「マルドゥック・スクランブル」はもう出てるんかいのーと出掛けた(けど、結局見つからなかった)帰り道、6号沿いのテナント募集看板の出ている建物の玄関先に燕の雛が4羽よたっておりました。近くに巣の残骸が散乱しており、巣が落っこちたのは一目瞭然。2メートル半の高さを落下して1羽しか死ななかったとは、燕の雛って見かけよりも随分頑丈なんですな。まあ、まがりなりにも羽ばたきのできるくらいまで成長してたからかもしれないけど。
しばらく見ていると、親鳥が飛んできて餌をやっては飛んでいきます。さてこれはどうしたものか。放置しておけば早晩猫辺りに食われるのは確実だし……。1. このまま見て見ぬ振り。2. うちに持って帰る。……どちらもいまひとつよろしくないネ。何かないかと見ていると、建物の玄関のシャッター袋(正しくは何というのか知らないけど、巻き上げたシャッターを収納する部分のこと)の上に若干の隙間がありました。あそこに載せてやればいいかなーと思うものの、人が触った雛は放棄されるって話も聞くし。とはいえ、他に良い案もないし、とりあえずやってみることに。シャッター前に自転車を立てて、チェーンカバーの上に立つとぎりぎり手が届いたのでほいほいと4羽の雛を持ち上げてやりました。
その後しばらく、離れた場所から観察していたのですが、親鳥はさっぱり戻ってきません。やっぱり余計な手出しはしない方が良かったのかと後悔しつつ近くをふらふらしていると、向かいの銀行の放棄されたとおぼしき巣に燕が留まっているのを発見。この時期にこんなヒマそうな燕はあの雛の親鳥であろうと思ってちと追い立ててやると、落ちた巣の方に飛んでいきました。雛の方も親の接近を感じてか騒ぎだして、ようやくランデブー成功。その後もしばらく眺めていましたが、ちゃんと餌を持ってくるし大丈夫なようですな。しかし他に選択肢がなかったとはいえ、随分とアプローチしにくい場所に載せてしまったな。親鳥も、餌を渡すの大変そうでした。 あの4羽の雛のうち親鳥になれるのはせいぜい1〜2羽ってところなのは天の摂理ではありますが、君らの前途に幸あれと言わずにはおれません。ちゃんちゃん。