石見出雲遠征 その3

令和4年 9月23日〜25日



高麻城のカマキリ





2022年9月25日

 午前7時にホテルを出発。国道54号線を南へ。




3日目(国土地理院の地図を基に作成)





高麻城


左:南に延びる尾根上にある虎口?、右:主郭の南西下の郭


左:主郭西側、右:主郭中央部


左:主郭東側、右:主郭の東下


左:主郭北下の畝状縦堀、右:同左


左:主郭東下の郭、右:その東下の堀切


左:南麓の駐車場に至る道、右:南麓の駐車場



 18年ぶりの再挑戦(高瀬山城の後に高麻城に行く予定だった)。
 山の南麓に駐車場があり、そこまで砂利道が続いている。結果的には自分の車でも十分に入れたのだが、用心して公民館前に停めて歩く。麓の住むおじいさんから高麻城のパンフレットを貰う。この方の話によると、本来の大手は北側だそうだ。

 尼子十騎の1つ。縄張図を見ると、北東尾根筋に幾つかの堀切が描かれているが、この季節だと藪が酷くて無理だった。見て回れる範囲だと、寂しい感じ。






城名樋山城


左:北東端の四連堀切、右:同左


左:四連堀切、右:同左を逆から


左:四連堀切の南端、右:主郭の北下の郭


左:主郭、右:主郭西下の郭


左:主郭の北西斜面、右:主郭から南を



 すぐ北隣まで車で登れる。ここも一応公園なのだが、桜の季節以外は全く手入れされていないような雰囲気。主郭から西に延びる郭へ下る道は草で見つけられなかった。駐車場と主郭との間の四連堀切が見どころ。

 名前の由来から、もしかすると古代山城なのかもしれないと思ってしまう。






高櫓城


左:三の丸、右:二の丸の石垣


左:二の丸、右:二の丸の井戸


左:本丸、右:井戸?


左:本丸の北西奥の櫓台?、右:本丸の北の郭



 キャンプ場の敷地内にあり、入場料を支払う必要がある。キャンプ場は賑わっていたが、城山に登る客は我々のみだった。藪にはなっていないが、草が多め。
 本丸の北に連なる尾根にも郭があるのだが、危険な為か本丸の1つ北の郭で行きどまりになっている。本丸に穴があり、水が溜まっていた。雨水なのか井戸なのかは不明。






伊秩城


左:南西尾根の縦堀に遊歩道、右:南西端の郭


左:南西端の郭の井戸、右:その上の郭、社の跡がある


左:主郭の南側、右:主郭中央


左:主郭中央を北から、右:主郭の北端


左:主郭の北下の郭、右:同左の井戸


左:南東に延びる尾根上の郭、右:同左南西面の石垣



 駐車場は2ヶ所。手前側の方が広いので、運転に自信が無ければ手前に停めて歩いた方が良い。一応公園化され、遊歩道が山をぐるっと巡っているが、利用者も少ないのか荒れ始めている。
 土塁や堀切といった防御構造が殆ど無い。縄張図だと畝状縦堀が描かれているが、確認できなかった。南東に延びる尾根の郭に電波施設が建っているが、この郭の南西面に石垣がある。電波施設を建設する際に造られた可能性もあるが、戦争時の遺構ならまだしも、最近の施設の建設に石垣を使うものだろうか?




 一度日本海側に抜けてから、回り込む形で山中要害城へと向かう。途中、国道9号線脇のコンビニで昼食。





山中要害城


左:南麓から、右:上の駐車場付近の車道


左:東端の郭、右:遊歩道の右に窪地(井戸?)


左:主郭東下の郭、右:主郭南東下の郭


左:主郭南東下の郭の石垣?、右:主郭、一面の草むら


左:主郭、木の下は草が低い、右:北を望む



 中腹にある駐車場まで車で登れるが、道はかなり狭い。ここまで車で登れると比高差を稼げるが、手前の駐車場に停めて歩いた方がいい。
 整備されているものの藪化が進んでおり、この季節だと入れない郭が幾つかある。





 14時前に山中要害山を出発。

 東京組2名は広島駅を17時過ぎに発車する新幹線に乗る予定であり、ここからどうやって3時間以内に広島まで向かうか悩むが、距離優先でナビをかけ、浜田道の大朝ICまで右往左往しつつ南下することに。幸いにも三連休最終日の割にはそれほど混んでなく、2時間15分ほどで戸坂駅に到着。ここで解散。



 3日間の遠征での走行距離は約600qだった。歳のせいか、疲労感がこれまでにないくらいに酷かった。それでも翌早朝から会社へ。…辛い。





総括:

 まだ夏も終わり切らない季節ということで、Kさんには整備された場所を選択してもらった筈だったが、人口減少による予算不足のためか、はたまた高齢化による労働力の減少のためか、維持メンテナンスが行き届かず藪化しつつある城が多かった。特に、当時は予算が付いて、郭に生えていた木を切って大々的に整備したものの、木を切ってしまった為に草に負けたと思われる城も多かった。

 老化社会まっしぐらの日本。島根県だけでなく他の都道府県も城に回せる予算が激減することが予想される中、維持メンテナンスのやりやすい城郭整備のやり方というものを、真剣に考えて行くべきなのではないだろうか。特に城域で木を切らない事、そして遊歩道は尾根道を極力使う事。この2つだけで、登りやすさや山頂での展望は損なわれるものの、位置管理が格段にやりやすくなるだろう。




戦果
	攻撃対象	19城

	うち 棄権	1城

			18城	攻略



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