大隊本部
右上:終戦直前の航空写真(国土地理院:5M220-108E, 5M220-1081)
右下:昭和40年頃の航空写真(元宇品小学校の空撮写真より)
終戦直前の航空写真を見ると、現在の浄水施設の周囲に4棟の建物と、最北端に良くわからないものが写っている(黄色矢印)。恐らく、ここに独立高射砲第22大隊の大隊本部があったのではないかと思われる。
またHさんによると、戦後に元宇品小学校が出来た際、浄水施設(A)の南東下(C)に北校舎があったそうである。終戦直前の航空写真に同じ場所で同じような建物が写っていること、また昭和22年夏頃の航空写真でも建物が残っていることから、大隊本部の兵舎をそのまま転用したのではないかと思われる。その一方で浄水施設(A)の北(B)にある建物は、終戦直前の航空写真の建物とは大きさも形も異なっており、終戦後に改築されたか、もしくは建て直されたものだと思われる。
現在は上水施設(元宇品調整場)と宇品善徳寺の宿坊(樹心庵)になっている。2006年に探索した際には気が付かなかったが、色々と遺構が残っている。