父母が申し出れば戸籍が更正される。 続き柄のあり方にまで話が広がったのは、嫡出子は父母との続き柄、婚外子は母との続き柄で、生まれ順を決めるためだ。このため、同じ母親が嫡出子と婚外子を複数出産した場合などに、同じ戸籍に(1)長男が複数いる(2)次男より年下の長男がいる――などの事態が生じる。同じ父母間でも婚姻中に生まれた第1子の娘、事実婚に改めた後の第2子の娘の両方が戸籍上「長女」となる。 6、7月の法務省の意見募集では158件が寄せられ、表記方法の区別をなくすことにはほとんどが賛成したが、男女別に生まれ順を表記する方法にそろえることには125件が反対。「男も女も『子』でよい」「『男』『女』でよい」といっ た内容だった。 戸籍事務を扱う自治体から聞き取りをした全国の50法務局のうち22局も法務省案に反対した。新制度では生まれ順の確定が難しいなどの懸念からだ。法務省内には「男女別に生まれ順を表記することに合理性はない」という意見もあるが、嫡出子側の表記方法を改めるとそれに伴う作業量は膨大で「いま改める必要性はない」と判断したという。 (10/29 00:51) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 河北新報 11月1日に婚外子戸籍改正 嫡出子と同じ記載に -------------------------------------------------------------------------------- 法務省は28日、事実婚など法律上の結婚をしていない両親の子ども(非嫡出子= 婚外子)に関する戸籍の続柄欄の記載を、嫡出子と同じ方法に改める戸籍法施行規則(省令)改正を11月1日に行うと決めた。 改正は (1)嫡出子と同様に「長男」「長女」「二男」「二女」などとする (2)「長」「二」「三」などの記載は母から生まれた順番で決定−−が主な内容。 11月1日から非嫡出子本人らが申し出れば、訂正が可能となる。 同時に、これまでの戸籍簿では非嫡出子を単に「男」「女」と記載していたが、 それに線を引いて訂正した場合、一目で非嫡出子と分かってしまうため、同省は プライバシー保護の観点から問題があると判断。新たに戸籍簿を作り直すことも 認める。 また、出生届の様式もこれまでは「男」「女」と記載するだけだったが、嫡出子と 同様「長男」「長女」などと記すように改める。 2004年10月28日木曜日 -------------------------------------------------------------------------------- 毎日新聞 戸籍:非嫡出子の続き柄、嫡出子と同じに 法務省 法務省は28日、戸籍の非嫡出子(婚外子)の続き柄欄の記載を本人などから の申し出により、嫡出子と同じ記載に改めることを明らかにした。戸籍法施行規則を改正し、11月1日から実施する。 現在は、嫡出子が「長男」「二女」などと記載されているのに対し、非嫡出子は「男」「女」と記載されている。改正によって、非嫡出子も嫡出子と同じ記載にできる。戸籍の再製をすれば、直した事実も残らない。 本人が15歳以上の場合は、本人または本人と同じ戸籍の母親が、15歳未満の場合は親権者が本籍地の市町村に申し出ることができる。1日以後に生まれれば当初から嫡出子と同じ記載にする。 厚生労働省の統計によると、昨年生まれた子供のうち約1.9%が非嫡出子だという。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2004年05月27日(木) 改正DV防止法が成立 子供、元妻も保護対象に 深刻な社会問題となっているドメスティックバイオレンス(DV)の対策を強化する改正DV防止法が27日、衆院本会議で可決、成立した。配偶者(事実婚のパートナーも含む)に限っていた保護命令対象を子供や元妻らまで広げ、より手厚くしたのが柱。年内に施行される見通し。 改正法に基づき、国はDV防止と被害者保護を進める基本方針策定に着手し、都道府県はこの基本方針に沿って具体的に取り組む施策の基本計画を作成、公表する。 現行法で裁判所が加害者に命じることができるのは、被害者への接近禁止命令(6カ月間)と自宅からの退去命令(2週間)の2種類。しかし、加害者が学校や保育園から子供を連れ去るケースを防げないため、改正法は被害者と同居する未成年の子供も接近禁止の対象とした。 