ワーキングプア=母子家庭の声を聞いてください! 3.13院内集会報告

3月13日5時半から、参議院議員会館で開かれた院内集会は、しんぐるまざあず・ふぉーらむ連絡会、NPO法人Wink、ハンド・イン・ハンドの会の共催で開催され、国会議員14人(秘書20人)、メディア14人、当事者21人など満員。
福岡、大阪、福島からのNPOが駆けつけ、前日の国会ロビイ後の集会参加。

 まず、阿部彩さん(国立社会保障・人口問題研究所研究員)が、06年の母子家庭調査から、「母子家庭は離婚後5年で生活は安定するかを調べた。
学術的には婚後5年で母子の生活が安定するというデータはない。
所得は2,3年上がるが、そのあと横ばいで、上がっていくのは正規雇用の人のみである」と述べた。
さらにしんぐるまざあず・ふぉーらむの調査に協力した神原文子さん(神戸学院大学)は、
就労支援を受けた人46人(252人中)のうち正規職につけた人は6人に過ぎず、
この4年で収入アップできた人とできなかった人の格差は広がり、アップできたとしても平均年収300万円」と断じた。

そのあと、当事者の声が続いた
発足したばかりのNPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの遠野馨さんは、来ようとしてこれなかった会員の声として「福島県の就業自立支援センターの求人票は、時給が650円だった。
この時給で家族を養えということ?と愕然とした。

母子家庭等就業自立支援センターに資格取得のための講座が平日日中だったりしても誰か仕事を休んで参加できるのか。
こんな実態で児童扶養手当の減額や母子加算の減額をしてはならない」と怒りを述べた。

NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ関西の中野冬美さんは、「3倍の倍率をくぐってハローワークの母子家庭対象の医療事務の講座を受けたNさんは、6ヶ月の講座を終わっても月初めのレセプト作業時の残業のときの保育の手立てがつかず、医療事務の仕事につけなかった。
その結果時給715円の病院の介護補助の仕事にしかつけなかった」という例を紹介し、就業支援が母子の実態に即していないと述べた。

さらに、NPO法人Winkの森田直子さんは、「離婚後がんばって、家に帰って口がきけないくらい働いて子どもを育ててきたが、5年後に内臓を壊し、1年失業しうつにもなった」と話した。
みじめだったとは言いたくないがと言いながら「子どもが貧乏ごっこが好きで明るかったから乗り切れた。
児童扶養手当だけが頼りだった」と語り、涙を誘った。
最後に生活保護受給をしているさくらさん(仮名)からは、「生活保護の自立支援プログラムであなたは就職難民、たくさん履歴書を出しなさいと言われただけで話を聞いてもらえなかった」と語り
いっしょうけんめい安定した仕事を探しても4年たってもむずかしい現実と母子加算の減額は
してはいけないと話した。

参加した国会議員は民主党12人、社民1、共産1で、中には、始めて聞く実情という人もいたが、
「母子家庭の母だ」という和田洋子議員、また母子家庭に育った下田敦子議員もいて、親身に聞いてくれたという印象。
 厚生労働省は家庭福祉課の母子家庭支援室の伊原和人室長と都甲太室長補佐が出席。「母子家庭の声をうけとめていきたい」と。
減額率をどうするのかは触れず、調査結果などを踏まえて決めていきたいと述べた。
 
会場には、子ども連れで参加してくれた母子もいて、DVで母子家庭自立支援施設に入っている人が、DVでも逃げられなくなるから手当を切らないで欲しいとしっかり自分の言葉で訴えていた。

最後にみんなが必死に集めた児童扶養手当の減額を最小限にすることを求める請願を、国会議員へ渡し閉会。
 準備はばたばたの中で行われたが、充実した院内集会だったと思う。
しかし、与党議員の参加がなかったことなどまだまだ反省点はある。与党へはヒアリング要望など引き続きやっていきたいものだ。    赤石