遥かなる富山 〜飛騨遠征〜

令和元年11月1日〜4日



高山城の登山口にて




〇11月3日

 11月の奥飛騨は冷え込む。朝食は洋食。高いだけあって美味しかった。



 Yさんを実家まで迎えに行き、そのまま高山市へと入る。





高山城・天神山城


左:当時の石垣?、右:本丸


左:本丸、右:本丸南下にある当時の石垣?


左:南の出丸、右:天神山城の本丸?


左:湧き水(水道の水漏れかもしれないが)、右:天神山城の二の丸?


左:公園整備の際に積まれた大手門の石垣、右:三の丸の水堀



 二の丸の駐車場に車を停めるが、後から後から車が来て、危うく停められなくなるところだった。高山城は街中にあると思っていたのだけど熊も出るらしく、熊よけの一斗缶がここかしこに置かれていた。
 駐車場から結構登る。かなりきつかった。山頂付近の石垣は、石が他に転用されているので後世の積み直しだが、ところどころ、オリジナルの石垣も残っていた。
 高山城の南にある天神山城もついでに。公園内の金龍ヶ丘と呼ばれる辺りに天神山城があったらしいのだが、メリハリのない平坦地が幾つかあるだけで、城らしい痕跡は何もない。ただ天神山城の本丸のあった(と思われる)平坦地から水が湧いていた。土中の水道管から漏れていただけかもしれないが。
 三の丸の水堀が結構高い場所にあって驚いた。





松倉城


左:熊出没注意の案内、右:三の郭南西隅櫓を西下から


左:三の郭の北下の石垣、右:主郭の外郭の東面の石垣


左:外郭の南面の石垣、右:二の郭


左:外郭南東隅の石垣、右:主郭


左:主郭から北下を望む、右:どこかのアルプス



 南から峠道に入ったが、道はそれほど悪くなかった。峠道にトイレと駐車スペースがある。ここにも一斗缶が置かれていたが、その脇に「令和元年10月19日にこの付近で人が熊に襲われる事案が発生しました。危険ですので山に入らないでください」と張り紙がされていた。つい10日前である。と言っても引き返すわけにもいかないので、いつもより多めに声を出しながら山に入る。
 比高が高すぎて転用されなかったのか、石垣がきれいに残っている。また本丸からのアルプスの眺めが良かった。




 ある作品の舞台となった場所を見学。あのシーンのカーテンも。




広瀬城


左:堀切、右:東の郭


左:東の郭の帯郭、右:西の郭


左:西の郭の西下の堀切、右:同左


左:主郭北下の畝状縦堀、右:同左


左:主郭、右:主郭南下の畝状縦堀



 考古学の建物の脇から林道が出ている。少し東に行ってから獣柵を越え、谷を南に登る。畝状縦堀がきれいだった。
 また、ピンの同業者が居た。かなり丁寧に畝状縦堀の写真を撮っていた。私が落とした図面を拾って持ってきてくれた上に、他の城の状況を教えていただいた(野口城の畝状縦堀の断面トレンチや、小鷹利城のアクセス状況等)。ただ、1人で山に入って熊は大丈夫なのか心配になる。





古川城


左:南東下の平坦地、右:蛤石のある郭


左:虎口、右:蛤石


左:上奥が主郭、石垣跡?、右:主郭から東下を


左:主郭、右:主郭から北下を



 GoogleEarthで下調べをしているのだけど、そこでは健在だった小屋が、行ってみたら崩れていた。崩れた小屋の傍に辛うじて駐車スペースがある。
 城域は広くないが、上下のメリハリが効いている。別名の蛤城の由来となった蛤石が主郭の東下の郭にある。屋根がつけられて大切に保管されていた。ところどころに石垣跡がある。




 氷菓や白線流しの舞台となった県立高校も見学。偶々救難ヘリが近くの河原のヘリポートに着陸。ニュースによると滑落で1人亡くなっていたので、それかもしれない。氷菓の中で授業中に救難ヘリの飛ぶ音が聞こえるエピソードがあったが、その理由がわかった。





鍋山城


左:本丸中央部、右:本丸の東側


左:本丸西側、右:東端の石垣の多い場所


左:石垣を上から、右:横から


左:その奥、右:別の石垣



 本丸のみ。本丸の尾根続きにある二の丸と、南の別峰にある砦は体力の問題からパス。登り口の獣柵の入り口には歩道と林道の2か所があるが、林道を歩いたほうが足場が楽である。
 本丸は、平坦地があまり明確でない。ただ北東側に古い石垣が良く残っている。





尾崎城


左:二重堀切を西から、右:同左の土塁と堀切


左:主郭南側、右:主郭


左:主郭南西部、右:主郭北西部


左:東端の郭、右:東端の堀切



 車で城域内まで入ることができる。公園化が激しいが、土塁や堀類も良く残している。主郭東面に畝状縦堀がある筈なのだが、藪になっていて良くわからなかった。




 以上で2日目の日程も無事に終了。高山市内に戻り、ホテルへ。


 夜、飲みに行く店を探すも、どこも一杯。そこでYさんが新年会等でよく使う店に電話をかけ、何とか確保してくれる。
 つけ焼き、漬物ステーキ、鶏ちゃん、こも豆腐等の高山名物を色々といただく。特につけ焼きと言う、味の付いた油揚げを炙った料理が美味しく、2皿目も注文してしまった。

 疲れていたKさんが先にホテルに戻り、Yさんと2人で〆のラーメンを食べるべく、高山ラーメンの店を探すのだが、どこも売り切れで閉店している。30分程歩き回って、結局何も食べずにホテルに戻る羽目に。観光客が多すぎるというのも考えものである。




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