退去命令の期間は2カ月間に延長し、再申し立ても可能にしたほか、離婚した相手から暴力を受けている人もこれらの保護命令を申し立てられるようにした。 母子家庭の8割「生活苦しい」・厚労省が初の白書 母子家庭の年間収入は一般世帯平均の約4割にとどまり、「生活が苦しい」 と感じている世帯が8割を超すことが、厚生労働省が25日まとめた初の「母子家庭白書」で分かった。厳しい生活実態を受け、同省は就業や自立支援策の拡充を訴えている。 白書は就労面で不利な条件にある母親を支援するため、昨年8月に施行された特別措置法に基づき、同省が初めて策定した。 それによると、2002年の母子家庭の一世帯当たりの平均所得額は243万5000円で、一般世帯(602万円)の約4割の水準。高齢者世帯(304万6000円)と比べても約8割にとどまっている。 母子家庭の生活意識では「大変苦しい」と感じている人が40.9%。「やや苦しい」の40.9%と合わせると8割以上が生活に苦しさを感じており、一般家庭、高齢者家庭と比べても比率が高かった。 こうした実態を受け、白書は母子家庭の母への就業相談、講習会を行う「母子家庭就業・自立支援センター」の増設による就業支援や公的貸付金の利用などで、母子家庭の生活レベルを向上を目指す必要があると指摘している。 日経 04.05.30 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 沖縄タイムスの社説2004年5月26日> 母子家庭白書 実態を踏まえ自立支援を 子育てと生計を一人で担う母子家庭の生活が一層、厳しさが増している。厚生労働省が初めてまとめた「母子家庭白書」によると、母親の八割が「今の暮らしは苦しい」と感じていることが分かった。 経済が回復の兆しにあるとはいえ、就労面で不利な条件にある母子家庭は依然、生活苦にあえいでいる実態が浮かび上がる。 白書は、昨年七月成立した母子家庭支援法を受けて作成された。同法は二〇〇八年三月までの時限立法で、国や都道府県に対し母子家庭の就業支援で特別な配慮をするよう求めている。 白書は、母子家庭の平均年収は二百四十三万五千円で、一般家庭六百二万円の40・4%にすぎないと指摘する。 母子家庭のほとんどが、子どもを抱えて働くという環境にあって、多くがパート勤務にならざるを得ない。リストラ対象にも真っ先になりがちだ。 専業主婦で離婚した場合、無職のためアパートも借りられないケースも多い。 住まいが定まらないと、職探しもままならないという悪循環に陥るという。完全失業率が8・9%で一般家庭より3・6ポイントも高いことからも、就職面の厳しさがうかがえよう。 県内の母子家庭の困窮さは、さらに深刻である。那覇市の「ひとり親家庭実態調査」では、母子家庭の88・2%が生活が苦しいとし、悩みについても73・5%が「生活費」と答えている。 父親からの養育費は九割が受け取っていない。平均月収は五万円から十五万円未満が七割を占める。無職者の回答では、働きたくとも就業時間、年齢制限などがネックになっている。 家庭の就労支援を条件に、国が児童扶養手当を減額して一年以上たったが、そのしわ寄せが徐々に母子家庭に忍び寄っているようだ。 行政は、ひとり親への自立支援を進めている。だが、母子家庭の困窮さが深刻さを増している中、所得保障をした上での職業訓練、子育て支援など実効性のあるきめ細かな支援が必要であることは言うまでもない。 養育費未払いに違約金 民訴・執行法改正要綱案 NEW 法相の諮問機関、法制審議会は30日の民事訴訟・民事執行法部会で、離婚に伴う子どもの養育費の支払いが滞った場合に違約金を上乗せできることを盛り込んだ民事訴訟、民事執行両法の改正要綱案をまとめた。 これを受けて法務省は法案作成作業に着手、今国会に両法改正案を提出する。民事訴訟に関し、原告本人の自宅や代理人事務所のパソコンからインターネットを利用した提訴手続きを認める内容も含まれ、訴訟・執行の迅速化、効率化を図る。 違約金制度は、養育費について支払い能力があっても離婚のわだかまりなどから未払いとなるケースに着目。現行でも元夫ら債務者の勤め先に行き、給料を差し押さえることはできるが、実態は「迷惑がかかる」などと債権者側が二の足を踏むケースが多いという。 このため債務者が速やかに支払わなければ、債権者側の申し立てによって裁判所が一定の上乗せ分も支払うよう命じる「違約金規定」を設けた。