熊本



左:米軍の航空写真(USB15-R15-0774、国会図書館)


航空写真を見ると、熊本の陸上自衛隊健軍駐屯地の北、尾ノ上郵便局の北付近に高射砲陣地が写っている。高射戦史の体験談とほぼ同じ位置にあるため、ここが高射砲第132連隊高射砲第3中隊の陣地かと思われる。また6月の一覧ではこの新外の部隊の備砲は新7cmだが、体験談からすると北九州の第3中隊がそのまま来ているので、恐らく88式かと思われる。小嶺の方は確認できず。

また熊本の第2中隊と第3中隊は、北九州の留守部隊の中隊番号とかぶっている。恐らくは番号の調整が上手くいかなかったか、もしくは変更になった事を知らずに記録してしまったかと思われる。


昭和20年8月の配置図では、刑務所の付近と、熊本学園大学付近とに高射砲中隊マークが描かれているのだが、航空写真では確認できなかった。記入ミスか、終戦時に移動したのかはわからない。






左:米軍の航空写真(R153-88、国土地理院)




左:米軍の航空写真(R153-88、国土地理院)


また熊本駅の南東の二本松町付近に特設第10機関砲隊が、また一つ南の川尻駅の南東付近に機関砲第21大隊の1個小隊が描かれているが、詳細な位置はこちらも不明である。





日付 高射戦記、砲兵沿革史、復員省資料等による記事
昭和20年6月 高射砲第132連隊 高射砲第8中隊 8cm高射砲6門(熊本小嶺)
高射砲第132連隊 高射砲第9中隊 新7cm高射砲6門(熊本新外)新設
昭和20年8月 高射砲第132連隊 高射砲第2中隊 8cm高射砲
高射砲第132連隊 高射砲第3中隊 7cm高射砲
特設第10機関砲隊 13mm4門(熊本駅)
機関砲第21大隊 1個小隊 98式3門(川尻)