日下部匡俊

<剣の聖刻年代記>

黒き鉄の進軍 1996 ソノラマ 96.11.23
 古代の神秘が数多く残る西方南部域には、〈山師〉と呼ばれる冒険者たちが一攫千金を夢見て集まっている。その一人、朱色の従兵機アー・ハークスに乗るデイルは、財宝発掘をもくろんで仲間のガデヴィンらと共に古代の遺跡〈嵐の結界〉に向かったが、そこで思わぬ敵と遭遇することになった。デイルの前に立ちはだかったのは、故国を滅ぼした忌まわしい黒の帝国の操兵だったのだ。

仮面の挽歌 1996 ソノラマ 96.12.15
 テンダイル市を逃れて、隣国パレイラへ向かう避難民を誘導するデイルを、黒の帝国の刺客は執拗に追っていた。汚名挽回の復讐戦に燃えるケブレス戦士長の矛先をデイルの一行に向けさせ、消耗しきったところを、一気に殲滅しようと謀ったのである。罠にはまり苦境に立ったデイルを救おうとするのは、またしても従兵機アー・ハークスだった。
 聖刻世界を駆け抜けるデイル・フスリマクスティスの物語・第2弾!

皇帝の赤い剣 1997 ソノラマ 97. 6.26
 カレビアの森林地帯にある遺跡の探索に向かったデイルの一行は、謎の暗緑色の操兵軍に襲われるが、その攻撃には、アゾームを狙う練法師ブランと、デイルを狙う黒の帝国の新たなる刺客ロート・ブレイドゥの思惑が微妙に入り交じっていた。そして、カレグ・カーナへ向かうデイルの前に姿をさらした“赤の旗手”ロートこそ、師ガ・デン・ナーグを惨殺した、憎むべき相手だったのだ。

背徳の騎士 1997 ソノラマ 97.10.24
 デイル抹殺の使命を帯びた帝国の刺客ロートの筋書き通り、カレグ・カーナを包囲したバサン家の軍勢は、カレビア王室の旗印を得るや一気に攻勢に転じた。街の山師たちはガデヴィンの指揮の下で敵の攻勢を耐え凌ぐが、熾烈な戦いの中で、デイルの仲間たちは予め定められた運命の道をそれぞれ辿り始めていた。別離の時が来たのだ。そして、デイルはズィーダル・ハークスを失ったまま、ロートに立ち向かわねばならない。

蒼き宿命の地 1998 ソノラマ 98. 4.24
 アゾームやアーリィと別れたデイルは、自分の抹殺を企てる黒の帝国の狙いを探るために、北へ帰ることを決意した。ロートとの死闘でズィーダル・ハークスは傷つき、背徳の騎士・デイルの首には賞金が懸けられている。しかも、南の海上ルートを封鎖されたデイルが選んだのは、ラ・ムクトの連峰越えという最も危険なコースだった。デイルはかつて出会った伝説の民リッシュ・マナーに賭けていたのだ。

聖者の仮面 1998 ソノラマ 98. 8.26
 〈聖者〉の力でラ・ムクトの山々を超えて北部のデ・ルカアナ国に入ったデイルは、術で操られた木こりたちに襲われるソルカを救った。コーエグらと合流できぬまま、病んだソルカに馬車を提供してくれた自由民と共に、デイルは北への旅を続ける。だが、黒の帝国とそれに抗する北部連合の対立の情勢が緊迫の度合いを増すなか、デイル抹殺を狙う帝国の密偵の執拗な追跡が続いていた。
 そして一方、スカード島では――。

白銀の戦神 1998 ソノラマ 98.11.27
ギルダールに搭乗する黒の公子、大きな翼と硝子状の甲冑をまとって現れるナルエグ、生ける屍バシールとネグマッツ――帝国の誇る〈黄金の軍団〉がデイル捕獲のために動き出し、ソルカを人質に取った。その情報をつかんだ北部連合のマナリアードはデイルとの接触を図ろうとし、ケブレス山岳民やリッシュの民がデイルの支援にまわる。情勢が緊迫の度を増すなか、デイルの前に帝国の秘密が徐々に明らかになっていく。

久遠の聖者 1999 ソノラマ 99. 4.11
〈聖者の仮面〉が生み出した褐色の巨人は天空を覆い、スカード島はもちろん、遠くデイルらが歩を進める西方北部にまで恐怖と混沌の影を落としていた。封印が破れ、巨人の実体化が進む中、撫嵐は黒竜を使って巨人を意のままに動かそうとし、ラバーサやニギザスらは仮面を封じることで巨人の打倒をはかろうと、ゴーズを必至に探し求めていた。そして、ガッツァの岩砦で〈聖者の仮面〉を巡る最後の戦いがはじまった。

北辺の地めざす旅 1999 ソノラマ 99.10.24
 帝国と北部連合軍との決戦の時が迫った。ダンバキノの首都で行われた北部連合首脳の作戦会議で、マナリアードはリンガス丘陵を戦場に選び、〈戦士〉デイルを囮にして帝国の無敵の操兵軍団〈赤〉のギ・ドアーテを殲滅する戦略を提案した。危険な賭ではあったが、デイルはその策に乗り、まず、ズィエンに搭乗する北部連合の支柱・アントレーに無謀とも思える一騎打ちを挑んだ。

黄金の聖騎士 2000 ソノラマ 00. 1.28
 すべては大いなる布石であり、すべてはこの時のためにあった。デイルの旅も、アゾームの〈聖者の仮面〉を巡る苦闘も、帝国軍と連合軍のリンガスの激戦も。今、ニョーン平原で、金色の光につつまれて巨人が目覚めようとしていた。覚醒がなったとき、黒竜神は降臨し、この世に顕現する。それを阻止すべく、デイルはズィーダル・ハークスを駆っていた。だが、巨人の胸の中にはソルカが眠っている。――ワースブレイド小説版《剣の聖刻年代記》完結巻。
<剣の聖刻年代記 四操兵の記>

聖衣の剣王 2000 ソノラマ 00.09.29
 城塞都市モニイダスは古の種族が作った四体の操兵に守られていたが、山岳の民ケブレスとの戦いで、四操兵の要ともいうべき〈聖衣の剣王〉が斃され、乗っていたベイラの兄、デール・マルウェルは死亡した。ガーヴスの復活を果たし、守門の任に就くのは〈戦士〉の血を引く者に限られる。重圧のもとでベイラの苦難の道がはじまった。
 《剣の聖刻年代記》第2シリーズ、待望の刊行開始。

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