未払いがあった場合、6カ月先の分まで違約金を申し立てできる。 2004.01.30 母子家庭の母「優先雇用」へ、厚労省など非常勤職員で 03年10月30日(木) 共同通信 シングルマザーを優遇雇用 厚労省、組織挙げお手本に 不況に苦しむ母子家庭の母親の就労を組織ぐるみで支援しようと、厚生労働省は30日、庶務などを担当する非常勤職員にシングルマザーを積極的に採用する方針を決めた。7月に成立した母子家庭支援の特別措置法を受けた措置で、応募者の条件に差がない場合は母子家庭の人を優遇する考え。 厚労省が範を示した上で、全国の高齢者、障害者、児童向けの社会福祉施設や所管の公益法人などにも同様の配慮をするよう要請する。 5年ごとに実施している同省の調査によると、離婚や未婚の母の増加を背景に母子家庭は増える傾向にあり、最新のデータでは全国で約95万4900世帯(1998年)。パート勤務の人が目立ち平均年収は約230万円と一般家庭の3分の1程度しかない上、不況下でリストラされたり採用を断られたりするケースも少なくない。 =========================================== 母子家庭の雇用促進のため、まず国が動きます――。 厚生労働省は30日、省内の各部局や全国の国立病院などで非常勤職員を採用する際、志望者の条件が同じなら、母子家庭の「母」を優先的に雇用することを決めた。 母子家庭支援を打ち出す所管官庁として、自ら率先する形で、来月から開始する。各地の社会福祉施設や公益法人に対しても、特別の「配慮」を求める異例の文書要請を行う。厚労省によると、母子家庭を対象とした優先雇用方針を、省庁として掲げるのは初めて。 現在、厚労省には社会保険庁も合わせて26部局、約100の課・室があり、事務補佐員として各1―2人の非常勤職員を原則として1年契約で雇用している。 今後、全国の国立病院や社会保険事務所などを含め、非常勤職員を新規採用する際、意欲や経験などの条件が同じなら、子供を抱えて生計を立てるために働く母親を優先して採用することにした。 具体的な規定はないが、求人情報を各地の母子家庭等就業・自立支援センターなどへ積極的に提供し、選考時には「配慮」するよう各部局に徹底する。 全国の社会福祉施設や公益法人については、常勤職員についても文書で配慮を求める。この結果、「優先雇用」の対象は数千人に上ると見られる。 (2003/10/30/14:37 読売新聞) |
| 政治ニュース - 6月25日(水)2時19分 離婚後養育費、将来分も給与天引き…改正案が衆院通過 衆院は24日の本会議で、離婚後の養育費などの扶養義務に関する費用を、将来にわたって給与から天引きして差し押さえることができる制度の新設を柱とした民事執行法・民法改正案を、与党3党や民主、社民両党の賛成多数で可決し、参院に送付した。今国会での成立は微妙だが成立すれば、遅くとも来春には施行される見通し。 現行制度では、毎月の給与から支払われる養育費が滞った場合、そのたびに、受け取る側が裁判所に差し押さえを申し立てる必要がある。このため、「毎月申し立てるのは大変で、養育費の受け取りをあきらめるケースもある」と指摘されていた。 新制度では、1度の申し立てで、将来分の養育費も一括して差し押さえることができるようになる。差し押さえた養育費に関しては、支払う側の勤務先が合意すれば、毎月の給与から天引きして自動的に受け取ることもできる。現在、すでに離婚している人でも、法律の施行後、養育費が差し押さえになった場合は、新制度を利用できる。(読売新聞) |
養育費の相場(6月10日北海道新聞夕刊より抜粋) 養育費相場の算定基準表が裁判官で構成される研究会でまとまった。 まとめたのは、東京、大阪の高裁、地裁、家裁の判事でつくる「東京・大阪養育費等研究会」子どもの数、年齢ごとに9通りの表があり、「両親」の年収を縦軸と横軸に当てはめれば額がすぐに 算出される。子どもが15歳以上の場合は教育費を考慮し、14歳以下より高額に設定している。 これの算定表は判例タイムズ1111号にに載っているそうです。 http://www.hanta.co.jp/shousassi-hyou.htm |
