槙山 防空砲台





2013年10月13日再訪


左:28cm榴弾砲砲座北のパラグライダー発着場、右:同左東側


左:13号電探室?、右:同左内部


左:13号電探室?の入り口、右:電探室?の上の穴


左:パラグライダー発着場、右:同左西側


左:28cm榴弾砲砲座と掩体部、右:砲座


左:東側の兵舎のあった平坦部、奥は土塁、右:同左トイレ


左:兵舎平面付近から、右:舞鶴市街を望む


米軍の航空写真(左:M1184-A-24、右:M624-522、国土地理院)




日露戦争時の槙山砲台にも防空砲台が作られていた。航空写真を見ると、榴弾砲の砲座を利用し、それに北側に2つの砲座を新たに作っていたようだが、数年前に一度言ったときに見た限り、何かあったような記憶が無い。
現在はパラグライダーの基地として整備されており、回収の為に狭い軍道を高速で登り降りする車が多いので注意すること。

米軍の引渡目録を見ると高角砲が8門とある。他の装備も倍数になっているものがあり、記録が重複してしまっているのかもしれないし、また本当に2ヵ所目を建設中かなにかだったのかもしれない。
それからここにも探照灯格納庫があったようだが探照灯は96式であり、どように配備されていたのか興味がつきない。
また昭和20年6月の記事にある射撃用電探は結局装備されず、代わりに13号電探が配備されたようである。


2013年10月13日再訪:
高角砲の砲座があったと思われたパラグライダー発着場は、広いことは広いものの斜面で、砲座を造るには難しいかもしれない。
パラグライダー発着場の北東下に、時代の異なる地下室がある。天井に2ヵ所穴が開いているので、13号電探の電探室ではないかと推測する。



日付 舞鶴海軍警備隊戦時日誌及び引渡目録による記事
昭和18年9月 道路工事中
昭和19年4月 設営作業
昭和19年5月 工事中
昭和19年6月 工事中、7/20に完了予定
昭和19年7月 高角砲4門装備完了
高射器・測距儀工事中
昭和19年8月 工事概ね完了、27日に公試発射施行
探照灯、発電機、変圧器、配電盤の地下への移設工事
昭和19年10月 配員:8、17、119(准、下士官、兵)
昭和19年12月 探照灯及び管制器、聴音機、装備工事中
昭和20年2月 電波探信儀1、装備完了
昭和20年4月 4/2敵1機侵入、12cm砲4発発射、戦果及び被害無し
昭和20年5月 13mm機銃
昭和20年6月 上申中の照射射撃専用電探を装備予定
6/20の対空戦闘、12cm14発射撃、残437発
昭和20年?月 米軍第33師団の報告書(WOR46694 G-2 Periodic Report No.45、国会図書館):
12cm高角砲(付属品)8
12cm高角砲閉鎖器4、89式信管調合器4、発射管置き場(PrimerHolder)4
12cm高角砲通常弾1198、時限信管1278、伝火筒1278、撃発火管1384
12cm高角砲演習弾80、12cm高角砲教育用弾20
2式高射器1、高射器1
武式4.5m高角測距儀2、97式2m高角測距儀2
12cm高角双眼鏡(付属品)2
25mm単装機銃2、13mm単装機銃4、13mm機銃弾3052
96式150cm探照灯(管制器)2
13号電探(付属品)1、電探1
ヱ式聴音機2
TM式無線機1
訓練用聴音機1、訓練用高角測距儀1
※高角砲・高射器・光学機器・電探・機銃の数は記録が重複している可能性が高い

17.6KWディーゼル直流発電機(付属品)2
ポンプモーター1式1、ポンプ2
直流発電機1、変圧器1式1

施設リスト:
指揮所1、衣類庫1、探照灯格納庫1
水槽1


(舞鶴市市史編纂だより):
10年式12cm高角砲4門
25mm単装機銃1門、13mm単装機銃2門
3式1号電波探信儀1組、TM軽便無線通信機1組



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