第9回電撃ゲーム小説大賞〈金賞〉受賞の「バッカーノ!」シリーズ第3弾。
錬金術師ベグは自らが作り出した麻薬が人間を最高の世界に導くと信じていた。
麻薬中毒者ロイは薬漬けの生活から抜け出そうと葛藤していた。
ルノラータファミリーの幹部グスターヴォは失敗続きのビジネスに苛立っていた。
ガンドールファミリーの幹部ラックはこれから激化するであろう抗争の予感を抱いていた。
少女イヴは亡き者にされた兄の仇を討つ決意を胸に秘めていた。
それぞれの生き様が交錯する時、運命はドミノ倒しのように連鎖し、そして――。
[バッカーノ! 1932 Drug & The Dominos/成田良悟/電撃文庫 表紙裏より]
1932とあるから前巻より後の話かと思ったら、始まった時点では1巻よりも前の話だったのにはびっくりだ。そして中盤あたりに来てようやく1931の冒頭シーンへ。いろいろなところで1931とリンクしているので、3ヶ月連続刊行は正解ですな。今回もまた登場人物がぞろぞろ大挙して出てくるのだけど、不思議と誰が誰だかわからなくなったりはしないよなぁ。今回はクレアがルノラータファミリーを殺しまくるのかと思いきや、そっちはあっさり片が付いてしまって拍子抜け。作中で本人も言っていたけど、前巻の方がよっぽど運動量ありましたな(笑)。代わりに今回はキースが格好良かったです。「生き様を、嘲るな」……ステキですね。そして今回もまたスバラシイ誤字が一杯で。強調の傍点が「い」に化けてたのにはもうどうしようかと。……ってーか、これはもうどう考えてもネタで誤字入れてるとしか思えないんだが。何をどうやったらあんなもんが混じり込むんだ(笑)。