<母子家庭支援>母親の就業へ議員立法 通常国会で成立見通し 与党3党と民主、自由、共産など野党各党は16日、参院厚生労働委員会に委員長提案で議員立法「母子家庭の母の就業支援に関する特別措置法案」を提出する方針を固めた。通常国会が延長されるため、同法案は参院で全会派一致で可決、その後、衆院で成立する見通し。 母子家庭には児童扶養手当法で、子どもが高校を卒業するまで年収に応じて一定額を支給することが定められているが、昨年11月に改正され、08年4月から、支給開始5年を超えた人の手当が大幅に減額される。厚労省が今年度から母子家庭の就業・自立支援センター事業を始めたが、十分に機能しているとは言えない。同法案は減額実施までに母親の就業を支援することが狙いで、08年3月末までの時限立法。 法案は、政府は母親の就業施策と実施状況を国会へ毎年報告する▽国、地方自治体が雇用受注機会増大のために配慮する▽国は民間事業者に協力を求める――などが柱。 与党3党と民主党の勉強会「母子家庭の母の就労を支援する勉強会」は「手当減額前に母子家庭の母親の就業支援を充実することが重要」(同会事務局長・円より子民主党参院議員)として、議員立法提出を検討していた。(毎日新聞) [6月17日3時21分更新] |
知らぬ間蓄積 母子家庭情報(千葉県) 先日、同じ地区の女性が社会福祉協議会の「母子福祉推進員」と名乗り、記入しておくようにと「母子家庭調査票」を置いていった。娘が2人の子と共に我が家に見を寄せて2年になるが、一度も福祉機関と接触もなく、何を今更と思いながら内容を見て驚いた。 家族構成から始まり、結婚は法律婚だったか内縁関係だったか。 母子家庭になったのは死別か離婚か遺棄か未婚の母かと続く。就労しているか、就職転職の希望はあるか。収入は。所得税や市町村民税の課税は。生活保護や児童扶養手当を受けているか。 母子福祉資金貸付金から金を借りているか。 まさに重要な個人情報である。 この推進員によると、毎年推進員が母子家庭の母親に書かせて管理し、子が18歳になるまで引き継いで手元に置くという。 社協は、母子家庭を支援するための内部的な資料で、強制ではないという。確かに調査票の下の方には「母子家庭の母に記入させたり、又その意に反してまで聞き出して記入しないこと」と注意書きがあった。 しかし、福祉という名を借り、重圧をかけて、このようなデリケートで知られたくない個人情報を取り、本人の知らないところでそれが蓄積されていることに残酷さと疑問を感じた。 5月2日朝日投書欄 |
年金受給、「夫婦分割」支持32% 内閣府調査 -------------------------------------------------------------------------------- 内閣府は26日、公的年金に関する世論調査結果を発表した。 専業主婦が保険料の負担なしで国民年金に加入できる現行制度について「維持派」は3割にとどまり、夫が納めた保険料の一部を妻の分とみなし、年金の受け取りを夫婦分割にする方式への支持がやや上回った。 「専業主婦も別途保険料を負担する」「負担しないのだから年金を減額する」の合計も25%あり、意見が割れた。 年金制度は5年ごとに改正され、厚生労働省は04年秋の改正法施行をめざしている。 調査はその参考のためで、今年3月、全国の20歳以上の男女5千人(回収率72%)を対象に行われた。 今回の改正では、サラリーマンの妻が保険料を払わなくても国民年金が受け取れる「第3号被保険者制度」が焦点の一つ。厚労省は今月、会社員の年収の半分は妻が稼いだものとみなし、老後の年金を夫婦折半する案を提示している。 第3号制度を維持すべきだとする回答は、5年前の前回調査時の59%から31%に減った。 一方、厚労省案に沿った「夫婦分割受給」には32%が賛成。 「専業主婦も負担する」は17%、「年金を減らす」は8%。 厚労省が昨年末に提示した「保険料固定方式」の是非についても尋ねた。 この方式は、保険料率を年収の20%(労使折半)まで段階的に引き上げて頭打ちとし、給付は収入の範囲内でやりくりするため、給付水準は下がることになる。質問は給付の「調整」という表現を使っており、賛成46%、反対30%だった。 一方、老後の生活設計では、「ほぼ全面的に公的年金に頼る」と答えた人が22%から29%に増えており、年金依存度は強まっている。 (04/27 01:26)朝日 |
