カレイドスコープの少女 | 1998 | 富士見 | 98. 5.23 |
リュジューはすばらしい歌姫だった。大輪の花を思わせる華やかな美貌、太陽の光を集めたように光り輝く金色の髪、透き通るような白い肌、そして聴く者の心を融かす密のような歌声……。 だが客の中で唯一人、ルディンはその歌に酔えないでいた。人にしかできない情感のこもった見事な歌―ところが、腕利きの工匠である彼には彼女がどうしても機械人形にしか見えないのだ。 工匠としてのプライドを刺激されたルディンは彼女に賭けを申し込む。 艶然と微笑み、申し出を受けるリュジュー。しかし、ルディンは気づいていなかった。この笑みが彼の運命を大きく変えてしまうことに……。 第九回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞!スリルとロマンスたっぷりの本格ファンタジー登場!! |