ロスメスタ新女王の決起と、宰相ミスバの死により、反乱分子による政権簒奪の謀略は未遂に帰す。しかし、都イアルを襲う災厄は、もはや止まることはなかった。溢れ出づる亡者の群れ、さらには大河コアンの反乱により、街は水没の危機に瀕すのだった。
避難民の流れとは逆方向に、フェイロンは一人進む。めざす王宮には、ライフォンが待っているのだ。長い旅路の決着は、ふたりきりでつけなければならない。
交差する想いと宿命。
結末は滅びか、それとも――?
明らかにされる過去の妄執が、全ての人々の肺腑を衝く。
冴木忍の大河ファンタジー。感動の最終巻! 奇跡を見届けよ!
[天高く、雲は流れ 15/冴木忍/富士見ファンタジー文庫 表紙裏より]
惰眠を貪った後、布団に潜り込んだままつらつらと読んでいたのですが……やべぇ、涙が止まらねぇ……。なんか、いまだに冴木節は僕の涙腺にヒットするっぽいですヨ? そんなわけで、ついに完結を迎えました「天高く、雲は流れ」です。書いてる人が移り気なせいで終わるまでえらくかかりましたが、とにかく終わってよかったよ。しかも、実によい形で終わりましたし。まあ、家宝の秘密には思わずぽかーんでしたが(笑)。あんなものを匂わせる伏線、どこかにあったのかー!? ……なにぶん、間が空きすぎていろいろ忘れてるからなぁ。最終巻で所々に顔を出した、どこかで見たような女の人って誰なのか全然わからなかったし。時間があればもう一度ざっくり読み返したいのだけど、なにしろ積みがそら恐ろしいことになっていますので。
この調子で、「メルヴィ&カシム」も終わらせてほしいなぁ……。