3対2で「非嫡出子の相続規定は合憲」最高裁第一小法廷 -------------------------------------------------------------------------------- 非嫡出子(婚外子)の法定相続分を嫡出子の半分としている民法の規定が、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷(島田仁郎裁判長)は31日、3対2の多数で「判例通り合憲」との判断を示した。 合憲判断を出した島田裁判長は、判例となっている95年の最高裁大法廷決定以後の状況について「事実婚・非婚の増加傾向と国民の意識の変化には相当なものがあり、区別を正当化する社会事情や国民感情は失われたのではないかとすら思われる」と指摘。「規定は明白に違憲とは言えないが、違憲の疑いは濃く、法改正が可能な限り速やかになされることを強く期待する」と述べた。 深沢武久、泉徳治両裁判官は「憲法に違反する」と反対意見を述べた。泉裁判官は「立法による解決が望ましいが、多数決原理の民主制の過程で、少数グループは代表を得ることが困難で、司法による救済が求められている」と述べた。 この問題では28日にも、第二小法廷が3対2で辛うじて合憲判断をしている。 (03/31 17:18) |
| 高島屋、配偶者手当を廃止へ 成果主義を徹底 NEW 大手百貨店の高島屋は、給与の配偶者手当を廃止する。すでに、労働組合に提案した。成果主義の賃金体系を徹底させるため、働きぶりと直接の関係がない「家族給」にメスを入れる。百貨店業界は、女性の比率が高いが、同手当の恩恵を受けているのは、大半が男性で、社員には不公平感もあった。労組も受け入れる見通し。 05年に完全実施する。所得税や住民税でも、専業主婦への優遇が強い配偶者特別控除が04年から廃止される予定になっており、企業の賃金制度でも、こうした見直しが加速しそうだ。 高島屋のいまの「家族手当」は、大半が「妻」を対象とする1人目が1万5500円、2人目からこれに2000円ずつ上積みしている。 新制度は名称を「生活手当」に変更。配偶者を対象から除き、子どもなど扶養家族1人に一律7000円ずつの支給に切り替える。配偶者がおらず、子どもや親を養っている場合には増額となるケースもあるが、大半は減給。 例えば、妻が専業主婦の夫婦と子2人の世帯の場合、1万9500円が1万4000円に、専業主婦と社員本人だけだと1万5500円がゼロに減る。 家族手当を受給する約4300人のうち女性は数十人にすぎず、不公平感をなくす必要があると経営側は判断した。新制度に対し男性社員からは反発が出ているものの、労組は配偶者手当の廃止によって生まれる原資を、業績反映部分の給与に振り向けさせる方向で、今後会社と交渉していく。 朝日1/29 |
離婚養育費滞納「将来分」も差し押さえ…民法改正案 NEW 法制審議会(法相の諮問機関)の担保・執行法制部会は28日、離婚した相手から支払われるべき子供の養育費が滞納する事態が目立つことから、将来支払われる予定の養育費まで、支払い側の給料から差し押さえることができる制度を盛り込んだ民法等改正案(仮称)の要綱案を決定した。 法務省は、来月5日の法制審議会総会で法案要綱の答申を受けた後、法案を今国会に提出する。 毎月の給料から支払われる子供の養育費は、支払いが滞った場合、その月に受け取り分のみについて、裁判所に差し押さえを申し立てる仕組みだ。しかし、滞納が続けば、毎月、差し押さえの手続きをとる必要があり、「負担が重すぎる」と指摘されていた。 このため、要綱案は、1度の手続きで将来にわたっての養育費を差し押さえられるようにした。将来の差し押さえが認められれば、受け取り側は、支払い側が勤務する企業などと交渉し、養育費分だけ給料から天引きして振り込んでもらうようにすることも可能だ。 これまで養育費は、支払い側給料の「4分の1」までしか受け取ることができなかったが、上限を「2分の1」にまで引き上げ、金額の面でも養育費が充実するよう配慮した。 同要綱案はまた、競売物件に居座り、法外な立ち退き料などを要求する「占有屋」対策を強化し、競売後の建物は3か月以内の明け渡しを義務化した。 占有屋が横行する最大の理由となっていた「短期賃貸借制度」の廃止も打ち出した。同制度は、そもそも賃貸マンションなどが競売となった時、善良な住民が追い出されることがないよう保護するもの。3年以内の短期契約ならば、マンションの所有権が第三者に移っても、残りの契約期間内は住み続けることができた。 しかし、この制度を悪用し、競売直前に債務者が占有屋と短期賃貸契約を結び、競売後も、公然と居座ることが相次いだため、同制度を廃止することにした。ただ、抵当権者全員が認めれば、善良な住民は3か月以上でも住み続けることができるとの特例も設けた。 これ以外にも、占有者を次々と入れ替えて、立ち退きをしづらくする手口に対抗して、占有者の名前などが特定できなくても強制的に排除できる制度も新設した。 (1月28日21:30) 読売 |
