小学生の頃、図書館で借りた本の中にそんなものがあったのだが、どうやってやったのかもはや覚えていない。立方体みたいな簡単な立体の場合は平面図と側面図から作図する方法を覚えているのだけど。いきなり気になってしかたがなくなったので、ちょいとぐぐってみた。どうも、山口裕一氏の地図国シリーズみたいですな。確か4分冊くらいだった記憶があるし。現時点でアマゾンのマーケットプレイスで手に入るのは「地図を使った風景スケッチ入門―やわらかい透視図法で山を描く」になるのか。むむ、買ってみようかなぁ。
今やってる仕事の一環で拾ったネタ。カラスのゴミ漁り対策で黄色の半透明ポリ袋を使うという話があって、うまくいったところもあればまったく効果がなかったところもあるというお話。
カラスは主に視覚で餌を探すので、カラスが中を見ることができないポリ袋を使えばゴミ漁りの被害を減らすことができるそうです(カラスは黄色に弱い? 特殊物質配合のごみ袋で効果)。そこで開発されたのが、黄色の半透明ポリ袋。さてここで問題です。黄色の半透明ポリ袋だとどうしてカラスは中が見えなくなるのでしょう? ……って、リンク先を最後まで読んでしまえば答えはわかってしまいますが、実はカラスを含む鳥類、そして爬虫類と魚類は基本的に可視光に加えて紫外線も見えています。人間の場合、目の網膜には赤・緑・青を感知する色センサーがあるのですが、紫外線も見える動物では加えて紫外線を感知するセンサーがあるわけですね。ちなみに哺乳類の大部分は緑センサーを失ってしまって赤と青のセンサーしかありませんが、霊長類の先祖がどういうわけか赤センサーから緑センサーを再開発するという大技に打って出たので、人間はフルカラーで世界を見るという贅沢が許されているわけです。まあ、紫外線は残念ながら見ることはできませんケド。そんなわけなので、この黄色の半透明ポリ袋、混入されている物質が紫外線を吸収して紫外線を通さないのでカラスには中身が見えなくなるという仕組みです。だから、単に「黄色がカラスよけになるんだ!」と勘違いしてしまった自治体ではまったく効果がなかったりするわけですね。
ところで話は変わりますが、人間には赤色光+緑色光と黄色光の区別はつけられません。三種類の色センサーでフルカラーをカバーするために、脳の配線が赤センサーと緑センサーに感があったら黄色と思え!という風になっているからですな。だから、赤+緑と黄色を区別できる生物がいたら、テレビとかPCのディスプレイとかは実に奇妙な風に見えるのでしょうな。でまあ、赤と緑が黄色、緑と青が水色という組み合わせの場合は納得できるのだけど、赤と青で紫に見えるのってどういう理屈なんでしょうね? 紫色光だと青センサーしか反応しないような気がするのだが、いったいどういうからくりか。
ちょろっと出てきた視覚の色センサーの進化についてのもう少し詳しい内容は東京大学・河村研究室の研究内容の紹介をご参考ください。
2008/4/15追記:盛大に勘違いしてました。ヒトの持っている青センサーはもともと紫外線センサーだったそうです。つまり、哺乳類が失った色センサーは緑と青ってことですね。そして、霊長類の紫外線センサーのみが突然変異で青を認識するようになったそうです。つまり、犬猫は紫外線も見えてるってことになるんだろうか。