天国と地獄



Date; 21/Mar/1998
Place; 桃源郷
# of Bass; 5
Max size; 35 cm
Av. size; 30 cm


Report
 今年の釣り初め、浮き輪初めっす。場所は桃源郷、同行者はAki@今年4釣行済みなのにノーバスです。まぁこの場所ならノーフィッシュはないでしょう。
 「日の出頃には釣り始めれるように出ましょう」・・・・、ペポーポ、ペポーポ、Akiからの電話「もしもし・・、あれっつ?ごめん3時半に目覚ましかけておいたはずが、15時半になってらぁ」すでに時計は4時半・・(ごめんよぉAki)。こんな感じで始まった今回の釣行。カン・カン・カン・カン、おいおい何でこんな時間に踏切に引っかかるわけ?(しかも単線(笑))。Akiがポツリと「なんか悪い予感がする・・」。
 桃源郷についてみると、車が4台、やっぱいるんですね、おいら達なみにバカなヤツ。こんな寒いのに浮き輪やるかねー(笑)。さっさと準備をして、タックル、食料、水、薬、ゴーグル、装備もオッケー。花粉症のおいらにとって最後のふたつは忘れられない。
 10時に入水して、水温を計ってみると、10℃。6月の檜原湖より冷たいではないか・・。日差しもなく、風も冷たい。とりあえず、オダがらみのシャロー、立木がらみのシャローを攻めるが反応無し。「夏だったら100点なんだけどね、ここ。」夏じゃないんだからだめです。
 冬?の居場所を探しつつ、岩盤コースを攻めてみると、ちょっと風裏で流れがない。ここはなんかノーシンカーのゲーリーグラブが良く沈むなぁ。シマノの真っ白ラインもよく見えるなぁ(これって完全にバスをなめてる)。」などとぼけていたが、「あまりに沈みすぎてない?」自分に言い聞かせるように、ラインスラッグをとり竿をあおると、「フィッシュ!」やっぱり魚でした(笑)。すっかり、あたりの見方忘れてます。ゲーセンで「Get Bass」にはまっていたとはいえ、本物は違います。さすがに水温低いんで、豪快な引きとまではいきませんが、さすが桃源郷バスいいファイトです。あがってきたのは、余裕でキーパーサイズのバス。とりあえずAkiより先にGet初バスです。

 しばらくして、前で釣りをしていたAkiが「あぁっぅ!」「ばらしたの?」とたずねると「根掛かりに大あわせしたら、ロッドがおれた・・。」。彼のスピニングロッドは3番目と4番目のガイドの間でぽっきりと・・。Akiめちゃくちゃ落ち込んでるっす。悪い予感とはこれのことか?
 ベイトロッドで釣りを再会したAkiの後から、おいらがノーシンカーリグで攻めていく。「フィッシュ!」またもや風裏の岩盤、そしてキーパーサイズ。「よかったね。俺なんか5回目の釣行なのにノーフィッシュで、ロッドは折れるし・・。」Akiがぶつぶつモードに入ってしまってる、まるでいつもの誰かのように(笑)。こうなってくると釣りをしている場合ではない、「ジャンボグラブ使ってみたら?これならベイトでもオッケーでしょう」などと、気配りモードのおいら。
 「ウキィー、こうなったら折れたスピニングで釣ってやる!」ついにAkiが切れた。でも、これが意外に、まともに飛んでくんですよ。そんなこと思っていたら、「フィッシュ!」ついに来てしまいましたよ、ロッドのしなりなどほとんどないままのファイトの末に、彼の今年の初バスが。

 滝までたどり着きAkiが「いつもならここで逆転なんだけど、今日はロッド折れてるしねぇ。まあ、ハンデですよこんなもん」。さっきとは別人である(笑)。いつもならヘラ師がいて攻めれない滝の両側も攻め放題。とりあえず滝の手前で、おいら1匹、Aki2匹追加。そして、ハニースポットを攻めるAki。しかし、反応無し。今日は別の場所なのでは?と思い反対側を攻めてみると、んーやっぱいましたねぇ。キーパー1匹追加!それもう一丁!うーんラインが走るぅ。ワンキャスト、ワンヒット状態!この時期にこれは天国!「おーひく!」ぽよよよよーん!やってしまいました。リッピングをしようと口を触った瞬間、今年の初バラシ・・。思えばこれが悪夢の始まりだったのかもしれない。
 Akiがもう一匹加えたところで、「飲み会に間に合わなくなるから、そろそろ上陸場所に向かいましょう」と言うことになった。この時点で、冷たさと圧迫感のためおいらの膝はがくがく、太股やふくらはぎは激しく動かそうものなら肉離れしてしまいそう、ほのかな尿意まで。ついでに、鼻はむずむず、目は充血。それはそうでしょう、水温10℃で6時間ぶっ続け浮き輪ですから(笑)。しかし、Akiはそんなでもないらしい。その差が、この後の勝敗を分けた。ただ必死に上陸ポイントにこぎ続けるおいら、U型浮き輪で高速移動可能なため、ちゃんと釣りもしながら動くAki。「うひょー、フィッシュ、岩盤の直角の角っすよー」この言葉を何度聞かされたことだろう。上陸したときには、5対10、ダブルスコアーですよ、とほほ。「いやー、前半セーブしてハンデまでつけたのにまた勝っちゃった。」本当にいい友達である。しかし、彼の背中には、ほのかな寂しさが漂っていた。「天国に地獄は共存する」のかな?
 いや、地獄はこれからでした。「びやくしゅーん」浮き輪を片づけていたら、体が一斉に反応しだした。薬が切れたのだ。しかも、車を止めていた場所は真っ赤な杉林(笑)。「本当の地獄」はそこにあった。
 とりあえず、初バスをゲット。懲りないおいらはまた行くんだろうなぁ。かゆいよー(笑)。

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