養育費、給与天引きも −相手収入の差押さえ将来分認める <離婚巡り法改正へ> *離婚した配偶者から毎月支払われるはずの子どもの養育費が期日より遅れたり、突然途絶えたりするような事態を減らそうと、法制審議会は、養育費の「給与天引き方式」を可能にする新制度の導入方針を固めた。法制審の担保・執行法制部会が28日に要綱案を正式決定し、政府が通常国会に民事執行法などの改正案を提出する* ・・・・・・・ 離婚には夫妻の話し合いによる協議離婚のほか、合意できない場合に裁判所がかかわる調停離婚・審判離婚・裁判離婚がある。離婚の9割は協議離婚で、調停・審判を経てもまとまらず裁判離婚に至るケースは1%程度だ。いずれの場合も、新制度の利用は可能だ。 現行の制度では、養育費の未払いがあっても、差し押さえが認められるのは、滞納が確定した過去の分だけに限られていた。このため、「滞るたびに、手続きするのは手間も時間もかかって負担」と苦情が絶えなかった。 新制度は、相手の収入を将来にわたって差し押さえられる仕組みを初めて採用する。 この方式を使うと、家事調停や審判で決められた月々の養育費の支払いが滞った場合、受け取る側は差し押さえの申し立てを1回すれば、毎月、相手の給料日に、他の債権に優先して養育費分を受け取ることができる。たとえば離婚した夫婦が「子どもが成人になるまで」と期限を定めれば、その間、相手の雇用先は給料から養育費を天引きする。養育費を受け取る側の口座に振り込んでもらう仕組みも可能になる。 相手が転職しても、次の会社から払われる給料の差し押さえが可能だ。ただし、協議離婚の場合は、差し押さえの根拠となる、養育費の支払いについて記載した公正証書の作成が必要になる。 01年度の司法統計によると、子どもの親権をめぐる調停を経て父親が支払うことになった養育費の平均(月額)は2万1円〜4万円が全体の38%と最も多かった。 しかし、きちんと支払わないケースが少なくない。最高裁が00年上半期に成立した離婚調停のうち200件をサンプル調査した。回答のあった96件のうち、期限通りの支払いは半数の48件。「一部は受け取っている」が23件、「全く受け取っていない」も6件あった。朝日新聞1月19日朝刊 |
厚生年金、夫婦で分割可能に 厚生労働省は会社員とその配偶者が老後の厚生年金を半分ずつに分割できる制度の導入を検討する。現在は厚生年金は加入者本人しか受け取れないが、希望すれば一部を配偶者名義に切り替えられるようにする。配偶者の内助の功を年金額に反映させ、夫婦間の年金格差をなくす狙い。離婚時に年金を分割できる制度と併せ2004年の年金制度改革で実現を目指す。 夫婦の年金分割制度は与党や社会保障審議会年金部会(厚労相の諮問機関)での検討を経て、9月にまとめる同省の改革案に盛り込む方向。家事や育児のため収入を得られない主婦(夫)個人の年金受給権を明確にして年金の個人単位化を促す。離婚時など将来の年金受給権を巡る夫婦間の争いを防ぐ効果もある。 (01/15 日経) |
(12月17日)朝日新聞「私の視点」に11月30日松居和氏のエッセイ「親である喜びモラル産む」に反論。 ◆子育て 社会的な支援こそが急務 東京大学大学院総合分化研究化助教授 瀬地山 角(せちやま かく)氏 11月30日付けの本欄で、音楽プロデュ−サー松居和氏が、米国での子育て体験を例に「子育ての社会化は家庭崩壊を招く」と主張した。この議論は、同じく米国で子育てを経験した父親として、またジェンダー論の研究者として納得できないばかりか、単身家庭などに対する偏見を助長する危険をはらんでいる。 まず、米国のように子育ての社会化が進んでいない社会を例に引いて家庭崩壊の議論をするのは、そもそもおかしい。一般に米国の保育所は、料金が日本の数倍と大変高く、施設も不足している。私たちが子どもを預けようと検討した保育所は、月額20万円もかかるうえ、順番待ちで入れなかった。その代わりにベビーシッターを雇うのが一般的で、子どもをもつ親が働きやすい環境が整備されているとは言い難い。 両親以外による子育てをもって家庭崩壊の原因だとするのも、子育ての社会史を無視した奇妙な議論だ。