険しい山々に囲まれた聖マルグリット学園。その広大な敷地の奥の奥に、迷路庭園をくぐりぬけた者だけがたどりつく小さな家がある。その童話の世界のような場所で囚われの妖精――少女・ヴィクトリカは寂しく、想いをめぐらしていた。まだ見ぬ書物について。世界の混沌について。そして、とある少年のことについて。
日本からの留学生・久城一弥は、風邪を引いたヴィクトリカをおいて、ソヴュール王国の首都ソヴレムを訪れる。姉、アヴリル、セシルのお使い――〈青い薔薇〉という宝石を手に入れるために。巨大な高級デパート〈ジャンタン〉で買い物をする彼は、闇の奥に光る人形の瞳を目撃する。
動き出すマネキン。消える人々。そして、闇の中に蠢く謎。ヴィクトリカの知恵の泉の手助けなしに独り一弥は謎に挑むが……。
絶好調ゴシック・ミステリー第三弾!
[GOSICK III ―ゴシック・青い薔薇の下で―/桜庭一樹/富士見ミステリー文庫 表紙裏より]
久城に着物貰って鼻歌ヴィクトリカとか着物に頬ずりヴィクトリカとか着付けできなくて寝乱れヴィクトリカとかおなか冷やして風邪引きヴィクトリカとかっ! ああ、もう、もう! あとは最後のアブリルもめっさ可愛かったなー。ところで口絵の最後のお買い物絵はひっじょーに萌えますが、本編とは全然関係ないよな(笑)。今回、謎のヘアスタイルの理由が判明したグレヴィール、ちょっとだけ株が上がりましたね。……あんなに律儀なヤツだったとは正直思わなかったヨ。