ちなみに、日本で母親が子育ての排他的当事者となったのは、大正期以降に始まり高度成長期に普及する比較的最近の現象である。この手の議論は、単に自分が育ったころに理想とされていたものを「伝統」とはき違えたものに過ぎない。 また、より広い文脈で、家族がその機能を外部に委譲することを指して家族の「崩壊」と呼ぶのなら、家族は歴史上「崩壊」し続けてきたといってよい。生産が工場へ、教育が学校へと委譲されてきたのが、家族を巡る近代史だったからだ。 その意味では家族の「崩壊」を嘆く議論は、常に存在している。共働きや単身家庭など自分たちにとって異質な家族のあり方を「崩壊」として排除する発想もこれと同じパターンだ。 さらに、保育所の整備が家庭崩壊を招くと信じているのであれば、これは大変な事実誤認を含む。現在児童相談所に寄せられる児童虐待の相談で、実母によるものは6割を超える。この多くは専業主婦家庭などでの孤立した子育てが背景にあり、一時保育の充実など子育てを社会的に支援していくことは急務だ。地域社会が希薄になる中、核家族に子育てをすべて負わせるという発想は危険きわまりない。 私自身、毎日娘の保育所の送り迎えをする中で、年齢の違う仲間との生活が娘の成長の糧となっていることを実感している。 ただ一点、松居氏に賛同するところがあるとすれば、父親の子育て参加を強く主張している点である。父性の復権を唱える保守的な議論も、父親の子育て参加に賛成する点は大変興味深い。「父親はモラルを与える存在」といった性役割に基づく父親観には、私は決して同調できない。だが、今の母親による孤立した子育てを救うためにも、父親が子どもと向き合う時間を増やすことは不可欠だ。 日本は今、長時間職場に拘束されることで、人が普通に働きながら子育てをすることができない社会になってしまっている。1・33という低い出生率がそれを象徴しており、欧州でも子育ての社会化の進まない南欧などで出生率が低い。これを解決する道は、専業主婦のみに頼った子育て体制を続けることではなく、男女が働きながら自然に子育てができる社会をつくっていくことである。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ |
母子家庭対策チーム発足へ 厚労省、就労支援で -------------------------------------------------------------------------------- 坂口力厚生労働相は19日午前の閣議後の記者会見で、国会審議中の母子寡婦福祉法改正案などに関連して「母子家庭のお母さん方にも企業との面談の場をつくっていきたい。省内にチームを設け、雇用促進をどうするか対応したい」と述べ、就職の難しい母子家庭の就労支援に力を入れる方針を示した。 これを受け、同省は年明けにも省内各局職員による母子家庭支援チームを発足させる。 また、厚労相は若年者の雇用対策で「若年者に対する企業面談も強化したい。 文部科学省とも協力し、(本採用の前の試験的な)トライアル雇用を積極的に 進めたい」と述べた。 経済3団体との若年者雇用問題懇談会についても「年1回では総論に終わってしまう。もう少し具体的に問題を煮詰めて議論できれば、前向きになっていく」と一層活用していく意向を示した。 2002年11月19日火曜日 |
母親を福祉施設で雇用へ 母子家庭支援策で厚労相 -------------------------------------------------------------------------------- 坂口力厚生労働相は19日午前の参院厚生労働委員会で、児童扶養手当の減額などを盛り込んだ母子寡婦福祉法改正案などに関連し、「特別養護老人ホームなどさまざまな福祉施設が多くできており、雇用については母子家庭を優先するようお願いしたい」と述べた。 これに先立ち行われた閣議後の記者会見では、厚労相は「母子家庭のお母さん方にも企業との面談の場をつくっていきたい。省内にチームを設け、雇用促進をどうするか対応したい」と就職が難しい母子家庭の支援に力を入れる方針を示した。 これを受け、同省は年明けにも省内各局職員による母子家庭支援チームを発足させる。 また、若年者の雇 用対策で「若年者に対する企業面談も強化したい。文部科学省とも協力し、(本採用前の試験的な)トライアル雇用を積極的に進めたい」と述べた。 2002年11月19日火曜日 河北新報 |